「兵役逃れ対策」が招くであろう結果

一読して思ったこと、すでに言われてました。いたちごっこ必至の近未来。


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次の段階では、集音マイクか読唇術あたりが必要になってきそうですね。

肥満になって兵役逃れ 兵役で人生を無駄にしたくない若者の増加に手を焼く韓国
Students Gained Weight to Dodge Military Service
2018年9月13日(木)18時00分 ヤクブ・レバンドフスキ

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ソウル空軍基地で気勢を上げる韓国軍兵士(2010年) Jo Yong-Hak- REUTERS

<徴兵制を敷く韓国では兵役に就きたくない男性たちがあの手この手で兵役逃れを画策>

韓国兵務庁は9月11日、兵役義務を逃れるために意図的に体重を増やした大学生12人に対して厳しい処分を下す方針を明らかにした。

CNNは「兵務庁は兵役逃れの犯罪を根絶するために徹底した調査を実施する構えだ。公平かつ公正な兵役文化が根づくよう、兵役逃れをした者には見せしめとして厳しい処罰を科す所存だ」という当局者の発言を報じている。

問題の12人はいずれもソウル市内の同じ大学に通う音楽専攻の学生。兵役によってキャリアが中断されるのが嫌で、体重オーバーを理由に兵役検査で不合格になるために、急激に体重を増やす方法についてメッセージアプリで情報交換をしていたという。

肉やピザの食事を1日5回摂るほか、体重を増やすためのプロテインパウダーを摂取したり、アロエを含むジュースを飲んだりした。アロエは粒があるので水より排泄されにくいから、と本人たちは言っているという。最終的に、半年で30~100キロも体重を増やして入隊検査で不合格になることに成功。兵役の代わりに公的機関での任務を与えられていた。

韓国では全ての成人男性について、28歳までに21カ月の兵役義務が課せられている。だが健康上の問題や犯罪歴、障害などの理由から兵役に不適格と見なされた場合には、社会服務として公的機関で勤務するなどして兵役を履行する者もいる。

当局によれば、今回の学生たちは検察が違反を確定して起訴を決めた場合、再び身体検査を受けて改めて軍務に就くことになる可能性がある。

兵役免除の特例には批判も

兵務庁が6月に発表した報告によれば、意図的な体重増加は2017年に兵役逃れの手段として最も多く使われ、同年の兵役逃れ59例のうち37%を占めた。二番目に多い23.7%を占めたのが精神疾患を装う方法で、20.3%を占め三番目に多かったのが禁止されているタトゥーを入れるという方法だった。

アジア大会で金メダル、オリンピックで銅メダル以上を獲得したアスリートや、国内外の芸術コンクールで最優秀賞などを得た者は兵役免除を受けることができる。2009年~今年8月までの兵役免除者の数は、スポーツ分野では178人、芸術分野は280人となっているが、近年この制度については批判の声もある。

ジャパン・タイムズ紙が韓国聯合ニュースを引用して報じたところによれば、韓国兵務庁の奇讃守(キ・チャンス)庁長は「スポーツと芸術の分野における制度の包括的見直しを計画している。軍事要員は既に不足しており、兵役免除プログラムが公平であるかどうか見直しを始める予定だ」としている。

韓国の兵役逃れは年々巧妙化し、数も増えており、ここ6年間で摘発された兵役忌避者は300人に達する。兵営逃れという不公平な抜け穴をふさげという社会の圧力も強く、兵務庁はパソコンやスマホのデータを収集・分析して犯人を探す「デジタルフォレンシック」機器を約2億ウォン(約2000万円)で購入した。ただし、使いこなすのはこれからのようだ。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/post-10955.php

他にもいろんなケースが挙げられていますけど、その全てを摘発するのは簡単ではなく、兵役従事者や兵役経験者が抱く不公平感を払拭するのは極めて難しいでしょうね…。

兵役逃れのため体重増やした韓国の学生…なぜアロエ飲料を飲んだ?
2018年09月13日15時17分  [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

体重を増やして兵役を逃れようとしたソウル大学の声楽専攻者12人が摘発された。12人は短期間に体重を増やすために科学的に根拠がない方法を動員した。

兵務庁によると、12人は現役服務を避ける目的で短期間に体重を増やし、兵務庁の身体検査で社会服務要員判定を受けた。体重を増やすための方法として、プロテインパウダーの服用、アロエ飲料の過多摂取などが活用された。普段はプロテインパウダーなどで体重を着実に増やした後、身体検査の直前にアロエ飲料を多量摂取して体重を瞬間的に1-2キロ増やしたという。

兵務庁兵役調査課のチェ・グギ課長は12日、CBSラジオ番組「キム・ヒョンジョンのニュースショー」のインタビューで「6カ月間に多ければ30キロも増やし、身長175センチ基準で体重102キロ以上まで増やした事例もあった」と伝えた。

チェ課長によると、彼らは普段の食事で主に肉、チキン、ピザなどの高カロリー食品を食べ、ソーシャルネットワークサービス(SNS)の対話で「一日5食にしよう」「粉食をたくさん食べるのがよい」などの言葉を交わした。特にアロエ飲料を飲んだ理由は「アロエ飲料は微粒子があるため一般的な水より尿で排出される時間が遅れる」と説明した。水分による体重増加のためにアロエ飲料を飲んだということだが、チェ課長は「科学的な根拠はない」と強調した。

チェ課長は「年間の兵役判定検査人員およそ33万人のうち50-60人ほどが不正で摘発される」とし「体重の増減量が最も多く、その次が精神疾患偽装と入れ墨の順」と伝えた。

精神疾患偽装の場合、「外に出れば他人が自分を害すると思って外出できない」など精神病があるように振る舞い、民間病院で長期間治療を受けたという診断書を提出する手法だ。しかし医師が兵務庁に情報提供することが多いという。

チェ課長は「精神科の医師が面談する過程でおかしな点があったり、患者が薬を服用していない場合は『薬を処方したが服用していない』『仮病が疑われる』という内容を診断書に書く。すべて英語で書かれるため患者が知らないだけ」と説明した。

このほか知人が兵役逃れの情報提供をする場合が多いと、チェ課長は伝えた。チェ課長は「情報提供者を見ると、元恋人や仲が悪くなった友人が最も多い」と伝えた。

服務中や服務を終えた人でも兵役法違反で有罪が確定すれば、刑事処罰と共に再び兵役判定検査を受けて兵役義務を履行しなければいけない。

https://japanese.joins.com/article/125/245125.html