承前・恋愛写真と死の哲学

あなたは、どこにいるのだろうか。あたしは、どこにいるのだろうか。

実はもう、よくわからない。

わかるのは、その恋愛のすべてが過去形であるということ。

現在形で現れるのは、語るあたしと恋愛写真、そして『ただ、君を愛してる』という言葉のみであること。

だが、両者は分かたれることなく、現在は過去を語り、過去は現在を形作る。

「いま、ここ」はもはや「かつて、あそこ」と渾然としてある。

在と不在とはもはや区別の意味を成さない。


もう少し、日を改めて、言葉を継ぐことにする。