新国立競技場、どんぶり勘定のツケ回しの先は鹿島アントラーズとFC東京

すでに全国で多数のツッコミや失笑が上がっているものと思います。名前を挙げられた鹿島アントラーズFC東京のクラブも選手もサポーターも、誰も望んでいないこんな構想を望んでいるのは誰か。

そこにあるのは、金の計算だけです。しかも、「垂れ流した巨額の費用をどう穴埋めするか」という後ろ向きの。

東京ヴェルディが入ってないのは、金の計算をしたときに「使えない」と判断されたからでしょう。東京23FCという23区内でJリーグを目指す立派なクラブもある中で、そこを育成するという発想がかけらもない、というのも、何を重視した話かということを伝えてくれます。

新国立、東京五輪後にJ本拠地に…F東京と鹿島が候補
2016年12月30日6時0分 スポーツ報知

f:id:bluetears_osaka:20161230162834j:plain
新国立競技場の外観イメージ(JSC提供)

f:id:bluetears_osaka:20161230162908j:plain
F東京サポーター

 政府が2020年東京五輪パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場を、五輪後にサッカーJリーグなど特定クラブの本拠地とする方針を固めたことが29日、分かった。J1の鹿島(茨城県鹿嶋市)とF東京(東京都調布市)が候補に挙がっている。これまで旧国立競技場を含め特定クラブの本拠地とすることは認めていなかったが、収益確保を目指し、2021年シーズンから実施したい考えだ。

 昨年7月に新国立競技場の総工費が2520億円に膨張し、旧整備計画が白紙撤回されたことを受け、政府は運営計画などを議論する「大会後の運営管理に関する検討ワーキングチーム」を設置した。同チームでは新国立の所有権を国に残したまま運営権を民間事業者に売却するコンセッション方式の導入を前提として、今年夏ごろからJリーグ側や運営事業者に想定される企業、競技団体などからヒアリングを重ねていた。

 旧国立競技場は国が建設し、運営を文部科学省の外郭団体である日本スポーツ振興センター(JSC)が行う「公設公営」方式を採用。サッカーなど球技での利用は日本代表戦やカップ戦やアマチュア大会などを原則としていた。Jリーグの場合はスタジアムの改修や災害など一時的な使用に限られており、国立を本拠地とすることは認めていなかった。「国の機関として広く一般に利用してもらう」との方針があるため、利用料も抑えられ、赤字運営を事実上、容認していた。

 五輪後は黒字化を目指すため、政府はサッカーなどの特定クラブの本拠地としての利用を可能とする方針を固め、Jリーグ側に既存クラブの移転が可能かどうか検討を進めるよう要請した。政府関係者は取材に「Jリーグのクラブが東京23区内に存在しないのは今後のサッカー界の発展につながらない」と問題点を指摘。その上で、「1からクラブを作るのが難しいのであれば、既存クラブの移転が可能かどうかも検討している」と明かした。候補は首都圏のクラブが有力とし、鹿島とF東京の名前が挙がっている。

 立地の良い新国立を本拠地化することで、集客が見込め一定の利益が確保できる一方、人件費などを除き24億円以上とされる維持管理費をどう負担するかが課題となる。稼働率を上げるため、民間事業者が負担する形で、屋根の設置も検討されている。

 最近の五輪メインスタジアムは集客の見込めるプロチームの本拠地として利用することが主流となっている。新国立の場合は、五輪・パラリンピックまでは陸上トラックが併設される。ただ、五輪後は、陸上の国際大会などに必要な補助競技場が確保できるメドが立っていない。サッカーやラグビー界からは都内に大規模な球技専用スタジアムがないことから、新国立を「球技専用」とする要望が上がっていた。

 既存クラブの移転となった場合、サポーターや地元自治体などの反発が予想される。政府関係者は「来年にも新国立競技場の利用について、Jリーグ側から意見を聞きたい」とした上で、「今後とも丁寧な議論をしていく」と述べた。

 ◆Jリーグのクラブが本拠地を変更するには Jリーグ規約21条でホームタウンについては原則的に特定の市町村としている。変更は「原則として認めていない」としているが「やむを得ない事由」がある場合は「変更の日の1年以上前までに、理由を記載した書面で理事会に申請、承認を得る」としている。Jリーグでの過去の移転は1例。2001年にヴェルディ川崎(神奈川県川崎市)が東京都稲城市に移転し、呼称も東京ヴェルディ1969となった。

 ◆新国立競技場 事業主体はJSCで建設家の隈研吾氏、大成建設、梓設計の共同事業体が総工費1490億円で建設する。高さは47メートルで景観にも配慮。地下2階地上5階構造で収容は6万人(8万人に増席可能)。今月着工し、完成予定は2019年11月。

http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20161230-OHT1T50055.html

なんというか、何もかもが雑。競技場そのもののことやそこで行なわれる競技のこと、現場にいる人たちのこと、全然真面目に考えてないでしょう?

建てることそのものが目的で、それ以外はその手段。だから他人をナメた案、ふざけた構想が出てくるんですよ。背景の事情を深読みする価値もあまりない案件ではないでしょうかね…。

新国立競技場に屋根!五輪開催後の設置検討
2016年12月15日5時0分 スポーツ報知

f:id:bluetears_osaka:20161230164443j:plain
新国立競技場の屋根を設置した場合

 政府が2020年東京五輪パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場(東京都新宿区)の収益や稼働率を上げるため、大会後にフィールド部分を覆う屋根の設置を検討していることが14日、分かった。政府関係者によると、すでに施工者となる大成建設や梓設計に、屋根の設置が技術的に可能かどうかなどの検証を進めるよう要請した。大会後は運営権を民間事業者に売却するコンセッション方式を軸に検討を進めており、屋根設置などの改修費用は新国立を運営する事業者負担とする案などが挙がっている。

 政府は新国立の旧整備計画が総工費の膨張により白紙撤回されたことを受け、大会後の運営管理に関する検討ワーキングチームを設置し、収益確保に向けた議論を続けてきた。

 現在の建設計画を担当する建築家の隈研吾氏らの案では整備費を抑制し、工期を短縮するため観客席部分だけを屋根で覆いフィールド部分は設置せず、最終段階で冷暖房の設置も見送ったが、大会後にフィールド部分を屋根で覆うことで稼働率などが上がると判断した。政府は、大成建設などの共同企業体(JV)にも屋根のほか、冷暖房の設置などの改修が可能かどうか検討するよう打診しており、19年11月の完成前までに判断するとみられる。旧計画では開閉式屋根を設置することでコンサートの開催も想定していた。

 政府などは事業費の1490億円は負担するが、大会後の屋根設置などの改修費用については支出はせず、運営する民間事業者に負担させる案が挙がっている。屋根の設置により、雨天でも一定の集客が見込めるコンサートなどが開催できるメリットがある。実現すれば、新国立はスポーツと文化イベントの兼用となり、旧国立とは大きく形を変えたスタジアムとなる。

 大会後も陸上トラックと球技の兼用スタジアムとした場合、サッカー日本代表戦などを除き、集客は見込めず、収益確保が難しい状況だった。事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)の試算では、人件費を除いた年間の維持管理費は約24億円とされている。

 課題も残されている。フィールド部分を屋根で覆った場合、技術的な問題で天然芝は養生できないため、人工芝への仕様変更が必要となる。集客の見込めるサッカー、ラグビーアメリカンフットボールでは人工芝でも開催可能だが、ピッチコンディションなどへの配慮が求められる。

 また、コンサートを開催する場合、周辺への騒音対策が必要となる。屋根の設置で遮音効果が得られるかは今後、検証が進められるという。大会後に、陸上競技の国際大会に必要な補助競技場(サブトラック)の用地を確保できるかどうかも決まっていない。

 ◆改修で屋根付きとした事例 プロ野球・西武が本拠地とする西武球場(現・西武プリンスドーム、埼玉・所沢市)は1979年に建設され、99年にドーム化した。設計段階からドーム化を想定しており、総工費は約100億円。雨天中止がないため施設の稼働率が向上した。ただ、風通しが悪いため夏は気温が上昇し、日中の試合は難しい。また、冬は気温が下がるデメリットもある。

http://www.hochi.co.jp/topics/20161215-OHT1T50074.html

新国立、命名権売却へ!「東京オリンピックスタジアム」+「企業名」候補
2016年12月31日5時0分 スポーツ報知

 政府が2020年東京五輪パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場の命名権ネーミングライツ)を売却することが30日、分かった。大会後には「国立競技場」の名前を使用せず「東京オリンピックスタジアム」と「企業名」を組み合わせる案などが候補に挙がっている。この日、スポーツ報知の報道で明らかになった、J1・鹿島、F東京を候補に、五輪後にJリーグの本拠地とする方針を念頭に置いた収益確保策だ。

 政府は新国立の所有権を国に残したまま、運営権を民間事業者に売却するコンセッション方式の具体策として、サッカー・Jリーグに五輪後に新国立を本拠地として活用できないかを打診している。候補は首都圏を本拠とする鹿島とF東京。運営権に加え、命名権も売ることで、年間24億円とされる維持管理費に充てる考えだ。昨年5月にも下村博文文部科学相命名権を売却する意向を示している。

 トルコでは、サッカーの強豪・ガラタサライの本拠地(収容5万3000人)の命名権を国内最大の通信会社「トルコ・テレコム」が取得。2010年から10年間、毎年10億円の契約を結んでいる。日本では、04年から横浜国際総合競技場命名権日産自動車が5年23億5000万円で取得。同競技場の赤字を圧縮した。

 命名権と運営権の売却の実現に向け、17年にも陸上兼用の新国立を大会後に「球技専用」に改修することを決める方針。馳浩文科相は14日、松野博一文科相に対し「より収益が見込める球技専用にすべき」との考えを強調。「いつまで陸上競技場にこだわっているのか。党の立場から議論を進めたい。国民的な議論をしないといけない。(大会後に)税金をつぎ込むことは絶対にしてはならない」と話している。

 「球技専用化」への動きと並行して、Jリーグのクラブが新国立を本拠地とすることを希望した場合、J1ではF東京以外はホームタウン移転の議論を始める必要がある。規約では、ホームタウンの変更について「やむを得ない事由がある場合」と限定しており、どのような事由があたるのかを検討することになる。

 「変更の日の1年以上前までに、理由を記載した書面で理事会に申請、承認を得る」と規約は定めており、21年シーズンから運用をする場合、遅くとも20年初頭までに承認を得る必要がある。鹿島の場合、複数のホームタウンを認める準ホームタウン制度の運用を視野に入れる可能性もありそうだ。

 政府は、Jリーグがクラブのホームタウン移転を承認し、民間事業者が応募できる環境が整ったと判断した上で、運用条件や民間資金などを活用する「公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)に沿った公募による選定を行う方針。

 関係者によると、企業とプロチームとの共同事業体やJリーグなどのリーグが参加可能な募集要項を計画しているという。

http://www.hochi.co.jp/topics/20161231-OHT1T50084.html