QSの2012年アジア大学評価

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QS World University Rankings in 2012 - Topuniversities

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韓国の大学関連

使い方・思うところは人それぞれでしょうけど、少なくとも、日本の立ち位置をアジアスケールで考えるときの参考には、なると思います。

記事入力 : 2012/06/10 01:53
アジア大学評価:韓国の3大学がトップ10入り
朝鮮日報とQSによるアジア大学評価
韓国の大学、初めて3校がアジアのトップ10にランクイン
ソウル大、東大を抜いて4位に、KAIST7位、ポステック9位


 韓国の大学が研究能力など国際競争力の向上が評価され、初めて「アジアのトップ10」に3大学が名を連ねた。朝鮮日報が、世界的な大学評価機関である英国のクアクアレリ・シモンズと共同で実施した「2012年アジア大学評価」で、ソウル大が4位、KAIST(韓国科学技術院)が7位、ポステック(旧・浦項工科大学)が9位にランクインした。

 2009年にアジア大学評価がスタートして以降、韓国の大学3校がアジアのトップ10にランクインするのは今回が初めて。昨年トップ10に入ったのは、ソウル大(6位)だけだった。また、ソウル大(4位)が東京大(8位)の順位を上回ったのも初めてだ。

 アジア1位は昨年に続き香港科学技術大だった。以下、シンガポール国立大学が2位、香港大が3位、北京大6位、東大は8位の順となった。「朝鮮日報・QSアジア大学評価」はアジアの高等教育機関を対象に実施している唯一の大学評価として、今年は国内の大学を含む15カ国・地域の461大学を対象に評価が行われた。延世大はアジア16位、高麗大は21位に入り昨年よりもそれぞれ2ランクと5ランク上昇したほか、成均館大が24位、漢陽大33位、梨花女子大40位、慶熙大41位、西江大51位の順となった。韓国の大学の上位20校のうち、18大学が昨年よりもアジアでの順位が上昇したことからも分かるように、国内の上位大学の国際的競争力は一斉に高まった。

 韓国の大学の順位が上昇した理由について、ベン・ソーターQS評価総括責任者は「世界レベルに飛躍するために、韓国の大学が注いだ情熱と投資が、国際社会で成果を見せ始めた。学界だけでなく、企業でも韓国の大学の認知度と評価は着実に高まっている」と話した。国際的に認められる論文が増加した上、グローバル企業で実力を発揮する卒業生も増えたことにより、大学のブランド価値が向上したといえる。

 医学部のないアジアの大学を別に分類して競争力を分析した結果、韓国の大学のうち、西江大、韓国外大、ソウル市立大、淑明女子大、弘益大の競争力が優れていることが分かった。

大学評価チーム

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/10/2012061000018.html

記事入力 : 2012/06/10 01:55
アジア大学評価:韓国の大学、論文や卒業生の評価が上昇
アジアトップ100の大学、韓国は2009年の17校から19校へ
中国は11校から20校に増加、日本は33校から25校に減少


 アジアの15カ国・地域の461大学を対象に行われた「2012アジア大学評価」で、主な分析ポイントは、韓国、中国、日本の競り合いだった。アジアの大学トップ100の中に人口5000万の韓国が19校、人口13億の中国が20校、人口1億3000万の日本は25校がランクインした。アジア大学評価が初めて実施された2009年には、韓国17校、中国11校、日本は33校だった。

 300位までの順位を見ても同様の結果だった。上位300大学のうち、200大学が、韓国(55校)、中国(72校)、日本(73校)の大学だった。「それなりに勉強を頑張っている」といえるアジアの大学の3分の2が、この3カ国に分布しているというわけだ。

 しかし評価結果を細かく分析してみると、韓・中・日の大学の分布の変化を読み取ることができる。韓国は確実に上昇傾向にあり、中国も急速に躍進している一方、日本は相対的に足踏み状態にあることが分かる。

 韓・中・日の大学のうち、上位圏の大学だけを選んで分析してみると、このような傾向が一層はっきりと表れる。各国の上位5校の平均順位が、韓国は2010年の16位から12年には11位へと5ランク上昇し、中国は25位から18位へと7ランクアップした。一方、日本は8位から11位へと3ランクダウンした。

 全般的に見て、韓国と中国はトップ100以内に入った大学の数も増加し、そのうち最上位の大学の成績も確実に上昇したが、日本はトップ100に入った大学の数が大幅に減少し、最上位の大学の成績も韓国や中国に及ばなかった。

 特に韓国の大学の上昇傾向は、単なる量的拡大にとどまらず、質的向上も同時に成し遂げられたと評価された。ソウル大がアジア4位にランクインしたのに続いて、KAIST(韓国技術院、11→7位)とポステック(旧・浦項工大、12→9位)が初めてトップ10入りした。このほか、私学の2大名門校とされる延世大(18→16位)と高麗大(26→21位)もトップクラスにさらに近づいた。

 大学分析専門サイト「トップ・ユニバーシティーズ・ドットコム」のデニー・バーン編集長は「今年の『アジア大学評価』で最も大きな話題は韓国の大学の成長ぶりだ。大学の教育水準を世界的レベルに引き上げるための努力がようやく実ったようだ」と話した。韓国の大学は、全般的に教授1人当たりの学生数が少ない上、教授1人当たりの論文発表数と引用される回数が増加しており、卒業生に対する企業の評価も高まっているという成果を見せた。ちなみに09年にアジア大学評価がスタートした際には、卒業生の評判や国際化指数の項目で、韓国の大学はいずれもトップ10以内に入ることができなかった。

大学評価チーム

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/10/2012061000019.html

記事入力 : 2012/06/10 01:51
アジア大学評価:韓国の大学、「論文被引用数」は不振
総合順位4位のソウル大、論文が引用された回数は20位
「短期的成果にこだわり、基礎科学の創意的研究がおろそかに」


 朝鮮日報と世界的な大学評価機関「クアクアレリ・シモンズ(QS)」による2012年アジア大学評価で、韓国の大学の順位は総じて上昇したものの、実際の大学競争力の核心である論文の質は、期待したほど向上していないことが調査の結果で明らかになった。韓国の大学が発表する論文のレベルは、まだ成長の余地があるということだ。

 今回、評価の主要要素である1論文当たりの被引用数を基準にアジアトップ20の大学を分析した結果、20校のうち13校が日本の大学だった。続いて香港が3校、韓国は2校、シンガポールとフィリピンがそれぞれ1校の順となった。アジア1位は東京医科歯科大学(1論文当たり5.8回引用)で、韓国の大学としてはポステック(旧・浦項工科大、4.1回引用)がアジア14位、ソウル大(3.8回引用)が20位だった。国際化、卒業生の評判度などを全て加味した総合評価で韓国の大学3校が「アジアのトップ10」に名を連ねた成果に比べると、残念な結果だ。

 論文を多く執筆しても被引用数が少なければ、質的に優秀だとは言い難く、逆に論文数は少なくても被引用数が多ければ、学界での影響力は大きいと判断される。最近5、6年の間に改革に乗り出した韓国国内の大学は、研究論文を量産しているが、いまだに学界に影響を及ぼすほどの論文は多くないというわけだ。

 日本の大学が1論文当たりの被引用数で、高い点数を獲得したのは、基礎科学に強いためと分析される。漢陽大工学部のペ・ヨンチャン教授は「日本は世界初の実験、世界初の機資材の試験などを行っているため、他の国の科学者たちがそれぞれの研究過程で日本の論文を自然と引用する機会が多くなっている。韓国の科学界は、世界初という成果があまりないため、論文の被引用数も少ない」と話した。

 延世大学数学科のミン・キョンチャン教授は「韓国が1人当たりの国民所得4万ドル(約320万円)の時代に突入するには、短期的な成果を中心とした研究から抜け出し、基礎科学の創意的研究という部分で競争力を備えなければならない」と指摘した。

大学評価チーム

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/10/2012061000017.html