【和歌山の風景】和歌山四社参り

嫌なことや凹むことばかりが多くて、慰めも救いもないこの世の中を儚んで、神に頼むことにしました。


この路線は、もともとが「三社参り」のために敷設された鉄道です。この三社は、官幣大社官幣中社であったり紀伊国一之宮であったりと、西国でも屈指の社格を誇る神社群です。

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和歌山の三社参り|和歌山県観光情報

そこで、電車を乗り降りしつつ、順番に路線をたどって参拝していきます。






日前神宮國懸神宮は、同一境内に鎮座(チンザ)している二社からなる大社である。

日前神宮は"日像鏡(ヒガタノカガミ)"を御神体として日前大神(ヒノクマノオオカミ)をお祀りし、國懸神宮はは"日矛鏡(ヒボコノカガミ)"を御神体として國懸大神(クニカカスノオオカミ)をお祀りしている。

天照大御神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋にお隠れになられた際、思兼命(オモイカネノミコト)の案に従って、天香山から採取した鉱物を用いて、伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)【石凝姥命(イシコリドメノミコト)】の手によって、日神・天照大御神の像をかたどった御鏡(ミカガミ)を鋳造したのである。

このときに"日像鏡(ヒガタノカガミ)"と"日矛鏡(ヒボコノカガミ)"が八咫鏡に先立って作られ、紀伊国の日前神として祀られました。"八咫鏡"は伊勢神宮に奉祀され、天孫降臨の際には、三種の神器とともに二つの鏡もそえられたのだと伝えられている。
また、神武天皇東征の後、紀伊國造家の肇祖(始まりとなる祖先)に当たる天道根命(アメノミチネノミコト)を紀伊國造(キイノクニノミヤツコ)に任命し、二つの神鏡を以て紀伊國名草郡毛見郷の地に奉祀せられたのが当宮の起源とされている。

https://www.wakayama-kanko.or.jp/marutabi/kikinotabi/map/n-hinokuma.html






神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイハレビコノミコト)【神武天皇】が東征の際に、兄の五瀬命(イツセノミコト)が長髄彦(ナガスネビコ)の軍勢が放った流失に当たった。『古事記』では傷を受けた手からの出血が甚だしかったため、また、『日本書紀』では肘に受けた傷がひどく痛んできたために、五瀬命は雄叫びして薨去(コウキョ)されたと記されている。

日本書紀』では五瀬命薨去されたのは竈山に達したときであり、記紀のいずれにも竈山(コウキョ)に葬られたと記述されている。竈山とは、当社が鎮座するこの地であり、当社本殿の裏に、五瀬命の陵は位置している。

https://www.wakayama-kanko.or.jp/marutabi/kikinotabi/map/n-kamayama.html





祭神五十猛命(イタケルノミコト)は素盞鳴尊(スサノオノミコト)の御子神様で、『日本書紀』には父神の命を受けて日本国土に木種を播き青山と成した植樹神と記されている。このことから「木の神」として慕われ、木の神様の住む国ということでこの地は「木の国」と呼ばれ、やがて「紀伊国」と成った。

また、家や船は木材より作られたことから、家屋の神、浮宝(船)の神としても慕われている。

古事記』では大屋毘古神(オオヤビコノカミ)の御名で登場するこの神様は、大国主神(オオクニヌシノカミ)を災厄から救った神話(因幡素兎(イナバノシロウサギ)の次の段)が記されており、このことから「いのち神」「厄難除けの神」という信仰もある。

https://www.wakayama-kanko.or.jp/marutabi/kikinotabi/map/n-itakiso.html







たまは、2015年5月19日から鼻炎のため入院していたが、復帰することなく同年6月22日に急性心不全のために死んだ。その後神式の葬儀が執り行われ、2015年8月10日には五十日祭が斎行され、たま大明神となった。

貴志駅にはもともと、ホームに「いちご神社」「おもちゃ神社」「ねこ神社」の三つの小さな祠が建立され、それぞれに電車と果物はじめ農作物、電車とおもちゃや遊具、電車とねこや動物全般を祀っていた。

このうち、「ねこ神社」を現社号に改称し、たま大明神を祀ったのが当社。

当社創建の当日、後任駅長も発表され、たまの部下だった雌の三毛猫が「たまⅡ世」、通称「ニタマ」に決まり、辞令が交付された。

ひょんなことから地域や鉄道会社に貢献し、その威力絶大、和歌山県下はもちろん、日本全国、さらに世界からをも注目を集め、地方鉄道と地域社会の救世主となり、死して神となり、神社に祀られる。

動物ながら、古来より続く、日本の神社の創建過程を忠実に再現し、日本独自の信仰や、死生観を体現していると言える。

和歌山電鉄によれば、神社の運営や祭事の執り行いは、駅長たまの神式葬儀を執り行った大国主神社(大國主神社)に相談しつつ進めるという。また、現在のところ、御朱印や御守の授受などは予定していない。

【ご利益】
地域振興、家内安全・円満、出世などか

http://www.buccyake-kojiki.com/archives/1036801981.html

さて、これで四社参りを完遂しましたので、来た道を戻りますよ。たま電車で。