韓国プロ野球第10球団の誘致合戦は激化必至

メインのホーム球場は域内最大都市である全州に置くんでしょうけど、群山まで含む広域をホームにするからには、やっぱり持ち出されてきたのが「逆転の名手・群山商高」のフレーズでしたね。

【群山の風景】群山商業高等学校


記事入力 : 2012/12/14 09:24
野球:「第10の球団、必ず全羅北道へ」

全北&富栄、「第10の球団」創設宣布および業務協約式


富栄グループの李重根(イ・ジュングン)会長と全羅北道の金完柱(キム・ワンジュ)知事。2人は13日にソウル市中区小公洞のロッテホテルで開催された「プロ野球第10の球団創設宣布式」に出席し、業務契約を締結した。/写真=チェ・ムンヨン記者

 全羅北道全州市・群山市・益山市・完州郡と富栄グループは13日、ソウル市中区小公洞のロッテホテルで「プロ野球第10球団創設宣布式および業務協約式」を執り行った。ライバルの京畿道水原市とKTグループは先月6日に先に業務協約を締結した。先を越された形の「全北−富栄グループ」側だが、双方とも「これまで何度も劇的な逆転勝ちを収めてきた群山商業高校野球部のように『今からスタート』という覚悟で後悔なく歩んでいきたい。第10の球団は必ず全羅北道に誘致する」と語った。

 宣布式には富栄グループの李重根(イ・ジュングン)会長と全羅北道の金完柱(キム・ワンジュ)知事、全州市の宋河珍(ソン・ハジン)市長、汎道民誘致推進委員会のイ・ヨンテク委員長などが出席した。また韓国野球委員会KBO)の李容一(イ・ヨンイル)総裁職務代行、極東大学の金奉淵(キム・ボンヨン)教授など、全羅北道出身の野球関係者や群山商業高校など、地元高校の野球部員なども応援に駆けつけた。

 金知事は「今年、群山球場で開催されたKIAタイガース戦の平均観客数(9020人)は、大田(7998人)や大邱(8140人)よりも多かった。全羅北道の野球人気は全国でも最高だ」と述べた。これに対して京畿道水原市は「人口こそ観客動員力」と主張している。

 今年1月に発行された行政安全部(省に相当)の資料によると、全羅北道の人口は187万人で、京畿道(1193万人)のわずか6分の1だ。これを根拠に、水原市は「チームが安定して観客を動員するには水原が最適の地」と主張している。

 これに対して金知事は、米大リーグのセントルイス・カージナルスのケースを紹介し「セントルイスは人口31万人の小都市だが、カージナルスは毎年300万人以上の観客動員を誇っており、今年も326万人が球場に足を運んだ。重要なのは人口ではなく、野球への情熱だ」と述べた。

 全羅北道はまた、米国や日本のプロ野球のケースを取り上げ「地域分散」を主張している。米大リーグに所属する30チームは、大都市ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスは2チームが拠点を置いているが、それ以外は全国各地に散らばっている。また、日本でもかつて東京と大阪に拠点を置いていたパ・リーグのチームが、1980年代から90年代にかけて福岡や北海道などに散らばった。全羅北道は「新チームが水原に行くと、首都圏だけで5チームが集まることになる」と主張する。

 富栄グループの李会長は全面的な支援を約束した。李会長は「第10のチームが全羅北道にやって来れば、どのポジションにも最高の選手を迎え入れる。チームを運営するのに十分な額を投資したい」と述べた。

 富栄グループは住宅建設やスポーツ、レジャー関連事業を主に行う企業で、昨年の資産総額は12兆5000億ウォン(約9700億円)で、財界30位(民間企業基準19位)だ。富栄グループの関係者は「会長の任期が決まっているKTとは違い、富栄グループは強力なオーナー経営体制で、株式の80%をオーナーが握っている。KTよりもはるかに思い切って、素早くチームを支援できるだろう」と述べた。

 李会長と金知事は胸に「富栄」「全北」と書かれたユニホームを着用し、業務協約を締結。背番号は2人とも10番だった。

 また、全羅北道は1100億ウォン(約86億円)を投じ、2015年5月までに全州ワールドカップ競技場近くに新球場を建設し、富栄グループに25年間、無償で貸し出すことを約束した。

キム・ドンヒョン記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/12/14/2012121400543.html

水原・KTという「巨人」連合を向こうに回して、全北・富栄サイドも一歩も引かない構えです。このまま行くと、甲乙つけ難いつばぜり合いが少なくともしばらくは続きそうですね。