大商大堺・札幌第一・二松学舎大付

たまたまこの週末前後に校名を目にしたこれらの高校は、それぞれ甲子園への道が遠い(遠かった)学校として記憶に残っているところです。

大阪桐蔭が開校する以前からの大阪の強豪私学でありながら、現在に至るまで何故か甲子園に縁がなかった大商大堺、2000年代に入って夏3回の出場はあるものの、それまで決勝戦をなかなか突破できないイメージのあった札幌第一。そして言わずと知れた、昨年、決勝進出11度にして悲願の夏初出場を果たした二松学舎大付。

これから近畿大会に臨む大商大堺と、次戦で日大三高と戦う二松学舎大付はまだ秋季大会の最中ですけど、大阪桐蔭早稲田実を「止めた」ということの意義は小さくないでしょう。

「漫画みたい」に継投ずばり 大商大堺、強豪・大阪桐蔭を破り初めて大阪の頂点に


初優勝を決め喜ぶ大商大堺ナイン=10日、舞洲ベースボールスタジアム

 「漫画みたい。もう二度とできない継投」

 大阪府内有数の強豪・大阪桐蔭を破り、初めて“大阪の頂点”に立った大商大堺の静純也監督は驚きの表情で延長十三回まで及んだ激闘を振り返った。

 先発のマウンドに立ったのは、時速60キロ台のスローカーブを武器にする軟投派の東山。六回にエース・神田が登板するまでは徐々に球速の速い投手らでつなぎ、少しでも神田のストレートが速く見えるようにした戦略だった。「前の3人が頑張っていたから、僕も気持ちを前面に出して投げた」と神田は七回以降は強力打線を無失点に抑えた。

 延長十三回、先頭打者の出来が左前打で出塁。1死後に自らの判断で二盗を試みた。これが相手守備陣の乱れを誘い、出来は一気に本塁を駆け抜けて貴重な勝ち越し点を挙げた。新チームになって選手全員が走塁を重視して練習を重ねてきた成果に、出来は「勝つならここしかないと思った。(盗塁をする)怖さはなかった」と胸を張った。

 全員野球で勝ち取った優勝に、神田は「一つでも多く勝って、甲子園を目指したい」と近畿大会に向けて闘志を燃やしていた。

http://www.sankei.com/west/news/151011/wst1510110020-n1.html

札幌第一、初センバツ当確!上出が1失点完投&V打
2015年10月13日6時0分 スポーツ報知


初優勝を飾り、マウンド付近で抱き合う札幌第一ナイン

 ◆秋季高校野球全道大会 ▽決勝 札幌第一2―1北海道栄(12日・旭川スタルヒン

 4年ぶりの決勝に駒を進めた札幌第一が、初優勝を飾った。2―1で北海道栄に逆転勝利。来春のセンバツ甲子園出場を確実なものにした。エース右腕・上出拓真主将(2年)が、3安打1失点で3試合連続の完投。1―1の8回には、自ら決勝打を放った。1990年春、同校が道大会初Vを成し遂げたのが、旭川スタルヒン球場。思い出の地で頂点に立ったナインは、北海道地区代表として明治神宮野球大会(11月13日開幕)に出場する。

 誇らしげに校歌を歌い上げた札幌第一ナインが、勢いよく駆け出した。過去に4度、敗れていた決勝の舞台で、ついに初Vの栄光をつかんだ。上出主将は「優勝、やったぞー!」とお立ち台で絶叫。グラウンドとスタンドが一体になり、歓声を上げた。

 エースナンバーを背負う上出主将が、勝利の立役者になった。1回に味方の失策で失点したが、その後は低めに集める投球で、付け入る隙を与えない。9回3安打9奪三振で1失点(自責0)。最終回は2死三塁のピンチを招いたが、投ゴロに打ち取り、女房役の銭目悠之介と抱き合った。

 「夢のようです。気持ち良かった」と上出主将。打っては6回に遊ゴロの同点打。8回には2死一、三塁から「狙っていた」という直球を芯で捉え、決勝の中前適時打を放った。菊池雄人監督(43)は「上出がよくやってくれた」と称賛。背番号1は今大会、準決勝・駒大苫小牧戦で完封するなど、3試合連続の完投を見せた。


3安打1失点で完投し、優勝投手になった上出

 25年の時を超え、札幌第一が思い出の地・旭川で再び輝いた。1990年春の全道大会。決勝で札幌日大に延長10回、2―1でサヨナラ勝ちし、3季通じ初の道大会制覇を果たした。当時のエースだった菊池監督は「あの時も三塁側ベンチで、同じ2―1というスコアだった。僕はこの球場(旭川スタルヒン)で、投手としての何かをつかんだんです」と振り返る。

 春の全道大会は甲子園につながらないということもあり、宮崎一夫監督(当時)の胴上げはなかった。あれから9258日―。「優勝は選手がつながってくれた結果だと思う」。指揮官になった菊池監督は、ナインの手で3度、宙を舞った。

 夏3度の甲子園出場がある同校だが、これまでセンバツの経験はない。上出主将は「このまま気を緩めずに練習していきたい。(来年1月に)選ばれることができれば、北海道の代表として恥じないプレーがしたい」。新たな歴史を作った札幌第一ナインが、次なる目標へスタートを切る。(相川 和寛)

 札幌第一(札幌市)1958年創立の私立校。生徒数1207人(女子532人)。普通科のみで総合進学コース(文理コース)がある。スキー、バドミントン、サッカーは道内強豪。野球部は創立と同時に創部。過去甲子園に夏3度出場。部員43人。主なOBに高梨芳昌(元巨人)、高梨利洋(元ヤクルト)らプロ野球選手のほか、右代啓祐(陸上)平野由佳(アイスホッケー)の五輪代表も輩出している。

http://www.hochi.co.jp/baseball/hs/20151012-OHT1T50134.html

二松学舎大付・大江 清宮に気疲れも12K完投勝利
[2015年10月12日13時39分]


10回裏二松学舎大付は鳥羽(左)がサヨナラ打、ぼう然とする清宮(撮影・丹羽敏通)

高校野球秋季東京大会:二松学舎大付2−1早実>◇12日◇2回戦◇市営立川

 今春センバツ出場の二松学舎大付が、清宮幸太郎内野手(1年)擁する早実に延長サヨナラ勝ちした。

 0−1の9回に相手の連続失策で無死二、三塁とし、3番市川睦外野手(1年)の犠飛で同点。10回は先頭からの連打などで1死一、三塁のチャンスをつくり、2番鳥羽晃平内野手(1年)が左越えにサヨナラ打を放った。

 投げては先発の大江竜聖投手(2年)が177球、12奪三振で完投。清宮には2安打を浴びながら、5安打1失点に抑えたエース左腕は「秋は勝ち残ることがチームの成長につながる。(清宮は)意識していないつもりでも、勝手に意識して気疲れしました」と汗をぬぐった。

http://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1551797.html

個人的に、大江竜聖‐今村大輝のバッテリーを擁する二松学舎大付には今年、同じ左腕エースの大竹耕太郎がいた2012-2013年の濟々黌以上の活躍を期待してるんで、頑張ってほしいなあと思っています。