【仁川の風景】仁川家族公園の公園化は止まらない・その4:土葬・火葬併用型の家族墓

こちらの続きです。

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「常緑芝自然葬」や樹木葬もどきの植樹地帯に接して一段高くなったエリアには、一面に広大な共同墓地があります。この辺は、火葬場に向かうメインストリートの脇に、山に見下ろされて平らな土地が広がっていて、仁川家族公園の墓域の中でも中心部の一角に位置づけられるでしょう。


比較的新しく、画一化された大きな墓域が並んでいますが、これは、旧来の土葬墓域であったところからそう遠くない昔(おそらく過去20年ほどの間)にリノベーションを経ていると思われます。というのは、一見単なる土葬墓のように見えて、すべての墓碑に「家族墓」という文字が記されており、複数人の合葬を前提としていることがわかります。そうしたものが出てきたのは、だいたいそれくらいの時期以降であるはずです。

他の一般的な共同墓地の土葬墓に比べて大きく見える墓地1基当たりの専有面積も、合葬を前提として決められていると思われます。

現在、既分譲のこうした家族墓が、仁川家族公園で土葬が認められる唯一の例外となっています。

인천가족공원은 현재 묘지공원화 사업으로 묘지이용이 중단되었으며 기 분양 받은 가족봉안묘에 한해서만 매장(2기)이 가능합니다.

http://www.insiseol.or.kr/institution_guidance/memory_park/graveyard_burial.asp

ただし、大きな土饅頭の横にある石棺部を見ると、そこには火葬遺灰を安置できるようになっていると考えられ、だとすれば、この仁川家族公園の家族墓は「土葬・火葬併用型」と言えるでしょう。

ちなみに、韓国の「葬事等に関する法律」に従えば、こうした合葬墓の利用期限は、「最後に合葬された人の合葬日」から15年になります。その後、延長は15年単位で3回まで、合計すれば最長60年となります。

この期間は、各自治体が条例によって一定程度短縮できるようになっているのですが、仁川市の場合、そうした短縮措置は採っていないみたいです。相対的に見て、需給計画にまだそれなりの余裕があるんでしょう。

인천광역시 장사시설에 관한 조례 - 인천 광역시 자치법규 정보 서비스