【南海の風景】南海追慕ヌリ定点観察2018-Ⅱ・その4:煙竹共同墓地・追慕庭園

こちらの続きです。

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栄華院とそれに向かい合う納骨平葬墓域との間の舗装道路の奥の方に歩いていきます。

平峴平里自然葬追慕墓域を右手に見ながら、納骨平葬墓域と旧来の土葬墓域に目をやりながら突き当りまで。

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正面が追慕庭園、左手が煙竹共同墓地です。ともに過去、何度も観察してきた場所です。

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煙竹共同墓地は、上段が土葬墓、下段が納骨平葬墓という異なるスタイルが採用されていて、これは時代の違いだと思われます。上段は納骨平葬墓が導入された2004年以前のもの、下段は2004年以降のものと推定されます。

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西面煙竹里の共同墓地として、それ以前は別の姿を見せていたとも考えられますが、南海邑平峴里の共同墓域と違ってそのような旧来の姿を私は見ていません。

ただ、形式としては整然と列をなす納骨平葬墓に見えますが、埋葬者は平峴平里と同様に一族の遠い祖先の移葬と思しきものも目につきます。お墓の形式と中身について考えると、平峴平里や南海追慕ヌリの各墓域の間でいくつかの観点から比較しつつ整理ができそうです。

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で、南海追慕ヌリの元祖自然葬地である追慕庭園の方なんですけど、こちらはしばらく前から局地的に始まっている再生への動きが、相変わらずゆるゆると続いている感じです。

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うーん。変化してると言えばしてるような気もしますが、約一年前の時期の写真を突き合わせてみると、あんまり変わってないですね。

この下の急斜面エリアについては、相変わらずほぼ手付かず、放置状態です。先に見た整備工事は、ここまで及んでいません。

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定点観察ポイントのベンチも、倒れたままさらに草に埋もれています。いずれ見えなくなってしまいそうです。

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いやーしかし、この墓域の底面に当たるこの一帯、どう考えても急斜面過ぎて、煙竹や平峴平里のような墓前に参ることのできる自然葬墓を作るのは難しいと思うんですよ。多少の再整備をしたところで、利用可能なのは、上方の多少傾斜の緩い場所、もしくは通路沿いのごく一部にとどまりそうな気がします。本気で再生したいのであれば、抜本的な造成工事のやり直しが必要でしょう。

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ある意味不良債権化しているこれらの墓域をどうするのか、当分は南海郡の抱える課題として残り続けそうです。