高校の女子硬式野球の現況

この神戸新聞の記事はまとまっていていいですね。

かつて通っていた女子大にも「野球部」がありましたし*1潜在的な女子野球の広がりの可能性は、こんなものではないはずです。「女子が硬式球を手にすること」についての世間の常識が変わりつつある途中経過として、この現状を見るべきでしょう。

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時計2016/12/6 06:15 神戸新聞NEXT
女子野球の高校硬式部10年で5倍 高まる存在感

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試合前にスタンドも一体になって気持ちを高める神戸弘陵高校女子硬式野球部の選手たち=ほっともっとフィールド神戸

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神戸新聞NEXT

 高校の女子硬式野球部の数が10年前の約5倍になるなど女子野球が近年、熱を帯びている。女子スポーツではソフトボールやサッカーなどに比べて知名度が低いが、兵庫県丹波市である「全国高等学校女子硬式野球選手権大会」(全国高校女子大会)は今年20回の節目を迎え、プロ選手中心の日本代表はワールドカップ(W杯)で5連覇を達成するなど存在感を増す。一方で底辺拡大や指導者育成に課題が指摘される。高校の硬式野球部を中心に現状と今後に迫った。(尾藤央一)

 神戸市内で10月にあった、女子硬式野球チーム日本一を決める「第6回女子野球ジャパンカップ」準々決勝。神戸弘陵高(同市北区)は大学王者の尚美学園大(埼玉県)を破った。同校男子硬式野球部に監督などで30年間携わり、甲子園経験もある石原康司監督(56)の指導の下、今夏の全国高校女子大会優勝に続く、創部3年目の快挙だった。

 部員数は約70人。兵庫県内外から20人以上が毎年集まる。3年生の約4分の1は卒業後も大学やクラブチームなどで野球を続ける。3年の龍田美咲投手(17)は日本女子プロ野球リーグのトライアウトに合格した。

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 全国高等学校女子硬式野球連盟によると、加盟校は1都2府13県の23校(11月現在)で、兵庫県内は1校。最近5年ほどで増え、北海道や熊本などで創部の動きがあるという。

 1997年に東京都で全国高校女子大会が始まった際、参加数は5校。ソフトボール部員も多く、優勝はソフトボール強豪校の夙川学院高(当時は西宮市、現在は神戸市中央区)だった。

 2008年までの加盟校数は5校。しかし、09年に福知山成美高(京都府)が関西初の女子硬式野球部をつくり、大会をつくると、他校が次々と創部し、関西の加盟校は6校(16年現在)を数える。同様の動きが全国各地で起こり、今年の全国高校女子大会には過去最多の24チームが参加した。

 09年には選手の受け皿の一つとなる同リーグも誕生した。

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 08年から女子野球を取材するフリーライター飯沼素子さんは「今後の課題は中学生以下への普及と女性指導者育成」と指摘する。

 全日本軟式野球連盟は今夏、女子野球人口の底辺拡大を目指し、京都府で中学生の全国大会を初開催。35都道府県から36チームが集まった。大会運営の担当者は「普段は別々で練習し、大会のために結成されたチームが多い。普及には時間がかかる」と話す。

 野球経験者の少なさもあり、女性指導者は多くない。飯沼さんは「男性は女性選手に距離を置いて気をつかいがちだが、女性は厳しく接する」とその重要性を説明する。

 そんな中、今夏の全国高校女子大会に、過去の出場選手が監督で戻ってきた。また4チームある女子プロ野球のうち3チームの監督が高校時代、女子硬式野球部員だった。

 全国高等学校女子硬式野球連盟の堀秀政事務局長(71)=丹波市市島町=は「高校の硬式野球部や女子プロ野球で活躍した女性指導者の誕生は今後の競技人口の拡大にもつながるはず」と期待する。

http://www.kobe-np.co.jp/news/sports/201612/0009727587.shtml

*1:部員が揃っていなくて、対外試合はできない状況だったみたいでしたが…。