大学と大学生と学費と未来

読んでいてあまり気分が良くならない含みのある記事ですが、これもやはり大学学費騒動の余波と言えるでしょう。内容的には「何を今さら」という感じもしますし、芸能人に限った話でもない*1中、見えやすくてわかりやすいところだけを抜き出してきたというのも透けて見えます。

「それも有名税」と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、こういうのをただやっかむ精神というのは、あまり健全ではないように思います。

授業に出席しない奨学生たち、大学が芸能人誘致に躍起
JUNE 29, 2011 08:44

高価な大学授業料が社会的問題となっている中、多くの大学が、特定芸能人らに対し、入学はもとより、全額奨学金まで支給しながら誘致合戦に乗り出している。このような現象は、大学は芸能人の入学で学校のPRを、芸能人は学歴を求める欲求があるからだ。しかし、授業はもとより、基本的な学校生活すらしないこれらの芸能人らに対し、過度な支援は一般学生らとの公平性に欠けている上、違和感まで造成するという指摘も出ている。

●授業料免除など支援乱発

有名男子アイドルグループ、「ビースト」のメンバー6人のうち4人は昨年、全南(チョンナム)大学や羅州(ナジュ)にある東新(トンシン)大学に、4年間特別奨学生として入学した。メンバーのユン・ドゥジュンや李起光(イ・ギグァン)は随時募集の特技者選考で、ヨン・ジュンヒョンとチョン・ヒョンスンは学校成績だけで選抜する定時募集で、それぞれ放送芸能学科、実用音楽学科に合格した。彼らは入学と同時に、1学期に384万ウォンの授業料を4年間全額免除する特別奨学金を受けていた。

タレントのソ・ウとダンスグループ「4ミニッツ」のメンバー、ヒョンアも今年、建国(コングク)大学・芸術学部(映画専攻)に、奨学生として入学した。彼らは、芸能分野で経歴のある志願者らを対象に行う「芸能特技者選考」に合格し、4年間、奨学金を受ける。同制度は、最初の学期の授業料を全額支援後、1学期=15単位以上を受講し、成績が3.0以上など一定条件を満たした場合、全額奨学金を支給する方式だ。同学科の1学期の授業料は450万ウォンだ。

今年、新設された誠信(ソンシン)女子大学・メディア映像演技学部には、女性アイドルグループ「KARA」のク・ハラが、実技優秀奨学金を受け、入学した。実技優秀奨学金とは、入学の際、実技の優れた学生に対し、支給するもので、1年間、授業料の70%を免除する。今年の新入生の中で、実技優秀奨学金を受ける学生は、ク・ハラ一人しかいない。

一部の芸能人らは、学校の広報大使として活動し、功労奨学金を受ける場合もある。京畿道抱川(キョンギド・ポチョン)の大眞(テジン)大学に在学中の「2AM」の林瑟邕(イム・スルオン)、鄭鎭雲(チョン・ジンウン)、忠清南道洪城(チュンチョンナムド・ホンソン)の青雲(チョンウン)大学に通うスーパージュニアのイェソンなどは、学校のPR冊子やポスターモデルとして活動する代わりに、授業料の全額または一部の支援を受ける。

建国(コングク)大学・経営学部4年生の朴某さんは、「一般学生らは、4.5点満点で4.2点以上の成績でこそ、授業料の半額減免を受ける成績奨学金を期待できるが、普段から大金を稼いでいる芸能人は、学校のイベントに数度参加し、たまに、授業に顔を見せるだけで奨学金を受けるのは、余りにも不公平だ」と主張した。

●キャンパスでは幽霊学生

問題は、これらの芸能人学生らのほとんどが、学校生活をせず、奨学金を受けること。芸能人大学生らは、多忙なスケジュールのため、その大半が授業にほとんど出席しない。ビーストの場合、学校が全羅南道羅州にあり、周辺地域に公演スケジュールがある時だけ、立ち寄るぐらいだ。大半の授業は、ソウルで教授らと別途会い、歌のレッスンを受け、録音実習ファイルなどの課題は、電子メールで送っている。慶熙(キョンヒ)大学・演劇映画科4年生の李某さんは、「普通、入試競争率は数十倍だが、芸能人一人が入学すると、本当に演技への夢を抱いている人の立場から見れば、4年間しっかり通い、深みのある演技を学べるチャンスを奪われるのと同様だ」と主張した。

●大学と芸能人には「ウィンウィン」

大学の卒業証書を巡り、大学と芸能事務所との間に、裏取引があるということは、芸能界の関係者らの間では、公然として秘密だ。最近まで、地方大学で講義を引き受けたある大衆文化評論家は、「学校側は全額奨学金はもとより、出席もできるだけ便宜を図り、成績も卒業可能なレベルまで責任を持つという条件を掲げ、特定芸能人の斡旋を依頼する」と主張した。

芸能事務所側から、所属芸能人らをまとめて入学させてほしいと、先に提案する場合もある。ある大手芸能事務所の関係者は、「子供らは、小さいときから研究生として入り、勉強するチャンスがなかったが、最近は一般的に大学卒を当然だと思っており、商品性のレベルで気を使わざるを得ない」とし、「軍隊への入隊のような問題も、大学に籍を置けば、活動期間に幅を持たせることができる」とコメントした。

http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2011062927468

大学生や学費については、こういう理不尽な話も大学にはあるのですが、その鬱憤を留学生や芸能人に向けて発散したとしても、何ら生産的ではないわけで。

記事入力 : 2011/06/28 15:33:00
冷遇される法科大学院生、就職は狭き門(上)

法科大学院第1期弁護士」来年1500人が誕生

 「3年生同士では、卒業後の進路について互いに話すこともできない。デリケートな問題なので、話題にしないようにしている」

 2009年春にロースクール法科大学院)第1期生として入学した2000人の学生のうち、来年1月の弁護士試験に合格できるのはおよそ1500人(75%)。その後は、毎年何人の学生が弁護士になれるのかも決まっていない。法科大学院3年生のうち、上位300人(15%)程度は既に大手法律事務所や大企業の法務チームへの就職が内定しているが、大半の学生はそうではない。同じ大学の中で、あるいはソウルと地方でも、二極化が進んでいる。

 さらに、一部の法律事務所は法科大学院生に対し、司法研修院出身者の50−70%という低額の年俸を提示し法科大学院生の不安をあおっている。

■就職の「狭き門」に加え「半値弁護士」の心配も

 学生たちが一番心配するのは「就職」だ。最も人気のある職場は、大手法律事務所。先月、法科大学院の学生21人を新規採用した法務法人「パルン」には、279人の応募があり、競争率13.3倍を記録した。しかし、パルンの姜薫(カン・フン)代表から「司法研修院の半額の年俸でインターンとして雇用した上で、正式に採用するかどうかを決定する」という爆弾発言が飛び出すと、韓国各地の法科大学院では混乱が起こった。「半値弁護士」という新造語もこの時に生まれた。韓国最大手の法律事務所「キム・アンド・チャン」も、優秀な法科大学院生であっても、司法研修院卒業生が受け取る年俸の70−80%しか提示していないという。

 大手法律事務所はインターンとして雇用しながら、業務能力が優れていたり第2外国語が堪能な学生、資格を持っている学生を選抜する。

 ソウル市内の法科大学院に通うイさん(29)=3年生=は「既に法律事務所への就職が決まった学生は、会計士の資格を持つ金融監督院出身者、弁理士、理工系の博士などで、平凡な学生はほとんどいない」と語った。学期ごとに授業料820万ウォン(約61万円)を納付しているイさん(26)=3年生=は「法律事務所に就職できない学生が、今後大企業や公企業の法務チームにも合格できなかった場合には、高い学費のせいで路頭に迷いかねない」と不安な気持ちを語った。地方の法科大学院に通うカンさん(29)=3年生=は「年俸が半額だろうと4分の1だろうと、とにかく就職できればいいと思っている」と話した。


法科大学院生には明るい未来が待っているのか。卒業を控えた法科大学院の学生たちは、入学当時の希望と現実の壁との狭間で苦しんでいる。一部の法科大学院生からは「司法研修院出身者の方が法科大学院出身者よりも優遇されている」という話も持ち上がっている。写真は、ソウル大学法科大学院の授業風景。/写真=イ・ジュンホン客員記者

http://www.chosunonline.com/news/20110628000055

記事入力 : 2011/06/28 15:33:13
冷遇される法科大学院生、就職は狭き門(下)

法科大学院第1期弁護士」来年1500人が誕生

■落第点を避けて能力を上げようと奮闘

 どの学年でも成績争いが起こっている中、資格取得などの自己啓発に乗り出す学生も増えている。ソウルにあるS大学法科大学院2年生のパクさん(31)は「(法学)大学院とはいえ、高3のときよりもひどい成績競争が繰り広げられている」と語った。

 こうした現象に対し、法科大学院学生協議会のキム・ヒョンジュ会長(済州大2年)は「法学の知識と共に自分だけの特化された知識を積んでいく機会を与えず、今のように成績だけを強要するのは、法科大学院設立の目的とは合致しない」と批判した。

 入学直後から第2外国語を学ぶため予備校に通ったり、米国公認会計士協会(AICPA)の資格試験を受ける準備をする学生もいる。

 ソウル市内にある法科大学院2年生のユさん(29)は、先輩たちが就職活動で苦労する姿を見て、前学期からインドネシア語を新たに学んでいる。早い段階からさまざまな能力開発に乗り出す学生がいる一方、ほとんどの学生たちは、未来に対する正確な予測もなしに、中・上位圏の成績を修めることに余念がない。

■悲しき法学部出身者と地方の法科大学院

 09年に有名大学の法学部を卒業したチョさん(27)は「法律事務所や大企業は、“法律の勉強しかしていない法学部生より、さまざまな経験を積んだ学生がいい”と考えているようだ。法学部出身者は“7大法律事務所”には就職できないといううわさまで流れており、不安で眠れない」と語った。

 別の大学の法学部を卒業したイさん(26)は「ほとんどの法科大学院では法学部出身者が約半数を占めているが、法学部出身者はひたすら法律ばかり勉強してきたため柔軟な思考ができないとの理由から、法律事務所に敬遠され、冷や飯を食わされている」と嘆いた。

 一方、全羅道地方の法科大学院に通うパクさん(33)=3年生=は「ソウルの法律事務所は、地方大学で説明会を開くこともなく、ソウルでも上位圏の大学を中心に採用活動を行っているため、地方大学の出身者は就職に関する情報を得ることさえ困難で就職の機会も少ない」と不満をあらわにした。


尹柱憲(ユン・ジュホン)記者
チェ・ヨンジン記者

http://www.chosunonline.com/news/20110628000056

それにしても韓国のロースクール、日本を反面教師にして全体の制度をデザインしたはずなのですが、似たような問題はやはりそれでも起きているようですね。

韓国、日本を反面教師に - YOMIURI ONLINE

早稲田大学8号館 - 「日本は反面教師」韓国ロースクール誕生1年

*1:スポーツ推薦で入った学生が文武両道からは程遠い「学生生活」を送っている状況など、日本と同様、もしくはそれ以上に極端だったりするわけです。