韓国軍の性犯罪と、それをめぐる軍出身国会議員の「妄言」

軍隊内における性暴行事件そのものももちろん問題ですし、その犯罪に対する処置の「甘さ」ももちろん問題なのですが、再発防止という観点からすれば、そのような行為をどのように「認識」するかという問題もまた、重要であるはずです。

【社説】性犯罪統制能力を失った大韓民国の軍隊
2015年01月29日16時53分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

大韓民国の軍隊は性犯罪、軍隊用語で「性軍紀違反事件」を統制する能力がないようだ。昨年から部下の女性軍人に対するセクハラ、性暴行、女性軍将校の自殺などで、性軍紀問題は社会的な叱責を受け、その度に軍は「一罰百戒」「非寛容原則」を約束した。しかしこの約束は軍の指揮官にも守られなかった。江原道(カンウォンド)のある部隊の旅団長が娘ほどの女性副士官(下士官)に何度か性暴行し、緊急逮捕された。この事件は同じ部隊の少佐の女性副士官セクハラ事件を調査中に明らかになった。一つの部隊で少佐から大佐までが女性軍人を性的にもてあそんだのだ。昨年は現役師団長の陸軍少将が部下の女性軍人にセクハラをし、緊急逮捕された。

軍内の性犯罪では当事者が恥を感じていない点も大きな問題だ。今回の問題の旅団長も「合意の下で性関係を持った」と主張した。被害当事者は性暴行と考えているのに本人だけがロマンスにしているのだ。職場内の性犯罪では女性が強く拒否する意思を表現しなかったという点を問題にしたりもする。実際、女性の消極的な対応で問題を膨らむケースもある。しかし職場は誰にとっても人生がかかる問題だ。職場内の性犯罪は単なる暴行でなく、組織の強者に対抗して自分に振りかかる不利益、最悪の場合は職業を失うこともあるという恐怖に直面する。これに伴う消極的な対応の責任を問うべきではない。

特に軍は上の命令に従う位階秩序が強い。副士官が大佐の命令に従わないというのは容易なことではない。しかもその間、軍内性軍紀事件は軽い処罰で一貫してきた。2013年までに発生した37件の性犯罪のうち実刑はわずか1件しかない。被害者の保護も信頼できない。セクハラ被害者が移った部隊で指揮官がまたセクハラをする事例もあった。新政治民主連合が「軍の性犯罪は一般司法体系が引き受けるべき」と論評したほど、軍の性犯罪対応は信頼を失っている。

女性は軍の潜在的人材だ。軍の持続的な発展のためにも性犯罪の対応だけでなく、女性人権保護に対し、今までとは違う新しい認識と対応策を用意する必要がある。

http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=195980&servcode=100§code=110

その点からすると、この国会議員氏の「妄言」が、「こうであってはならない」という反面教師として機能することを期待します。


軍出身のセヌリ党議員「旅団長の女性下士官への性的暴行は外泊できなかったから」
登録 : 2015.01.29 20:13 修正 : 2015.01.30 07:21


29日午前、ソウル汝矣島の国会国防委員会会議室で開かれた軍人権改善および兵営文化革新特別委員会全体会議の席上で、ソン・ヨングン セヌリ党議員がハン・ミング国防部長官に質問している。 この日開かれた特別委でソン議員は「下士官のお嬢さん」という表現を使い、ト・ジョンファン新政治民主連合議員の指摘を受けると訂正して、「旅団長が外泊できないために問題が発生した」という趣旨の発言をして物議を醸した。 2015.01.29.ニューシス

国会の軍人権改善および兵営文化革新特別委で妄言
「仕事に熱心だったあまり外泊できず性的問題が発生」
被害女性の下士官に対し“下士官のお嬢さん”と卑下し
「誤った情報」と釈明しつつも「兵営文化を指摘したまで」

 軍機務司令官(中将)出身のセヌリ党比例代表ソン・ヨングン議員(68)が29日、最近陸軍の女性下士官に性的暴行をした疑いで緊急逮捕された旅団長について「40代半ばの年齢でほとんど外泊もできなかったために性的な問題が生じたようだ」という趣旨の発言をし、今後の波紋が予想される。

 ソン議員はこの日国会で開かれた「軍人権改善および兵営文化革新特別委員会」会議で「聞こえて来る話では(旅団長が)昨年ほとんど外泊もできず、家族もほとんど毎月来なかった(という)」とし、「そのために(旅団長の)年齢が40代半ばであり性的問題が発生したのではないかという側面を私たちが考えなければならない」と話した。 部下の女性下士官に性的暴行をした旅団長(大佐)の犯罪行為が、外泊と面会の不足した軍隊の構造的問題に一部の原因があると肩を持ったわけだ。

 さらにソン議員は、軍隊内の性的暴行問題を予防するためには、指揮官に性的問題が生じないよう外泊や外出を積極的にさせなければならないとの主張もした。 ソン議員は「このようなケースはその旅団長だけの問題だろうか、全国の多くの指揮官が月に一度は当然に与えられなければならない外泊に適時に出られずにいる」とし「そのために(軍人の)家庭管理ができなくて、本人はそのような個別的な、何というかこういうセックス問題を含めて管理できないこういうこと、こういう問題(部下に対する性的暴行)を惹起させた大きい原因の一つになっているのではないかという側面を軍は考えなければならないのではないか」と説明した。

 ソン議員は続けて「大佐と言えば軍ではとても地位が高い人なのに、出世指向性のために外泊もせずに、本人の疲労はもちろん部隊の疲労につながる」とし「長官を含めて(国防部は)規定された外出外泊休暇には必ず出て行くようこれ(この法案)をほとんど制度水準で一度推進すべきではないか」と注文した。

 ソン議員はまた「昨日、旅団長問題が出てきた時、その下士官のお嬢さんが横に(いたので)お嬢さんに話した」として、女性下士官を“下士官のお嬢さん“と表現した。

 ソン議員はハンギョレとの通話で「国防部から『旅団長が一度も外泊しなかった』と口頭で情報を得たが、後になって通常的に(外泊は)していたそうだ」として「私が誤ったこと(情報)で、ちょっと誇張してこのように表現したのではないかという気がする」と釈明した。 しかしソン議員は「指揮官が前方で指揮すれば疲れてストレスがたまる」とし「月に一度は外出して(性的な憂鬱感を含めて)全般的な憂鬱感をほぐし、リラックスして戻ってこれる兵営(文化)にしなければならないのではないか」と話した。 女性下士官を“下士官のお嬢さん”と呼んだことに対してソン議員は「(そのような発言をした)記憶が無い」として「発言したとすれば誤りだ」と話した。

ソ・ボミ、イ・スンジュン記者

韓国語原文入力:2015/01/29 15:35
http://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/675851.html 訳J.S(1693字)

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/19496.html

"부하 여군 성폭행, 외박 안나가 생긴 것" 발언한 송영근 의원…결국 사과
기사입력 2015.01.30 08:01:00



"부하 여군 성폭행, 외박 안나가 생긴 것" 발언한 송영근 의원…결국 사과 "부하 여군 성폭행, 외박 안나가 생긴 것" 발언한 송영근 의원…결국 사과 '송영근 의원 발언' 새누리당 송영근 의원의 발언이 논란을 빚고 있습니다.

29일 국회 군 인권개선 및 병영문화혁신 특별위원회 회의에 참석한 송 의원은 "들리는 얘기로는 여군 하사 성폭행을 한 여단장이 지난해 거의 외박을 안 나갔다"며 "40대 중반인데 성적인 문제가 발생할 수밖에 없지 않으냐는 측면을 우리가 한 번 되돌아봐야 한다"고 주장했습니다.

이어 "전국의 지휘관들이 한 달에 한 번씩 정상적으로 나가야 할 외박을 제때 나가지 못하고 있다"며 "그래서 가정관리가 안 되고, 그런 섹스 문제를 포함해 관리가 안되는 것들이 이런 문제를 야기시킨 큰 원인 중의 하나"라고 말했습니다.

송 의원은 군내 성문제 등 고충을 토로할 옴부즈맨 제도의 도입 필요성을 강조하는 과정에서 피해자인 여군 하사를 가리켜 '아가씨'라고 불러 다른 의원들의 제지를 받기도 했습니다.

여론의 비판에 못 이기던 송 의원은 결국 사과했습니다.

송 의원 측은 보도자료를 통해 "특정인을 대상으로 한 것이 아니라 일반적인 전방 부대 지휘관이 정상적으로 부대 지휘를 할 수 있는 환경이 만들어져야 한다는 의미였고, 이를 전달하는 과정에서 지혜롭지 못했던 점 유감스럽게 생각한다"고 진화에 나섰습니다.

아가씨 발언에 대해서는 "평생 군 생활을 한 본인이 적절한 군사용어를 사용하지 않은 것으로 부적절한 표현이었다"며 "국가의 안보를 위해 열심히 매진하고 있는 모든 여군 부사관 분들의 마음을 불편하게 한 점에 대해 간곡히 송구스러운 마음을 전한다"고 사과했습니다.

한편 송 의원은 지난해 국정감사 기간에 야당의원을 비하하는 쪽지를 쓰다 걸려 물의를 일으킨 바 있습니다.

http://news.mk.co.kr/newsRead.php?sc=30000001&year=2015&no=98360

進歩保守の別を問わず、さすがにこの発言は容認できないものです。こうした世論が、性犯罪に対する軍のしかるべき対応を後押しするものであってほしいと思います。

[사설] '여군 성폭행은 지휘관 外泊 못 나간 탓'이라니
입력 : 2015.01.30 03:00

새누리당 송영근 의원이 29일 국회 병영문화혁신특위 회의에서 최근 일어난 육군 여단장(대령)의 여하사 성폭행 사건에 대해 "여단장이 지난해에 거의 외박을 안 나갔다고 한다"며 "40대 중반인 그에게 성적(性的)인 문제가 발생할 수밖에 없지 않겠느냐는 측면을 봐야 한다"고 했다. 송 의원은 "군에서 아주 잘나간다는 사람들이 (성범죄) 문제를 일으킨다"면서 "일 잘한다는 얘기 들으려고 외박도 안 나가면 본인과 부대가 피로해진다"고도 했다. 그는 발언 중 피해 여부사관을 '하사 아가씨'로 부르기도 했다.

지난해 육군 사단장이 부하 여군을 성추행해 창군 사상 처음으로 징역 6개월 실형을 선고받았다. 최근 5년간 군 내에서 저질러진 여군 상대 성범죄가 적발된 것만 83건이다. 감춰진 사건까지 합하면 실제는 이보다 훨씬 많을 것이다. 여군 상대 성폭행·성추행은 남성 상관이 부대 지휘와 통솔을 위해 써야 할 계급을 개인의 원초적 욕망을 채우는 데 악용한다는 점에서 어떤 범죄보다도 죄질이 나쁘다. 송 의원은 국군기무사령관을 지낸 예비역 육군 중장으로 이를 누구보다 잘 알 만한 사람이다.

문제의 여단장은 47세로 딸뻘인 21세 여하사를 여러 차례 성폭행한 혐의를 받고 있다. 송 의원은 그런 지휘관의 범죄를 '외박도 안 나가고 열심히 일하다 보니 욕구를 해소하지 못해 생긴 일'로 이해해 주자고 했다. 그는 이날 피해자를 위로하는 말도, 여단장을 질타하는 말도 한마디 하지 않았다. 그가 피해 여군이나 그 가족의 심정을 조금이라도 헤아려 봤는지, 피해자가 자신의 딸이라도 그런 발언을 할 수 있을지 묻고 싶을 뿐이다.

http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2015/01/29/2015012904640.html