【北京の風景】天安門広場

全人代のために前日には立ち入り禁止になっていた天安門広場

昨日もう一度行ってみると、普通に開放されていました。いえもちろん、普通にセキュリティチェックはあります。

でもまあそれも地下鉄なみのもので、中国国家博物館の物々しさに比べれば、大したものではありません。








見ての通りで、霞がかかって遠くがかすんで見えること、ほとんどでかい車しか走っていないこと*1は事実ですね。ただ、旅で少し立ち寄ったくらいでは、大気汚染を呼吸を通じて感じることはあまりありませんでした。

PM2.5の問題は「そういうものではない」のでしょうし、「だから深刻な問題ではない」などと言いたいわけではありません。念のため。


2013年03月08日05時29分
北京大気汚染、車業界も苦言 全人代分科会で大手トップ


交通量が多く、高層ビルが並ぶ北京中心部の空は7日もかすんでいた=山本壮一郎撮影

 深刻化する中国の大気汚染問題が、北京で開催中の全国人民代表大会全人代)で主要な議題になっている。政府は環境対策予算を増やして「解決する」と強調するが、会議では厳しい意見が相次いだ。

 「北京の大気汚染は国家のイメージの問題だ」「経済発展は遂げたが、環境面への負の影響があまりに大きすぎる」。中国の大手自動車メーカー、北京汽車グループ会長の徐和誼代表は6日、北京市の分科会でそう切り出した。

 徐氏は55人いる北京市の代表の一人。主要な汚染源の一つである自動車産業の経営者でもあるが、中国の首都が汚染物質を含んだ白い霧で覆われていることに危機感をあらわにした。

 全人代の一連の会議では、経済発展の成果やこれからの投資計画が強調され、共産党指導者に耳障りな発言は一般的に少ない。しかし、徐氏は北京市トップの郭金竜・党委書記らを前にさらに続けた。「先進国の車の排気量はどんどん小さくなっているのに、中国の消費者は今も大きな車が大好きだ。(政府が)消費者を導かなければならない」。エコカーの普及が必要との考えだ。

 会議後の記者会見も大気汚染に話題が集中した。市財政局の楊暁超局長は、5千万元(約7億5千万円)をかけて昨年、微小粒子状物質「PM2・5」の測定器を設置したと説明。納得しない記者は「空気が汚染されても、息はしないといけない」「汚染で寿命を短くしてまでお金を稼いでどうする」と詰め寄った。

 政府側も問題の深刻さを認識している。温家宝(ウェンチアパオ)首相は5日の政府活動報告で、「環境に関する基準や制度を充実させ、決意を固めて大気汚染などの問題を解決し、人々に希望を与える必要がある」と表明。2013年の国の予算案では、環境対策費に前年比12・1%増の3286億元(約4兆9300億円)が盛り込まれた。伸び率は前年の13・3%を下回ったものの、財政支出全体の10%増より高い。

 7日の科学技術省の会見で、北京市科学技術委員会の●傲霜(●は、門の中に三)主任は「解決には自信がある。今まさに『首都青空計画』を作っているところだ」と胸をはった。08年の北京五輪を前に対策を講じ、一定の効果を出したことを引き合いに、今回も大丈夫と応じた。

 万鋼・科学技術相も、ドイツの大気汚染が新技術の導入などで収まった例を挙げ、「我が国も各国の技術を応用しながら解決に当たる」と述べた。

 国営新華社通信によると、河北省の張慶偉省長は7日、「2億トン余りの鉄鋼生産能力を将来は6千万トン減らす」と表明。北京市の分科会でも乗用車の数量規制が必要との意見が出されたが、いずれも実施時期や方法は示されていない。

 北京は7日夜、PM2・5の測定値が一時、日本の環境基準の約15倍にあたる1立方メートルあたり510マイクログラムを記録した。汚染の深刻さもさることながら、中国は高い経済成長を維持する方針も掲げており、早急に汚染を抑え込むのはかなりの困難が伴いそうだ。

http://digital.asahi.com/articles/TKY201303070430.html

*1:バスも二連車両だの二階建て車両だのを含めて、とにかく大きいのが走っている印象です。地下鉄の車両は小型なんですけどね。