【港区の風景】六本木から千駄ヶ谷まで突っ切る・2:青山霊園から秩父宮ラグビー場へ

青山霊園の北の端、管理事務所のあたりには、屋外型の納骨施設があります。東京都立霊園では「立体埋蔵施設」と呼ぶようです。同様の施設は谷中霊園でも見ました。


超一等地の超人気墓地である青山霊園にこれがあると、東京都心の分譲ワンルームマンションとオーバーラップして見えてくるのは、私だけではないと思うなあ。

ま、青山霊園はとりあえずそれくらいにして、移動します。青山通りを渡って、外苑前の三叉路を北に折れます。

まず見えてくるのが、秩父宮ラグビー場。テレビでは見たことがありますが、実物を訪れるのは初めてです。

ラグビーの試合をやっていないこの日は、閉門していました。ただ、敷地内の他の施設は営業しているので、用事のある人はその旨を告げれば立ち入ることができます。

私も来訪の目的を告げて、入れてもらいました。

門を入り、ラグビー場に突き当たって左手の奥に進むと、目的のものがあります。

ラグビー場とテニスコートの管理事務所前です。

これこれ、これです。旧国立競技場から移設された「学徒出陣壮行の地」碑を見に来たのです。



えーと、一つ一つ見ていきましょうか。




人は通りますし、管理事務所前の入口脇ですし、必ずしも悪い場所ではないのかもしれませんが、しかしやはり、神宮外苑の競技場施設群全体からすれば、ずいぶんとせせこましくて目立たない隅っこに追いやられたものです。

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千駄ヶ谷門を入ってすぐのところに立つ「出陣学徒壮行の地」碑。国立競技場の前身である明治神宮外苑競技場では、1943年(昭和18年)10月21日に「出陣学徒壮行会」が行われた

http://dot.asahi.com/photos/photogallery/archives/8282/imgp3167_s/

これはあくまで仮の移設であると、そう思いたいところです。


碑に寄り添うにゃんこも、丸まってるくせに何故か日蔭でお昼寝です。まあ、日向ぼっこするにはちょっと暑かったもんねえ。


「学徒出陣」碑に献花式 国立競技場改築で移設
2014/10/22 0:13

 太平洋戦争中、学生が戦地に送られた「学徒出陣」の壮行会から71年となる21日、秩父宮ラグビー場(東京・港)の「出陣学徒壮行の地」記念碑前で追悼献花式が営まれた。

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移設された「出陣学徒壮行の地」碑の前で行われた追悼献花式(21日、東京都港区)

 記念碑は壮行会場となった国立競技場(新宿)にあったが、2020年東京五輪パラリンピックに向けた同競技場の改築に伴い、近くの同ラグビー場に移設された。移設後初となる献花式では、元学徒や遺族ら約50人が黙とうし、白い花をささげた。

 「71年前もちょうどこんな天気だった」。小雨の降る中、早稲田大法学部から海軍航空隊に召集された寺尾哲男さん(91)=横浜市=は空を仰ぎ見てつぶやいた。「銃を担いでグラウンドを行進したのが昨日のように思い出される」と振り返った。

 競技場の建て替えで、一時は記念碑の保存が危ぶまれたが、「無事みんなの目に触れる場所に建ってよかった」とも。「平和を語り継ぐためにも、また元の場所に戻してほしい」と話した。

 慶応大経済学部から陸軍に召集された神代忠男さん(92)=東京都港区=は「ビルマで戦死した親友のことを思い出す」と、記念碑をじっと見つめた。戦地から親友の骨つぼが送られてきたが、中に入っていたのは氏名と亡くなった日付が書かれた紙1枚だけだった。「(親友の)家族が本当に気の毒だった。あんな思いをさせないためにも戦争を忘れてはいけない」と話した。

 大学1年の時、競技場のスタンドから学徒出陣の壮行会を見守った神奈川県鎌倉市の川合絢子さん(88)は「雨の中、銃を担いで行進する学生の姿を見て胸が締めつけられる思いだった。記憶を語り継ぐため、記念碑を大切に保存してほしい」と話した。

 記念碑は改築が終わる予定の19年、再び国立競技場内に移される。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG21H0S_R21C14A0CC1000/

2014.10.21 20:43更新
移転の出陣碑前で元学徒ら追悼献花

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国立競技場から秩父宮ラグビー場内に移設された「出陣学徒壮行の地」の碑前で献花する出席者ら=21日午後、東京都港区(鴨川一也撮影)

 2020年東京五輪のメーン会場となる国立競技場(東京都新宿区)の建て替えに伴い、秩父宮ラグビー場(港区)の敷地内に移設された「出陣学徒壮行の地」碑の前で21日、追悼献花式が行われた。元学徒や遺族ら約50人が碑の前で黙祷(もくとう)し、白い花をささげた。

 この日は時折、小雨がぱらつく空模様。71年前の出陣壮行会当日も雨で、当時を思い出したという寺尾哲男さん(91)は碑の移設に尽力した人たちに感謝の言葉を述べるとともに、「元の地に再建されるのを見届けたいが、かなわないかもしれない」と語り、次世代へ思いを託した。

 父が出陣学徒として壮行会に参加した戦没学徒追悼会実行委員会の代表世話人、玉川博己さん(66)は「この碑を守り、戦争を知らない世代にも語り継いでいきます」と誓った。碑は、新国立競技場の敷地内に戻される予定だが、詳細は未定という。

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追悼献花式であいさつする元学徒平兵の寺尾哲男さん=21日午後、東京都港区(鴨川一也撮影)

http://www.sankei.com/life/news/141021/lif1410210038-n1.html

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