リオ五輪の余話としての韓国スポーツ界の「恥かき」

まあ、他にもいろいろあるんでしょうけど。

こちらの話は、いかにも格好のお笑いネタになりそうなものではあります。それを笑ったり怒ったり嘆いたりして終わりにするのではなく、その背景にある韓国陸上界の構造的な問題に改めて目を向けるきっかけになれば、いいんですけどねえ。国内大会優先で国際競争力の養成という方向に向かないという問題点は、ずいぶん前から散々言われていることです。

例えばこれ、2009年の記事です。大邱世界陸上にしても、もう5年も前の話です。

世界陸上地元開催を2年後に控える韓国陸上界 - 大塚愛と死の哲学

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まあ、日本の長距離も、他国のこと言ってられる結果ではありませんでしたけど。この2カ国は、没落の同伴者ですよ。

記事入力 : 2016/08/24 09:13
【萬物相】お笑い韓国マラソン

 身長151センチという瀧﨑邦明選手は日本で活躍するお笑い芸人で、芸名は猫ひろしだ。持ちネタは小さな体で「ニャー」と叫ぶ猫のまねだ。マラソンに挑戦するバラエティー番組に出演したのがきっかけで、走る楽しさにすっかりハマった。「国籍を変えて五輪に出てみたら?」と言われて、2011年にカンボジア国籍に変更した。08年に初めて出た東京マラソンで3時間48分を記録。五輪出場の夢をかなえたリオでは2時間45分で、出場した140人中、ビリから2番目だった。それでも39歳のマラソンランナーは拍手喝采(かっさい)を浴びた。

 専門家に聞いてみると、「お笑い芸人だからといってバカにしてはならない選手だ」と言われた。フルマラソンを3時間以内で完走する「サブ3」はアマチュア選手にとって夢の記録だ。血の汗を流すような努力が必要な上、そうした努力をしたからと言って必ずできるわけではない。高校時代には校内マラソン大会で優勝したことがあるという。それにしても自己最高記録2時間27分は立派だ。39歳という年齢にしてマラソンに専念している選手に劣らない情熱と体系的なトレーニングがなければ、到達するのが難しい境地だ。

 このお笑い芸人の「無限挑戦」により、彼と最下位争いをした韓国代表2人はなおのこと面目丸つぶれだった。138位になった韓国人選手の記録は猫ひろしよりを3分上回るだけだ。いろいろと事情はあっただろう。2人はかかとや太ももに痛みを感じたという。監督は「選手村の食事が口に合わず、調整も失敗した」と言った。だが、食事が合わない選手は1人や2人ではないだろうし、調節失敗は選手の責任だ。1カ月半後の全国体育大会(日本の国民体育大会=国体に相当)を前に体力を温存したのではないかと疑う声もあるほどだ。

 韓国陸上界は世界のレベルとはかけ離れた「孤島」とも言われている。苦労ばかりでカネにならない国際大会に挑戦するよりも、全国体育大会のメダルを取って楽に暮らしているのを皮肉ってのことだ。年俸1億ウォン(約900万円)をもらっている選手もいるし、チームを転々として契約金を稼ぐケースもある。「韓国新記録に何億ウォンという報奨金を懸けるのではなく、達成できそうな記録に懸けてほしい」という甘えた要求をする声もある。そして、派閥争いも絶えない。

 黄永祚(ファン・ヨンジョ)氏(1992年バルセロナ五輪マラソン優勝者)や李鳳柱(イ・ボンジュ)氏(96年アトランタ五輪2位)といった逸材を懸命に育成していた韓国マラソン界の成功モデルはもはや機能していない。有望選手の芽は早い時期に摘まれてしまう。小中の陸上競技大会にはプロサッカーやプロ野球のスカウトたちがやって来て、有望な子どもがいないかと目を光らせる。日本は10年以上にわたる長期プロジェクトで有望な子どもを見つけ、スター選手に育て上げる。日本に行けば、駅伝やマラソンに注がれる日本人の国民的関心が我々韓国人の想像をはるかに超えていることが分かる。故・孫基禎(ソン・ギジョン)氏(36年ベルリン五輪マラソン優勝)がもし見ていたら、お笑いのような今の韓国マラソン界を嘆くかもしれない。

閔鶴洙(ミン・ハクス)論説委員・スポーツ部次長

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/08/24/2016082400686.html

で、もう一つ、これも韓国国内で大きなニュースになってる女子バレーボールの話。世界的なエースであるキムヨンギョンがナショナルチームでこうした苦労を背負わないといけなかったというのは、何とも不憫な話です。

あと、もうちょっとええ写真使ったって…。

www.youtube.com

<五輪>韓国女子バレーチーム、試合後に会食もなかった…アーチェリー代表チームうらやましい
2016年08月24日13時14分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

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リオオリンピック女子バレーボールのオランダとの準々決勝戦で得点に成功した後、歓呼する金軟景(キム・ヨンギョン)選手。(写真=オリンピック写真共同取材団)

2016リオデジャネイロオリンピック(五輪)で韓国女子バレーボール代表チームを率いた金軟景(キム・ヨンギョン、28、トルコ・フェネルバチェ)がバレーボール協会の不足気味の支援に対する残念な気持ちを表した。

金軟景は23日、CBSラジオ『キム・ヒョンジョンのニュースショー』に出演して「初日に行ったがベッドがとても小さかった。足首から先がはみ出て、とても不便だった。2日目までそのまま寝て、建議をしたらベッドが増えた。その次からは少し楽になった」と話した。

引き続き彼女は「幸い大韓体育会で準備してくれたお弁当があって耐えられた」として「お弁当を食べた時にカップラーメンも一緒に食べられて幸運だった」と話した。

金軟景は今回の大会で1人3役をつとめた。試合ではチームのエースとして攻撃の半分以上の責任を負い、コートの外では主将として仲間の選手たちに細心の注意を払った。

それだけでなく通訳までつとめた。チーム内で英語を話せる人が金軟景しかいなかったためだ。

女子バレーボールチームは劣悪な条件のもと今回のオリンピックに臨んだ。監督とコーチ、トレーナー、戦力分析員だけが選手たちに同行し、バレーボール協会職員はADカードがないという理由で1人もリオに行かなかった。

金軟景は「試合以外でも非常に大変だったようだ」として「ほかの国から見るとなぜ『あの国はなぜああなのか』と思っただろう」と話した。一方、アーチェリー代表チームの場合は韓国の選手たちだけのための専用休憩室を用意するなど細心の支援があった。この話を聞いた金軟景は「知らなかった。金メダルを取るだけはある」としながら「うらやましい。すごくうらやましい」と心境を打ち明けた。

2014仁川(インチョン)アジア競技大会で金メダルを取った後に食べた「キムチチゲ会食」についても「今回は何も食べなかった。試合が終わっても会食はなかった」としながら「可能ならそのまま焼き肉店でも、選手たちと尽きない話をしながら共に過ごせる席があるだけでも本当に感謝すると思う」として物足りない気持ちをあらわした。

http://japanese.joins.com/article/796/219796.html

こっちの協会の体質改善も、なかなか遠い道のりな予感がしますね…。

協会にお金がなくて…WGにも出れない女子バレー
Posted August. 26, 2016 07:52, Updated August. 26, 2016 08:54

韓国のバレーボール協会が犯してしまった過ちには、女子代表チームへのお粗末な支援体制よりももっと酷いものがある。バレーボール世界最高峰の国際大会である国際バレーボール連盟(FIVB)ワールドグランプリ(WG)に代表チームを派遣していないことだ。それも、来年を入れて3年連続でだ。

リオ五輪の現場で取材したFIVBの関係者は、「2015年の女子WG大会を韓国で開催しようとした。韓国も最初は前向きだったが、後から態度を変えた。そのため、韓国は2015年から3年連続の出場禁止(suspend)処分を受けた」と明らかにした。これに対し、韓国バレーボール協会は、「FIVBから懲戒処分を受けたという話は、事実関係が間違っている。WG不参加は条件が合わなかったからだ」と釈明した。

と言うのであれば、参加の条件は何だったのか。バレーボール界の関係者は、「決勝ラウンドを開催するためにはFIVBにテレビ中継権料などを支払わなくてはならない。予算のない協会として、プロリーグ男子チームの親企業にスポンサーを引き受けてもらえないかとお願いした。同企業も最初は前向きだったが、土壇場に釈然としない理由で契約がこじれた」と話した。結局、開催を推進したが、資金問題で態度を変えたため、懲戒処分を受けたというのだ。

FIVB・WGは男子ワールドリーグのように毎年各国代表が大陸間ラウンドを行った後、別の開催地で決勝ラウンドを行う方式で行われる。今年のWGに参加できなかった韓国女子代表は、WGが開催される期間中、適当な練習相手が見つからず、五輪に向けた実戦練習に影響が出た。韓国が2018年に再び同大会に参加する時は、グループ3から始めなければならない。1年に1グループずつ勝ち上がれるため、再びグループ1でプレーできるのは早くても2020年になる。このため2020年の東京五輪でも、女子代表の好成績は期待薄との見方が出ている。

http://japanese.donga.com/Home/3/all/27/730565/1