文部科学省・東京医科大学の贈収賄事件

これ、文部科学省のトップクラスの幹部と私大の理事長・学長との間で進められてた話なんですね。

学長のリーダーシップの下で推進されたガバナンス改革のアッパレな成果として、長く伝えていく必要があるでしょう。

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文科省汚職 容疑は東京医科大に便宜の見返りに息子合格
毎日新聞 2018年7月4日 21時17分(最終更新 7月5日 00時26分)
東京地検特捜部 佐野局長を受託収賄容疑で逮捕

 文部科学省の私立大学支援事業で有利な扱いを受けたいとの依頼に応じたことへの謝礼として、自分の息子を大学に合格させてもらったとして、東京地検特捜部は4日、同省科学技術・学術政策局長、佐野太容疑者(58)=東京都港区=を受託収賄容疑で逮捕し、医療コンサルティング会社元役員の谷口浩司容疑者(47)=同=を同ほう助容疑で逮捕した。特捜部は2人の認否を明らかにしていない。

 逮捕容疑は、佐野局長は同省官房長だった2017年5月、東京医科大(東京都新宿区)の関係者から同省が進める「私立大学研究ブランディング事業」に関し、同大が事業の支援対象校に選ばれるよう依頼された。依頼に応じた謝礼と知りつつ、18年度の同大入試を受けた息子の点数を加算してもらい、合格させてもらったとしている。特捜部は4日、同省の関連部署や谷口元役員の関係先などを捜索した。

 特捜部は、収賄側の2人を逮捕する一方で、贈賄側となる大学関係者を逮捕しておらず「(贈賄の容疑者が)1人だけではない可能性もある」と説明している。谷口元役員が佐野局長と同大学関係者を仲介し、3者は知り合ったとみられる。

 同省などによると、佐野局長は早稲田大大学院理工学研究科を修了後、1985年4月に科学技術庁に入庁。山梨大学副学長や同省官房総務課長などを歴任し、16年6月~17年7月には官房長を務めていた。省内では「次の事務次官候補」と評価されていた。

 谷口元役員は17年当時、東京都千代田区の医療コンサルティング会社の役員だったが、今年2月に解任された。この会社のホームページは「取引先」の一つとして東京医科大を挙げている。

 文科省は4日夜、逮捕された佐野局長を同日付で大臣官房付とし、戸谷一夫事務次官を局長兼務とする人事を発表した。【巽賢司、遠山和宏、金寿英】

https://mainichi.jp/articles/20180705/k00/00m/040/101000c

東京医大理事長が便宜依頼、学長と息子合格指示
2018年07月05日 15時01分

f:id:bluetears_osaka:20180706075341j:plain:left 文部科学省の私立大学支援事業を巡る汚職事件で、受託収賄容疑で逮捕された同省前科学技術・学術政策局長の佐野太ふとし容疑者(58)(4日付で大臣官房付に異動)に対し、東京医科大学(東京)の理事長が支援対象の選定で同大に便宜を図ってもらえるよう依頼していたことが関係者の話でわかった。その見返りとして、理事長と同大の学長は、佐野容疑者の息子を同大に合格させるよう学内に指示していた。

 東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、臼井正彦理事長(77)と鈴木衛まもる学長(69)はこうした経緯を認めており、特捜部は、同大が組織ぐるみで不正を行ったとみて、2人を贈賄罪に問うかどうか在宅で捜査している。

 佐野容疑者は同省官房長だった2017年5月、独自色のある取り組みを行う私大を支援する同省の「私立大学研究ブランディング事業」の選定で、同大が支援対象となるよう取り計らうことを依頼され、その見返りとして、今年2月に同大を受験した自分の息子を合格させてもらった疑いで逮捕された。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20180705-OYT1T50062.html

追記:理事長の指示による「大幅な加算」ですか。ますますアッパレなトップダウン型入試改革ですね。

文科省汚職事件 前局長息子の点数を大幅加算か
2018年7月6日 4時25分

文部科学省の私立大学の支援事業をめぐる汚職事件で、逮捕された前局長の息子は東京医科大学の入試の点数が当初、合格ラインに達していなかったことが関係者への取材でわかりました。このため大学トップの理事長らが点数を大幅に加算するよう指示していた疑いがあるということで、東京地検特捜部は実態解明を進めています。

文部科学省科学技術・学術政策局長だった佐野太容疑者(58)は私立大学の支援事業の選定で東京医科大学に便宜を図る見返りに、この大学を受験した息子を不正に合格させたとして、受託収賄の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

関係者によりますと佐野前局長の息子はことし2月、東京医科大学医学部医学科の一般入試を受験しましたが、1次試験の点数が当初、合格ラインに達していなかったことが関係者への取材でわかりました。

このため大学トップの臼井正彦理事長や鈴木衞学長が点数を大幅に加算するよう学内に指示していた疑いがあるということです。

医学部医学科の一般入試の受験者数はことし2600人余りで、理科、英語、数学の1次試験に合格した451人が小論文や面接などの2次試験に進み最終的に171人が合格したということです。

関係者によりますと特捜部の任意の事情聴取に対し臼井理事長らはこうした経緯を認めているということです。

特捜部は大学トップが主導して入試の不正を行っていたとみて実態解明を進めています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180706/k10011512561000.html