プロ野球アジアシリーズ・SKワイバーンズ決勝進出逃す


少し予想外ではあったが、SKも統一も実力の拮抗した好チームであったことは確かである。
個人的には、SKワイバーンズの遊撃手・堅守巧打のナジュファン(羅州煥)選手のファンであるので、彼の名前が日本のマスコミに登場しただけでも嬉しい。
もっとも、ナジュファン選手のプレイ振りを見てファンになったのは、ドゥサンベアーズ在籍時のことなのであるが…。ドゥサンのファンとしては、ちょっとだけ複雑な気分である。


決勝での統一の健闘を期待したい。アジアシリーズの今後のためにも。

アジアシリーズ存続ピンチ…観客動員は屈辱の4ケタ
地上波中継もなく「まるで罰ゲーム」

アジアシリーズの日本チーム成績と観客動員 「アジアNo.1の座を争う」アジアシリーズが、冠スポンサーの撤退と観客動員減のダブルパンチに見舞われている。「このままでは来季以降の大会存続も安泰ではない」との声も浮上。日本、韓国、台湾、中国のチャンピオンが集結する大会は、ここへ来て大きな危機を迎えている。

 4年目の今年、西武は日本チームとしては例年にない苦戦を強いられている上、観客動員でもあまりにお寒い4ケタを連発している=別表。

 西武の今季公式戦の観客動員数は、5位に沈んだ昨年に比べれば29.5%増で12球団中トップの伸び率を示したが、総数では7位(141万3583人)どまり。西武が日本一になった時点で、アジアシリーズのスタンドに閑古鳥が鳴くのはある程度予想できた。

 さらに今回は、前回まで冠スポンサーを務めていたゲームメーカーの「コナミ」が撤退。冠なしで臨んでいる。NPB(日本野球機構)関係者は「昨年までコナミが供出していたスポンサー料は3年総額3億円と聞いている。今回もコナミを当てにしていたところがあった。最終的にコナミの撤退が決まったのが今年7月で、わずか3カ月では別の冠スポンサーを見つけるのは無理だった。もちろん来年は冠を付けたい」と話す。

アジアシリーズ勝敗表と賞金・賞品 巨人の親会社の読売新聞社も昨年まで後援していたが、巨人が出場を果たせないまま、今年は手を引いた。さらに、今年からは地上波でのテレビ中継もなくなった。

【目の色違うのは韓国、台湾だけ】
 日本一チームの姿勢にも問題がある。2006年の日本ハムセギノール、新庄抜きで臨んだ。昨年の中日も主砲のウッズが大会前に帰国。今季の西武も、左わき腹痛の中島をはじめ、日本シリーズ胴上げ投手のグラマン、石井一、西口まで登録から漏れている。日本シリーズに比べモチベーションの低下は明らか。外野からは「まるで罰ゲーム」とまで呼ばれるほど。こんな状況下で新しいスポンサーが付くかどうか。

 大会創設当時の根来コミッショナーが「ゆくゆくは、アジア王者とワールドシリーズ覇者との間で『クラブチーム世界一シリーズ』を」とぶち上げたのとは、だいぶ様相が違ってきている。

 対照的に、「韓国、台湾は力が入っている。選手の目の輝きが違う。賞金総額1億円というのも、日本以外の3カ国にとっては大きな魅力」と大会関係者は話す。

 当初は他国での開催も視野に入れていたが、韓国はこの時期の気候が寒冷な上、ドーム球場が存在しない。台湾は気候は温暖だが、運営費の捻出が難しい。現段階では日本以外での開催は現実的でなさそう。

 サッカー・ガンバ大阪がACLを制し、クラブW杯へ向けてヒートアップしているのを見るにつけ、アジアシリーズのステータス向上を期待したいところだが…。(宮脇広久)

http://www.zakzak.co.jp/spo/200811/s2008111503_all.html