日大フェニックスのラフプレー問題:日大監督・コーチの記者会見

昨日、急に開かれた記者会見でしたが…。

いや、ひどかった。とにかく「ひどかった」としか言いようがありません。

日大指導者は選手になすりつけ、全否定で遠のく解決
[2018年5月24日9時3分 ]

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騒動の経緯を懸命に語る日大アメフト部井上コーチ(左)の隣でほおをかく内田前監督(撮影・横山健太)

 アメリカンフットボールの反則問題がふりだしだ。6日の定期戦で関学大QBを負傷させた日大の内田正人前監督(62)と井上奨DLコーチ(30)が、23日に都内の大学本部で会見。反則した3年DL宮川泰介選手(20)が前日22日に「監督、コーチにケガさせるよう指示された」と説明したが、2人は「指示はしていない」など真っ向否定した。内田前監督は常務理事を謹慎し、その後は学内の第三者調査委員会に従うとしたが、問題は再び平行線で解決は先延ばしになった。

 2人は関学大QB、関学大フットボール部、宮川選手のそれぞれに対し、謝罪の言葉を口にして頭を下げた。その後は「責任」の言葉は繰り返したが、あとはことごとく宮川選手の前日会見での説明を否定し続けた。前夜に日大がファクスで出したコメントをなぞっただけだった。

 問題の最初の反則はパス失敗後の無防備なQBへケガをさせたタックル。宮川選手は「試合前日に井上コーチから監督にお前を試合を出せるか聞いたら、QBを1プレー目でつぶせば出してやると言われた」と言っていた。内田前監督は「信じてもらえないかもしれないが、私の指示ではありません」。真っ向否定で始まった。

 井上コーチも「QBをつぶせと言ったのは事実だが、ケガをさせてこいと指示していない」と否定した。宮川選手が井上コーチから「定期戦はなくなっていい。QBがケガして秋出られなければこっちの得」と言われていた。井上コーチは「過激なことは言った。一言一句覚えていないがケガさせる目的でない。思い切りやらせるためにいろいろと言ったが」と話した。

 宮川選手が日大豊山高2年時に井上コーチが監督になって以来の関係がある。その恩師は「優しい子で成長が止まっていた。レベルを上げたかった。それが重圧になり、(反則は)前が見えなくなったのか。私の人間性、未熟さと反省している」と言った。さらに突っ込まれると言葉に詰まり、考え込む場面もあった。

 昨年は27年ぶりで大学王者になった。内田前監督は原因を「4年がよくやった。みんなついていき、受け継いだと思ったが…。宮川も日本代表になれる選手だが」と指導の甘さと言いながら、宮川選手に責任を負わせるような説明だった。

 内田前監督は1度会見したが、関学大への謝罪帰りに空港で臨時対応だった。謝罪、会見など対応の遅さには「相手の監督から電話が来ると思った。文書が来たのでこうやるのかと。これも私の責任」とした。宮川選手の会見同席には「お誘いがなかった」。

 会見の最後に内田前監督は常務理事職は謹慎すると表明した。その後の進退については学内に設置された第三者調査委員会に委ねるとした。日大職員の井上コーチはコーチ辞任を「考えている」。宮川選手の真摯(しんし)な会見で解決に向かうかと思われた騒動。再び平行線で日大の幕引きの思惑が見え隠れする会見だった。

 ◆アメフト悪質反則問題 日大の宮川選手が6日に東京都調布市で行われた関学大との定期戦で、パスを試みた後で無防備だった関学大QBの背後から激しくタックルして腰などを負傷させた。内田前監督は19日に負傷した選手らに謝罪し、責任は自身にあるとしてアメフト部監督を辞任した。負傷選手の父親は大阪府警に被害届を提出し、警視庁が捜査。宮川選手は22日に記者会見を開いて謝罪し、反則については内田氏と井上奨コーチからの指示に従って行ったと説明した。

https://www.nikkansports.com/sports/news/201805240000189.html

とにかく、ハッキリしたのは、日本大学サイドには、当該選手はおろか、その他の部員も、コーチも、アメリカンフットボール部そのものも、守る気が全くないということです。守りたいのは、内田正人監督兼常務理事のみ。

記者会見を大荒れにするのも、大学のブランドを毀損するのも、当人をさっさと入院させるのも、日大当局の勝手ですけど、そこで残されたフェニックスを、一体どうするつもりなんですか。このままでは、秋のシーズンはおろか、来年以降も対外試合できんやないですか。

そのことを気にする素振りは、全くなかったといってもよかったのではないでしょうか。これはつまり、「フェニックスが消滅しても構わない」という態度に他ならないと思いますよ。フェニックスを殺してでも、逃げ切る算段をしているようにしか見えません。

まあ、逃げ切れるかもしれませんね。日本大学の学生・教職員・関係者に甚大な被害を与えながら、ではありますが。

記者団は失笑、日大ブランドは「落ちません」と断言
[2018年5月24日8時48分 ]

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会見の司会を務めた日大広報部の米倉久邦職員(撮影・野上伸悟)

 6日の定期戦で関学大QBを負傷させた日大アメリカンフットボール部の内田正人前監督(62)と井上奨DLコーチ(30)が、23日に都内の大学本部で会見した。

   ◇   ◇

 日大の会見には200人近くの報道陣が詰めかけ、質問を求める挙手が収まらない中、司会を務めた日大広報部の米倉久邦職員が何度も会見を打ち切ろうとして、報道陣と衝突した。

 開始から1時間30分が経過した午後9時30分ごろ、米倉氏は「もう十分聞きました。もうやめてください。これだけ聞いたら。もうしゃべらないでください。あなたはしつこい」などと発言。報道陣の1人から「そういった姿勢が日大のブランドを落とすことになる」と言われると「落ちません」と断言。記者団から失笑が漏れた。

 その後も日大の対応は後手に。広報担当は会見後、早々と会場を後にした。その際、米倉氏は名前や役職も名乗らず退席。残された他部署の職員が、後から調べて報道陣に伝達した。会見に同席した弁護士の名前を尋ねても「そういうことは答えるなと言われている」と明かさなかった。

https://www.nikkansports.com/sports/news/201805240000196.html

しかし、こうなってくると、日本の学生アメリカンフットボール界の立て直しのためには、日本大学および日大フェニックスを追放して切り離し、それ以外のところで知恵と力を集めるしか、道はなくなってきているかもしれません*1

「とても恥ずかしい」アメフト監督会も日大批判
[2018年5月24日8時45分 ]

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必死に弁明する日大アメフト部の井上コーチ。手前は内田前監督(撮影・横山健太)

 6日の定期戦で関学大QBを負傷させた日大アメリカンフットボール部の内田正人前監督(62)と井上奨DLコーチ(30)が、23日に都内の大学本部で会見。反則した3年DL宮川泰介選手(20)が前日22日に「監督、コーチにケガさせるよう指示された」と説明したが、2人は「指示はしていない」など真っ向否定した。

   ◇   ◇

 日大の内田前監督、井上コーチの会見を受け、関東学生アメフト連盟1部チームの監督で構成される「監督会」で議長を務める日体大の大山茂監督は「とても恥ずかしい」と話した。

 前日22日に宮川選手が発した証言を否定するような2人の態度に対し「何のためにコーチをしているのか。大学って何のためにあるのだろうかと思った。学生のためにあるもの。それが伝わってこなかった」。また、内田前監督が今回問題になっている反則プレーについて、井上コーチからすぐに報告を受けておらず、動画も数日たってから確認した点について「あり得ない」と批判。「どのチームも、問題があるプレーがあれば監督に報告をしている」と部の組織自体にも疑問を呈した。

 今日24日に監督会は都内で緊急会合を開く。この会では関東学生連盟に申し入れていた第三者委員会立ち上げをあらためて要求することに加え、日大部員の“救済案”も議題にあがる可能性もある。東大の関根恒ディレクターは「極論ですが」と前置きした上で「日大の選手たちがプレーするのが難しくなった場合、例えば他校に移籍するなども考えられると思う。その場合、他校がどう受け入れるか。そのあたりも、話し合うだろう」とした。日体大の大山監督は「日大との練習試合や秋のリーグ戦についても議題にあがるだろう」と話した。

https://www.nikkansports.com/sports/news/201805240000199.html

いやでもホンマ、酷すぎですよ。もぉこれ以上、日大サイドに何か「善処的なもの」を期待してもあかんと思います。

関学大QB父、日大指導者会見「酷すぎます」
[2018年5月24日9時17分]

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21日、会見を行った奥野康俊氏

 日大とのアメリカンフットボール定期戦で負傷した関学大2年生QBの父親である奥野康俊大阪市議会議員が、日大の内田正人前監督(62)と井上奨コーチ(30)が開いた会見の内容について、「酷すぎます」と批判した。

 内田前監督と井上コーチは、日大選手が悪質な反則で関学大選手を負傷させた問題について、23日に都内の同大本部で会見を開いた。負傷したクオーターバック(QB)や関係者へ謝罪の言葉を何度も繰り返したが、反則プレーの指示については否定。そのほかにも、日大選手が前日に開いた会見で語った内容を否定する発言が相次いだ。

 奥野氏は24日、自身のフェイスブックを更新。日大指導者の会見に「前監督は一切の関与を否定。これでは宮川君が、可哀想でなりません。酷すぎます。親の立場で我が息子と重ねると宮川君は、加害者ではありますが、指導者2人に対して、体の震えが止まりません」と憤った。

 さらに、21日に警察に提出した被害届について「被害届、告訴も含めて内田前監督、井上コーチの2人だけの名前では受理できないと警察から回答を頂いております。そこで、宮川君の減刑、と内田前監督、井上コーチに対する厳重処分の嘆願書も出そうと思います。フォームはまた、アップいたします」と説明。最後に「息子は大丈夫です。たくさんの激励のメールありがとうございます」と感謝の言葉をつづった。

https://www.nikkansports.com/sports/news/201805240000248.html

日大内田前監督が入院、心身の疲労と広報部明かす
[2018年5月24日10時56分]

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日大・内田前監督

 アメリカンフットボール部の選手が悪質な反則行為を行った問題で批判されている日本大の内田正人前監督が心身の疲労を訴えて東京都内の病院に入院したと24日、日大広報部が明らかにした。

https://www.nikkansports.com/sports/news/201805240000333.html

*1:現段階では妄想に過ぎませんが、日大の当該選手の今後の人生を考え、反省と更生の可能性を探ろうとすれば、「関西学院大学が身元を引き受けて預かる」という選択肢も、真面目に考慮すべきな気がしますよ。というか、ここまでの事態になってしまった以上、もぉそれ以外になくないですか?