複合的施設としての墓地や火葬場

こちらのツイートで知った二つの施設のことを備忘のために。


2018年10月11日 6面
宮城県富谷市/やすらぎパークとみや基本計画案/墓地とパークゴルフ場を一体整備

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完成イメージ

 宮城県富谷市は、公営墓地とパークゴルフ場を一体的に整備する「やすらぎパークとみや(仮称)」の基本計画案をまとめた。アンケート結果などを基に墓地の需要予測や適地、施設の形態、規模を示し、パークゴルフ場を併設することで公園のような景観を作り出し、造成コストや運営コストの縮減を図る。18日まで同案に対する市民意見を募集する。

 核家族化が進む中で、墓地の正確な需要量を把握することは難しいが、アンケート結果などから最小と最大の予測値を出し、同施設の需要は2000基を想定した。内訳は和式型の墓所が300区画、芝生型が900区画、合葬式が800区画。休憩管理室や多目的広場、駐車場(200台収容)などを含めた墓地エリアの面積は2万平方メートルを見込む。

 パークゴルフ場は生涯スポーツの拠点とし、日本パークゴルフ協会のコース設定基準を踏まえ、面積は2万平方メートルを想定。二つのコースに計18ホールを整備する。管理棟や駐車場は墓地と共同で利用する。

 適地については、法規制をクリアすることを条件に2カ所の候補地から高低差が低く、造成によりほぼ平坦な用地を確保できることなどから大亀山森林公園に近い大亀滑理川ほかの約4ヘクタール(市有地1・7ヘクタール、民有地2・3ヘクタール)を選んだ。

 市では本年度に基本計画を策定するとともに、地形測量を行い、19年度は基本・実施設計に着手。関係機関との協議や用地買収交渉も進め、21年度の造成工事着手を目指す。墓所エリアは3期程度に分けて整備を行い、1期で800区画(和式型、芝生型各200区画、合葬式400区画)を確保。23年度の供用を目指す。基本計画策定業務は国際航業が担当。

https://www.decn.co.jp/onlineservice/News/detail/3201810110602

www.tomiya-city.miyagi.jp
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2018年4月18日(水)
火葬場なかった川口に火葬施設“川口市めぐりの森”開業 設計者「コンサート、ウェディングパーティーも」

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丘の上に完成した物産館の前で歓談する伊東豊雄さん(左から3人目)、奥ノ木信夫市長(同5人目)、石川幹子さん(同6人目)=川口市のめぐりの森・赤山歴史自然公園

 これまで火葬場がなかった川口市で、火葬施設「川口市めぐりの森」が今月開業した。約2ヘクタールの火葬場は約8・9ヘクタールの赤山歴史自然公園と連続した形で、自然と一体化したコンセプト。全体の完成は2022年の見込みで、約1800平方メートルの池の水辺の緑が広がることになる。北端に予定される広葉樹林は湧水もあり、「虫の楽園」が構想されている。

 火葬施設と同時に公園部分の歴史自然資料館と丘陵の上の地域物産館は一足早く完成した。1日に火葬場の建物内で行われた開業記念式典の後、歴史資料館から物産館へ、池の水辺を歩いた関係者らは、施設が悲しみを包み込むだけでなく、喜びや楽しみを発信する場所として成長してほしいという夢を語った。

 火葬場の設計は建築家の伊東豊雄さん。伊東さんは開業の式典で「森の中に沈み込む、目立たないイメージにした。ホールや待合室から広い水辺を眺めて、心を癒やしてほしい。同時に許されるならば、ここで小さなコンサートを開いてほしい」と話した。

 建物周囲の水辺や丘のランドスケープを設計した中央大学の石川幹子教授(東京大学名誉教授)は、丘の上の物産館を臨む道を歩きながら「ここではウェディングパーティーを開くといい。そういう思いで設計した」と語った。悲しいだけではなく、若々しい命を育む場所、そういうイメージも大切に、という提案だ。

 奥ノ木信夫市長は「水辺に臨んだ森は昆虫の聖域にしたい。池の名前はたとえば『トンボ池』がいいと思う」と夢を語った。

 物産館も伊東豊雄さんの設計で、火葬場と同じ波型の屋根が特徴。レストランになる見込みだが、業者など内容は未定。

http://www.saitama-np.co.jp/news/2018/04/18/06_.html

www.kawaguchishi-megurinomori.jp