他人が思ったように動かないのは何故か

いずれも、ある立場からすれば、「期待したようには他人が動かなかった」という例なのでしょう。

で、それが「何故そうなるのか」を、真面目に考え、深層に迫ろうとする気があるのかどうか。問題はそこです。

そこを放棄してしまうと、危ういですよ。

2016.3.19 05:00更新
灘、筑駒、麻布など有名校がなぜ? 唯一慰安婦記述の中学歴史教科書「学び舎」、30校超で採択

 4月から全国の中学校で使用される歴史教科書のうち唯一、慰安婦に関する記述を採用した「学び舎」(東京)の教科書が、筑波大付属駒場中や灘中など最難関校と呼ばれる学校を含め、少なくとも30以上の国立、私立中で採択されていたことが18日、分かった。国立と私立中では採択権が教育委員会ではなく学校長にあり、関係法令に基づき採択理由を公表する努力義務もあるが、取材した学校の大半が採択理由を非公表とした。

 同社の歴史教科書は平成16年度検定以降、中学校教科書で各社が一切採用しなかった慰安婦に言及し河野談話も取り上げた。当初、申請した教科書では強制連行を強くにじませながら大きく取り上げたが、不合格とされた後、再申請の際に大幅に修正した。

 南京事件では中国人の証言を採用するなど手厚く記述する一方、北朝鮮による日本人拉致事件では各社が特集などで記述を盛り込む中、年表で「北朝鮮から拉致事件被害者の一部が帰国する」とだけ記述している。

 文部科学省によると、同社の歴史教科書の採択数は全国で約5700冊(占有率0・5%)。業界では「参入組にとって障壁が特に高い教科書業界では異例の部数」(教科書関係者)と受け止められ、「執筆者らの人的ネットワークで採択が広がった」(業界関係者)との見方もある。

 採択したのは少なくとも国立5校、私立30校以上。国立は筑波大付属駒場中のほか、東京学芸大付属世田谷中▽同国際中等教育学校▽東大付属中等教育学校▽奈良教育大付属中。私立では灘中、麻布中など。

 採択理由について、奈良教育大付属中の担当者は、「物語風に書かれ、内容も詳しい。慰安婦の記述などで話題になったが、検定を通っており、許容される内容だと考える」としている。

 一方、義務教育の教科書を配布するための教科書無償措置法では、採択理由を公表する努力義務が市町村教委や都道府県教委と同様に国立中や私立中の校長にもあるが、奈良教育大付属中以外は「取材を受けない」などと回答。私立では灘中が「検定を通っている教科書であり、理由を公表する必要はないと考えている」。麻布中は「回答を控える」とした上で「慰安婦の記述で選んだということは全くない」とした。

 学び舎は産経新聞の取材に対し、「難関校を対象とした編集方針はまったくありません」とし、教科書の執筆者と採択校との関係についても「執筆者の個人情報に関することはお答えできません」と回答した。

 執筆者の中には、安保法制の廃止を求める声明を出すなどしている「歴史教育者協議会」(東京)に所属する元教師らもいるとされる。

 ■学び舎 平成28年度から中学で使用される教科書「ともに学ぶ人間の歴史」の発行会社。26年度の中学校教科書検定から参入した。当初、申請した教科書がいったん不合格とされた後、大幅に修正して再申請し合格した。「つづきを読んでみたくなる」教科書を目指すとして、全国の現職や元職の教員約30人が執筆し、歴史研究者らの支援を受けている。中学では唯一、慰安婦の記述がある。

http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190015-n1.html
http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190015-n2.html
http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190015-n3.html
http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190015-n4.html

防衛大生の任官拒否が倍増 47人が意向
福井悠介 2016年3月19日22時05分

 幹部自衛官を養成する防衛大学校(神奈川県横須賀市)を今春卒業する419人のうち47人が、自衛官に任官しない意向を示していることがわかった。昨年の任官拒否者25人のほぼ2倍だ。防衛省は民間の雇用状況改善が理由とみるが、関係者の間には「安全保障関連法の影響も完全には否定できない」との声もある。

 任官拒否者は東日本大震災翌年の2012年に4人まで減少したが、以後は徐々に増加した。今年の47人は1992年以降で最多。91年はバブル景気と、湾岸戦争をめぐる自衛隊海外派遣の議論が重なった時期で、過去最多の94人だった。うち約10人が「湾岸戦争の影響」を理由に挙げたという。

 防衛大の学生は特別職の国家公務員で、授業料はかからない。卒業後は、陸海空の自衛官として幹部候補生学校に入校する。防衛大の今年の卒業式は21日にあるが、防衛大は任官しない意向の学生の説得を続ける予定という。

 防衛省関係者は任官拒否の増加について「大卒の就職状況が良くなり、防衛大になじめなかった人が流出しているのでは」とみる。一方で「大きくはないとは思うが、安保法制の影響はゼロとは言えない」とも話した。

 12年には任官拒否者に学費相当額を返納させる自衛隊法改正案が国会に提出されたが、成立しなかった。(福井悠介)

http://www.asahi.com/articles/ASJ3M54MWJ3MUTIL01T.html