ワールドカップ日本代表・ポーランド戦の「ボール回し批判」には同意しない。

まあ、流れでダラダラと観てしまっていたのですが。

失敗すればすべてを失う危険なギャンブルに勝った日本サイドに、何の非があるというのか。他力本願な状況に陥った中で、それでも勝ち上がるために可能性を最大化する合理的な判断を下し、リスクのある大きなギャンブルに打って出て勝った、と。ブーイングがあろうが非難されようが、それは真剣勝負の中で最善の選択であったと思いますよ。後ろ暗いところは何もない。

あのまま観客の雰囲気に押されて前掛かりになってたら、こういうのもあり得たわけですけど、そういう展開をお望みでしたか?ガンバ側だった宇佐美や東口はともかく、槇野にこれをもう一度経験させたいとは思いません*1

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「そうなる前にグループリーグ突破を決めとけよ」という言い方はできるでしょうね。しかし、ああいう状況になりたくてなったわけでもなし、レギュレーションに則ってベストを尽くしたとしか言えません。

もちろん、観客目線では「もっと面白い試合見せろよ」と言いたくなる気持ちもわからないでもありません。でもそれって、銀河鉄道999の永久戦斗実験室で飯食いながら歓声や野次を飛ばしていた客の目線だと思うんですよねえ。

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とりあえずスポーツに関する限り、何ができるわけでもない素人ではありますが、私はそこまで消費者にはなれません。私にとってスポーツは、同じピッチに立っているつもりで見るものです。

「試合巧者」「夢語れない」=西野ジャパンに賛否両論-サッカーW杯

 【ボルゴグラード時事】サッカーワールドカップ(W杯)日本代表は、28日のポーランド戦で1点を追う展開のまま、ブーイングに包まれながら試合終了までボール回しに徹した。決勝トーナメント進出の悲願は果たした西野ジャパンだが、スタンドで熱戦を期待した日本人サポーターの賛否は分かれた。

 日韓大会で日本の快進撃を目の当たりにしてサッカーを始めたという神戸市の小島類二さん(21)は「サッカーじゃなかった。ロシアの日本ファンは減るし、子どもにも夢を語れない」と眉をひそめる。ポルトガルリスボン在住の折田未来さん(28)も「南米だったら物が飛んでる。日本にサッカー文化は根付かない」と辛口。フランス大会から観戦している岡山県倉敷市の犬飼良臣さん(47)は「こんな大ブーイングは初めて」と驚いた。

 一方、京都市の大塚悠貴さん(24)は「西野監督の現実主義は、次の試合に勝つことで正当化される」と肯定的だ。埼玉県の横内雅人さん(35)も「2カ月前の監督交代劇があった以上、結果が全て。日本もこんな試合巧者なことができるんだと思った」と評価した。

 東京都杉並区の宮嶋一希さん(24)と国立市の日比野聡太さん(24)は「決勝トーナメントは初戦が全て。流れに乗ってベスト4に上ってほしい」と口をそろえ、福岡市の大田祥吾さん(26)は「少なくとも1試合できる」と素直に喜んだ。

 大阪市の梶田将弘さん(32)も「試合自体はしょっぱいけど」としつつ同意見。「ロシア人には金返せと言われそうだけど、総合的に見て結果はよかった。経験を積んだ選手がいてこその試合運び」と話した。

 京都市の田村豪基さん(23)は「主力を温存させ、ベスト8を狙った戦い」と評した。(2018/06/29-05:44)

https://www.jiji.com/jc/worldcup2018?s=news&k=2018062900217

*1:明らかにポーランド側も、そんなリスクを冒して3戦全敗なんてことになるのは避けたかった。当然でしょう。