慶尚南道馬山市唯一の４年制総合大学である慶南大学校。1979年のいわゆる「釜馬事態」では、釜山の釜山大学校・東亜大学校と並んで学生デモを主導した。
地域の学的中心としてのステイタス故か、地方私立大学としてはなかなか活気のあるキャンパスである。
とはいえ、観光者にとっての見どころがそうあるわけではない。もし訪れるのであれば、お勧めはこちら、한마미래관である。2008年に完成したばかりのこの建物には、慶南大学校の博物館が入っている。
訪れた時には学校史展示室が閉まっていたのはいかにも残念だったが、その他の常設展示もなかなか立派なものである。
興味深い展示はこれだけではない。同じフロアに、「寺内文庫」と称する展示スペースがある。
写真の説明文にも見えるように、これは初代朝鮮総督である寺内正毅の遺品を山口県立大学から譲り受けた慶南大学校のコレクションである。ここではその一部が展示に供されている。
馬山駅や馬山高速バスターミナル・馬山市外バスターミナル・国立3.15民主墓地などのある市街地北部ではなく、南部に立地しているが、馬山南部市外バスターミナルからは徒歩数分のところにある慶南大学校。北部からでも市内バス一本で行けるので、ついでがあれば訪れてみてもいいのではなかろうか。
