スペランツァFC大阪高槻の経営難

このクラブの経営問題は今に始まったことではないので、このこと自体には驚きもあまりないのですが。

女子サッカーFC高槻が経営難、活動支援金募る
2015年07月30日

なでしこリーグ撤退の可能性も

 サッカー・なでしこリーグスペランツァC大阪高槻(大阪府高槻市)が経営難で存続が危ぶまれていることが30日、わかった。2015年の運営には約7000万円が必要だが、約3000万円不足。ガンバ大阪などで活躍した本並健治監督らの給与も一部未払いとなっている。8月末を期限に個人などから活動支援金を募り、新たなスポンサーも探すが、状況によって開催中のリーグから撤退する可能性もあるという。

 横山稔社長は同日午前、大阪府高槻市で記者会見し、「危機を乗り越えるためには広く支援をいただくしかないと判断した」と述べた。新規スポンサー獲得が難航し、資金繰りが苦しくなったという。

 女子サッカー選手の練習環境は恵まれておらず、日本代表クラスでも仕事とサッカーを掛け持っている選手がいる。リーグ戦の1試合平均観客数も落ち込んでおり、昨季レギュラーシリーズは1597人。11年女子ワールドカップ(W杯)優勝メンバーで、大阪高槻に所属する丸山桂里奈選手は「長い目で見て応援してくれる企業や団体が増えてほしいと思う」と話していた。

 大阪高槻は松下電器(現パナソニック)を親会社として発足。2000年に同社が運営から撤退し、市民クラブになった。今季はここまで1部10チーム中9位。同リーグでは08年にTASAKIが運営難により休部し、その後解散した。

2015年07月30日

http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20150730-OYO1T50032.html

私として疑問なのは、パナソニック、もしくはガンバ大阪は、この件について何の考えもないのか?」ってことです。1990年代、このチームは「松下電器レディース・バンビーナ」だったんですよ。

その後、2000年代に入って松下電器がスポンサーから撤退し、独立クラブチーム化したわけですが、企業スポンサーが相次いで撤退して、女子リーグ自体が崩壊の危機にあった当時と今とを見比べれば、女子サッカーを支える環境もかなり変わってきたと思うんです。

そもそも、今年のなでしこリーグ1部のメンツを見れば、伝統の日テレベレーザ、2011〜2013年をリーグ3連覇したINAC神戸はともかくとして、ベガルタ仙台浦和レッズジェフ千葉アルビレックス新潟と、Jリーグ加盟クラブのレディースチームがこれだけあります。

下部リーグに目を向ければ、長野パルセイロ愛媛FC横浜FCに、中高生で構成されるセレッソ大阪堺レディースもあります。

そんな中で、INAC神戸と並んでなでしこリーグ1部で戦えてる貴重な関西のクラブ、しかもかつては自分とこのクラブだったスペランツァがこの状況なら、この10年ちょっとでそれなりにタイトルを獲って「強豪」と数えられるまでに成長した*1Jリーグクラブとして、ちょっとは何か一言あってもよくはないですか?


…まあ要するに、こういうのを芝のピッチ上で観てみたい、ってことです。

セレッソですら、女子サッカーに貢献しようという気概を見せているのに、ねえ。

それに、今のパナソニックは、市場展開的にも女子を応援した方がええんとちゃうんですか?


*1:2000年ごろのガンバ大阪からは、ちょっと想像もつかないほどに…。