SKワイバーンズの門倉投手

草創期を除けば、日本から韓国プロ野球の世界に渡って最も成功したケースと言えるでしょう。昨年までリーグと韓国シリーズを2年続けて制したSKで、「助っ人外国人」としてローテーションを支えたわけですから。
ちなみに、リーグ1位の起亜タイガースとの韓国シリーズ進出を賭けた斗山ベアーズとのプレーオフは現在、斗山が第1戦を先勝したところです。
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ストライク・ゾーン

取り戻した「野球の喜び」=韓国で8勝、先発の柱に−門倉健投手

 「野球ができるだけで幸せ」−。韓国のSKワイバーンズに今季入団し、公式戦で「助っ人外国人」投手として日本人最多の8勝(4敗)を挙げた門倉健。公式戦は惜しくも2位に終わったが、王者を決める韓国シリーズ進出の座を懸けたプレーオフの火ぶたが落とされ、「こんなビッグゲームは久しぶり」と高ぶる気持ちを抑えている。


韓国プロ野球プレーオフを前に、仁川市の本拠地球場で投球練習をするSKワイバーンズの門倉健投手。マイナー契約した大リーグのカブスを解雇され、誘いのあったSKに今季入団した。「野球ができるだけで幸せ」と 【時事通信社

 中日に入団後、近鉄、横浜、巨人と渡り歩き、今年1月に米大リーグのカブスマイナー契約。しかし、開幕直前に解雇を通告され、「野球ができなくなるかもしれない」という絶望感に打ちひしがれた。

 その後、誘いのあったSKに飛び込み、先発ローテーションの一角として28試合に登板。韓国代表のエース、金広鉉らがけがで戦列を離れ、「勝利への重圧」が重くのし掛かる中、終盤はチームの19連勝に貢献した。

 勝ち星については「少ないかな。ただ、四つ貯金ができて良かった」と冷静に振り返る36歳。韓国では「代表選手以外はそれほどレベルが高くないと、なめていた部分があったが、実際は日本のプロに引けを取らない」と肌で感じた。

 一方、投手陣の苦しい台所事情に頭を悩ます金星根監督は「プレーオフは門倉がキーマン」と明言。「韓国では登板回数が多い分、入団前より直球の速度が4〜5キロ増し、韓国人打者に有効な縦の変化球にも磨きが掛かった」とベテランに大きな期待を寄せる。

 「絶対に3連覇を果たし、監督を胴上げする」−。一度は閉ざされかけた現役生活。空前のプロ野球人気に沸く韓国で「最高のチームメート」に恵まれた右腕は「投げられる喜び」をかみしめつつ、歓喜の瞬間へ静かな闘志をみなぎらせている。 

(ソウル時事)
(2009/10/08-05:22)

http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2009100800061