日大と関東学連の動きを受けて、関西学院サイドのこの件に対する対応も明らかになってきました。内容的には妥当かつ当然のものだと思います。関学サイドが求める「誠意」が意味するところをきちんと踏まえなければ、いかなる回答も謝罪も無意味です。
日大も関学も今週末、試合を行なっていたようですが、何もなかったようにスケジュールを進めていい状況ではないと思います。退部したり姿をくらましたりする前に、表に出てやるべきことがあるはずです。
アメフト日大との定期戦取りやめも 関学大が抗議文
2018年5月12日19時55分
日大(赤)と関学大(青)の第51回定期戦は、21―14で関学大が勝利したアメリカンフットボールの日大と関学大との定期戦(6日、東京)で、日大守備選手の過度な反則行為で選手が負傷したことを受け、関学大アメフト部は12日、兵庫県西宮市の大学内で会見を開き、日大に抗議文書を送ったことを明らかにした。
抗議文書(10日付)では日大に対し、反則行為の経緯説明と正式な謝罪を求めた。関学大は反則行為を「選手を傷つけることだけを目的とした意図的で極めて危険かつ悪質な行為」とし、日大から誠意ある回答がない場合、これまで51回続いた定期戦は来年度以降は行わないとしている。また負傷した選手は、右ひざの軟骨損傷と腰の打撲で全治3週間と診断されたという。
一方の日大はこの日、富士通スタジアム川崎で関大と対戦。10日に関東学生連盟から対外試合の禁止処分を受けた守備選手、厳重注意を受けた内田正人監督は会場に姿を見せなかった。森琢コーチは試合後、関学大からの文書が届いたことを明らかにし、「(謝罪などについては)今ここで私が答えることではない。適切な形で対応したい」と語った。関係者によると、処分を受けた守備選手は周囲に退部の意向を示しているという。
同連盟は今後、規律委員会を開き、両大学へ聞き取り調査などをして、守備選手や監督の最終処分を決定する。
6日の試合で、日大の守備選手は関学大攻撃の1プレー目、関学大のクオーターバック(QB)がパスを投げ終えた約2秒後に背後からタックル。QBはそのプレーで負傷退場した。日大の守備選手はその後のプレーでも不必要な乱暴行為を続け、5プレー目で退場処分となった。
追記:非公式に訪問するのも、誠意ある態度とは言えません。ここまで来てしまえば、覚悟を決めて、記者会見なりなんなり、公式の場を設けて、公開で話をするほかにないと思います。
日大アメフット監督、試合に姿なし 不在理由語らず
[2018年5月12日22時24分]
試合後に観客の応援に頭を下げる日大の選手たちアメリカンフットボール春季交流戦が12日に富士通スタジアム川崎であり、日大が関大に大勝も内田正人監督は姿を見せなかった。
6日の関学大との定期戦ではDL選手が3度ラフプレーなどで退場となり、10日に関東学生連盟が最終処分決定まで同選手の対外試合出場禁止、監督は厳重注意処分とした。
関学大戦以来の試合を指揮した森琢ヘッドコーチが代表で取材に答えたが、監督不在の理由は「ノーコメント」とした。関東学生連盟には処分前に「当分ベンチエリアには入らないとの連絡があった」という。
この日午前には関学大が会見し、日大にチームの見解や謝罪を求めた。抗議文を送付したとも明らかにしたが、森コーチは「届いたばかり。監督も読んでいる」と話すにとどまった。チームとしての対応、謝罪などを問われたが「処分は正式ではないので、今ここでは何も答えられない。あらためて適切に対応したい」との話に終始した。
選手には「フットボールを一生懸命やろうと」と話したという。関大とは40年ぶりの対戦だったが、若手中心のメンバーで臨んだ。第1QはQB沼田のランで1TDに止まり、第2Qにはパスで同点とされた。その後は連続TDパスを決めて20-7で折り返し。後半も4TDを加えて48-21で勝利したが、軽いものながら反則8回などミスも多く、守備ももう一つ迫力なく3TDを奪われた。
いつもは多くのファンが赤いシャツを着て駆けつける日大側スタンドだが、この日はその数は少なく、観客自体もまばらだった。会場外にはこの競技で、しかもオープン戦の春ながら、民放テレビ2局も取材。観客にインタビューする異例の光景も見られた。
関東学生連盟は今後規律委員会を開き、聞き取り調査などもして最終的処分を協議するとしている。関学大もヒアリングを強く要望しているが「まだこちらは確認していない」とした。委員会での調査結果を受け、理事会で正式処分を決定することになる。
https://www.nikkansports.com/sports/news/201805120000769.html
アメフット関学大、日大への抗議回答16日まで待つ
[2018年5月13日16時57分]
日大の反則行為について会見する関学大の小野ディレクター(左)と鳥内監督(2018年5月12日撮影)アメリカンフットボールの関学大が、定期戦で対戦した日大選手による悪質な反則行為で選手が負傷した問題について、日大へ厳重抗議文書を送付した関学側は、会見から一夜明けた13日も、回答期限に設けた16日まで待つ構えだ。
関学大は12日に、兵庫県西宮市内で、鳥内秀晃監督(59)ら会見。10日付で厳重抗議文書を送付し、回答次第では来年度以降の定期戦を「拒絶」する考えも示している。
両校は6日に都内で51回目の定期戦を実施。日大DLのタックルで関学大の2年生QBが全治3週間のけがを負い、新たに左脚のしびれも訴え、近く精密検査の予定もある。
https://www.nikkansports.com/sports/news/201805130000596.html
関学大、日大戦後初の試合に敗れる 「心のどっかに…」
大西史恭 2018年5月13日20時44分
日体大の選手をタックルする関学大LB海崎(44)=神戸市灘区の王子スタジアムアメリカンフットボールの試合中に過度な反則行為で選手が負傷した関学大は13日、反則行為を受けた日大との定期戦後、初めての対外試合に臨み、昨季関東TOP8(1部)で最下位だった日体大に14―16で敗れた。関学大の鳥内秀晃監督は「選手の心のどっかにあのこと(反則行為)があったんかもしれへんな」と首をかしげた。
会場の神戸・王子スタジアムは試合前から降り続ける雨の影響もあり、関学大は思うように攻撃を進められなかった。逆に日体大に次々とパスを決められて、終始劣勢の展開。らしくない試合運びに、鳥内監督は「交代メンバーで出た選手にはええ経験になったかしらんけど、これが実力や」と厳しかった。
日体大戦の前日。日大戦の反則行為について、監督らから選手に説明したという。「日大に抗議は送った。あとは、こっち(首脳陣)がやることやから、選手は気にせんと試合をやってほしい」と伝えた。監督によると、反則行為を犯した日大の守備選手とコーチが12日、兵庫県西宮市の関学大を訪れたが、「文書で申し入れしていることに対して、正式な回答がほしい」と鳥内監督ら首脳陣は会わなかったという。
反則行為は、6日の日大戦で、日大の守備選手が関学大攻撃の1プレー目、関学大のクオーターバック(QB)がパスを投げ終えた約2秒後に、走って勢いをつけた状態で背後からタックル。QBはそのプレーで負傷退場した。日大の守備選手はその後のプレーでも不必要な乱暴行為を続け、5プレー目で退場処分となった。関学大は10日付で日大に抗議文書を送付している。(大西史恭)