映画「王の運命 歴史を変えた八日間」を観る。

シネマート心斎橋で観てきました。

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私は元来、歴史に疎いもので、このへんの朝鮮史の流れがあまりわかっていません。韓流の史劇ドラマを観ている方々のほうがよほど詳しいと思います。

そうか、ソンガンホの母は、ハンスンヨンやったんか…*1

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歴史的にはよく知られた事件で、ストーリーにサプライズがあるわけではありません。しかしそのストーリーを演じるソンガンホとユアインの存在感は圧巻で、両者による鬼気迫る掛け合いこそがこの作品のキモでしょう。これは、映画館でどっぷり浸るのがお勧めです。

そして最後にすべてを持っていくソジソプ…このラストシーンもよかった。結論、クオリティ高いです。

「さすが、イジュニク監督」としか言いようがありません。

「王の運命」イ・ジュニク監督 家族の人間関係に焦点
毎日新聞2016年5月31日 東京夕刊

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イ・ジュニク監督

 多くの韓国ドラマで描かれる朝鮮王朝の英祖(1694〜1776年)には、王位を継がせるはずだった子を、米びつに閉じ込め殺してしまう史実がある。この1762年の事件「壬午禍変」を映画化した「王の運命(さだめ)−−歴史を変えた八日間」のイ・ジュニク監督は語る。「王家を描きたかったのではなく、父と子さらに孫の3代の人間関係に焦点を当てたかった。民主主義の現代、王朝はないけれど、一つ一つの家族が『王家』かもしれないね」

 英祖は思悼世子に期待をかけ、学問や礼法をたたき込む。しかし、世子は奔放な青年に成長。父子はすれ違いを見せ、ついに父は、息子に自害を迫るまでに至る。「権力は分かち合えない。父と子は競争関係となり、洋の東西を問わず悲劇を生む」

 家臣の派閥抗争、王妃ら女性たちの思惑。徹底的な時代考証で史実に基づきつつ、人物の心情に細やかに寄り添った。「昨今、ファンタジーの要素を取り入れる時代劇は多いが、史実に基づくのは必ずしも制限を意味しない。心理を描けば、人物の視点を変えることで表現も変えられる」。王朝を華やかに描いた過去作の「王の男」とは異なるシックな美に満ちた画面となったのも、華美を嫌った英祖の時代考証や悲劇的な雰囲気を突き詰めた結果だ。

 究極に対立するまで、親子に戻れなかった二人。「やはり子どもに行きすぎた期待をかけるのはよくないよね」。6月4日、シネマート新宿ほか。【最上聡】

http://mainichi.jp/articles/20160531/dde/012/200/005000c

*1:ただし、この映画にスンヨンは出てきません。ユアインは、転生して出てきます。