2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「手、つないでもいい?」

手をつなぐ。ただそれだけのことが、どれほどかけがえのないことか。ずっと昔には何となくで見過ごしていたはずのこと。手に触れる。指を絡める。甲を包み込むように撫でる。肘を合わせる。肩が触れる。その全てが、死すべき者、死せる者にとっては、限りな…

ETV特集:悲劇の島 チェジュ(済州)

滅多に観ないが、これを外すわけには行かなかった。NHK教育でやっていたETV特集の「悲劇の島 チェジュ(済州)」。 2008年4月3日。韓国・済州(チェジュ)島では60年前の悲劇を哀悼する祈りの声が響いた。1948年4月3日に始まった「4・3事件」。2万5千…

貧乏性

長年続く貧乏暮らしが板についてきたのか、中古で買ったPCが調子悪くなって買い替えたPCもまた中古。新品を買うという発想がまったくなかったことに後で気付く。いつか車を買うことがあったとしても、新車には目もくれず、中古車を買っている、はず。た…

『光州5.18』日本公開へ

今日の新聞で知ったのだが、韓国映画『光州5.18』が来月公開になるとか。原題は『화려한 휴가(華麗なる休暇)』、言うまでもなく1980年の光州事件を題材とした作品である。韓国で封切られたのが昨年夏。そのとき私はソウルの学生街・新村の映画館でこの映画…

事故の日から3年

JR福知山線の脱線事故から3年が経った、らしい。別の路線で大阪から神戸に向かったあの日、事故の現場を遠くに見る車中にいた。今日もまた、同じ車中から遠くその場を望んだ。

承前・Happy Daysと死の哲学

口ずさんでみれば分かるが、全編が「あなたに呼びかけるモノローグ」になっていると同時に「独りつぶやくダイアローグ」になっている。あなたは、確かに存在する。と同時に、確かに存在しない。存在するのに存在しない「あなた」。 あたしがいる「今、ここ」…

Happy Daysと死の哲学

例えばこの歌も、「不在のあなたとあたし」を歌っている。Happy Days (DVD付)アーティスト: 大塚愛出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ発売日: 2004/07/07メディア: CD購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (22件)…

承前・さくらんぼと死の哲学

あなたは、どこにいるのだろう。おそらく、今ここにいるわけではないはずだ。つながっていないから「つながってたい」のだ。隣にいないから「抱き合ってたい」のだ。不在のあなたとあたし。愛し合う二人の、その遠い未来を予想するなら、「いつの時も隣どお…

さくらんぼと死の哲学

「生者の死の経験」というものを前提にしてみると、大塚愛の歌が違うところから聞こえてくるようになった。さくらんぼ (CCCD)アーティスト: 大塚愛出版社/メーカー: エイベックス・トラックス発売日: 2003/12/17メディア: CD購入: 1人 クリック: 41回この商…

「ああ今、俺死んどるがな」

死後生のお話。死んだらどうなるか。死んだ後も、生きてたときと同じように、この世界を見ることができるのか。んなもん分かるわけがない。死んだことなんてないんだから。生者にはただ、生きて死者を見送った経験があるだけである。今までいたところからい…

通学定期と回数券の違い

通学定期は使えば使うほどお得感が増す。だから乗れる限り乗ろうとする。回数券は使わなければそれだけ減らない。だからできる限り乗るまいとする。この差は存外でかい、と思う。

森岡正博

私が「死の哲学」なんてものを考えるに至ったきっかけの一つに、森岡正博の本に出会ったことがある(あれは森岡さんの講演を聞いたのが最初だったか…正確なことは忘れた)。宗教なき時代を生きるために作者: 森岡正博出版社/メーカー: 法蔵館発売日: 1996/03…

上原専禄

死者・生者―日蓮認識への発想と視点 (1974年)作者: 上原専禄出版社/メーカー: 未来社発売日: 1974メディア: ? クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る「まだ読んでなかったのか?」と言われれば返す言葉もないが、この本を注文した。まさか、ウチの…

鷺沢萠

古本屋で、ふと鷺沢萠の名が目に入った。自殺した当時、その理由については様々に取り沙汰されたが、遺書もなく、仕事や友人関係での悩みも周囲に心当たりはなかったと言う。どっちにしろ、ホントのことなんてわかるはずもない。ただ、周囲が思っている以上…

愛と死

「死の哲学」なんてことをもそもそ考えていると、「死の専門家」呼ばわりされることがある。正直、あまり本意ではない。死について考えるということは、愛について考えることでもあるわけで。では「愛の専門家」と呼ばれたいかというと、それはそれで胡散臭…

承前・「はい、すいません」

とは言ってみたものの。自信満々であっても好感度の高い喋りもあれば、おどおどしててムカつく喋りもある。言うことがうまく定まらなくてすみません。何がどう違うのかよく分からないが、自信の有無と好感度の高低はクロスする。そこで前者をx軸、後者をy…

「はい、すいません」

「すみません」と言えば。思い出すのがポッキーズというジャズユニット。演奏を終えてMCに入るときの第一声が必ず、「はい、すいません」。個人的には、根拠なさげな自信に満ちた主張よりも、自信なさげなおどおどした喋りのほうが好きだ。だから私は、こ…

桜の季節のようで。この季節はいつも切ない。いつのことだったか。この週末のような、澄み渡る春の青空に映える桜の花を見上げていたら、ふと死への欲動が私の中に入ってきた。もっとベタに言えば、「桜見てたら、何か死にたなった」のであった。「希望と喜…

映画「靖国」上映自粛とセンバツ決勝

要するに、誰もボールを追わないで敗因の分析ばかりしてる野球みたいなもんでしょうに。一見、各々の主張はそれぞれ正論のように見えても、ただ単に敢えて自分が責任を引き受ける気がないだけ。責任を他人になすりつけてるだけ。まず、転々としてるボールを…

タイトルの由来

そういえば、このブログのタイトルの由来。一つはもちろんこの人。さくらんぼ (DVD付) (CCCD)アーティスト: 大塚愛,愛,Ikoman出版社/メーカー: エイベックス・トラックス発売日: 2003/12/17メディア: CD クリック: 11回この商品を含むブログ (50件) を見るも…

無題

「お前なんて必要ないよ」という言説が成立するためには、そう言われる存在が必要となる。そういう風に必要とされた今日という日。

学位得ても一人

4月1日。晴れてニートと化したわけだが。 その前にいちおう学位授与式というものがあったわけだ。落ち着き先もないままのこういう式は、そもそもめでたさも中くらいにも届かない。そういえば昔、大学の卒業式もこんな感じだった。いま思い出した。あのとき…