韓国のお墓事情の変化について

そもそも、1990年代まで、韓国のお墓問題はもっぱら「土地問題」だった。土葬で大きな墳墓を作る習慣が、「このままだと墓で国土が埋まってしまう」という危機感を呼んでいたのである。

全土が墓地化 "埋葬地がない"(98年10月2日NEWS PEOPLE)

この時代までだと、「韓国のお墓」としてイメージされるのはもっぱら、例えばここにあるようなものである。下記のブログにある「ソウル市営墓地」も、もしかしたらこの忘憂里の公園墓地ではなかろうか。

韓国墓地墓石事情

しかし、2000年代に入って事情は大きく変わっていく。忘憂里と同じく満場であった龍尾里に作られたのを最初期の例とする納骨堂形式のお墓は、各地の公私設の墓地へと徐々に普及し、ソウル顕忠院利川護国院のような国立墓地へも普及していった。

今後、新設される国立墓地については、おそらくこの形式が標準となっていくのは確実であろうと思われる。それに伴い、多少の地域的な時間差はあっても、韓国ではなかなか普及しないとされていた火葬が、想像以上のスピードで一般化していくだろう。


…てなことを、あとで龍尾里墓地のことを書くための予備的なメモとして、書き散らしておくとする。