西南戦争関連で備忘のために

大河ドラマにはさほど興味もないし、観てもいないし、たぶん残りも観ないのですが、関連で目に付いた記事を備忘のための記録として。

2018年9月23日
戊辰150年・佐川官兵衛遺徳しのぶ 会津、熊本顕彰会が碑前祭

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碑前で奉納された会津一刀流剣舞

幕末の会津藩家老で、戊辰戦争では各地で奮戦、「鬼官兵衛」と恐れられた佐川官兵衛の顕彰碑前祭は22日、会津若松市の鶴ケ城三の丸跡地にある顕彰碑前で行われ、遺徳をしのんだ。官兵衛は西南戦争の際に現在の熊本県阿蘇村で戦死しており、熊本県佐川官兵衛顕彰会からも興梠二雄(こうろぎつぐお)会長ら10人が参列した。

碑前祭は、官兵衛戦死の地から寄贈された石で2001(平成13)年に顕彰碑が建立された後、会津佐川官兵衛顕彰会(菅家一郎会長)が毎年行っている。おととしの熊本地震では熊本にある顕彰碑や供養碑が壊れたが会津顕彰会などの協力で新たな胸像などが建立された経緯があり、戊辰150年の節目とお礼の意味を込め熊本顕彰会が訪れた。

碑前祭には約30人が参列。菅家会長が「熊本とのさらなる交流につなげていこう」とあいさつ。室井照平市長、目黒章三郎市議会議長、興梠聖二熊本顕彰会副会長らの祝辞に続き、神事が行われた。会津一刀流剣詩舞道の剣舞や吟詠も奉納され、参列者が玉ぐしをささげた。

http://media-minyu.jp/kiji/september/2018/09/23/2560/

佐川官兵衛の足跡たどる 若松の市民訪問団 南阿蘇(熊本)で慰霊

 会津若松市民親善訪問団は九日、会津藩家老・佐川官兵衛西南戦争で戦死した熊本県阿蘇村を訪れ、佐川の顕彰活動を続ける村民らと交流を深めた。

 室井照平市長、目黒章三郎市議会議長、団長の小林正一市区長会長ら市民百二人は、村内の鬼官兵衛記念館を視察した。記念館を管理する熊本佐川官兵衛顕彰会の興梠二雄(こうろぎ・つぐお)会長らの出迎えを受け、南阿蘇での佐川の功績などを学んだ。熊本地震で被災し、記念館前に再建された顕彰碑前で手を合わせた。

 村内のホテルで親善交流会に臨んだ。村と顕彰会から約四十人が加わった。室井市長が「戊辰百五十周年の節目に、会津の先人が南阿蘇で大切に顕彰されていることを確認できて感激した」とあいさつした。吉良清一村長は「ひきょうな振る舞いはしないという佐川の精神は今もこの地に残っている。今後も末永く会津若松と交流したい」と歓迎した。

 団員らは一部区間で運休が続く南阿蘇鉄道に乗車するなど、熊本地震からの復興状況にも理解を深めた。

 佐川は「鬼官兵衛」と呼ばれ、戊辰戦争後に元藩士約三百人を率いて警視庁に入った。西南戦争では新政府の警視隊副指揮長を務め、熊本で戦った。戦争による略奪を封じるなど地元住民に慕われた。一八七七(明治十)年、南阿蘇村で薩摩軍の銃弾に倒れた。

 親善訪問団は毎年、市ゆかりの地に足を運び、先人らの足跡に触れている。今年は十一日までの三日間、熊本、福岡県などを回る。

( 2018/11/10 09:53 カテゴリー:主要 )

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佐川官兵衛の顕彰碑に手を合わせる訪問団員

http://www.minpo.jp/news/detail/2018111057259

遠くない先祖の苦難
2018年12月2日

 どう描かれるか。考えると気持ちが高ぶってくる。今夜放映するNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」で、鹿児島に下野していた西郷隆盛がついに兵を起こし、西南戦争が始まる。

 先日、宮日会館のギャラリーで開催された作品展で陶芸家の松形恭知さん(67)=国富町=と話していてドラマに話が及ぶと、穏やかだった表情が曇った。「英雄らしさが強調されるのは仕方ないが、若い人たちには西南戦争の負の面も知っていてほしい」と言う。

 無理もない。戦争が始まった1877年、政府側に立った松形さんの高祖父(曽祖父の親)祐高は西郷軍に惨殺された悲劇があるのだから。その経緯は松形さんの父・元県知事松形祐堯さん(故人)の自伝「たゆたえども沈まず」に詳しい。

 飯野村(えびの市)の士族のうち270人が西郷軍に参戦した。しかし実質村長の役職で政府の役人だった祐高は「私党の挙兵は大義名分に反する」として西郷軍からの度重なる協力要請を拒否。捕縛された時は逃げようと思えばできたが従容として死に就いた。

 「刀で首をはねたのは16歳の少年でした」。昨日の出来事のように語る恭知さんは、先祖の無念をかみしめるようだった。本県における戦禍は甚大で、同様の悲劇が多くあっただろう。延岡方面の戦いで西郷軍の組織的な戦闘は終わる。

 国内最後の内戦は本県で終わったことになる。建国の神話に関わる本県が、近代日本を統一する事件の舞台にもなった歴史の符合。遠い中央ではなく、私たちの足元で展開された歴史だ。近い先祖の苦難をかみしめながらドラマを見たい。

http://www.the-miyanichi.co.jp/kuroshio/_35865.html