韓国旅行ガイドブックのレベル

たまたま中途半端な時間が余って、本屋で立ち読みした韓国旅行ガイドブック。

るるぶソウル’11 (るるぶ情報版海外)

るるぶソウル’11 (るるぶ情報版海外)

D12 地球の歩き方 韓国 2011?2012 (ガイドブック)

D12 地球の歩き方 韓国 2011?2012 (ガイドブック)

最近あんまりちゃんと読んでいなかったのだけど、知らないうちに内容のレベルがものすごく上がっている。ソウル市内でも地方でも「それを紹介するかー」というところとか、「あれはもう載せへんのやー」というものとか、そういったのがいっぱいある。

個別のことは実際に読んでもらうとしても、どう見てもパック旅行の枠組みをはみ出しまくっている。

おそらく、読者のニーズがガイドブックを動かしている側面もあると思われる。自力で国内を動き回るリピーター旅行者の層がそれだけ厚くなってきた、ということだろうか。

この10年15年のガイドブックを並べて読み比べてみると、きっといろいろなことが見えてくるだろう。


追記:締め切りの関係で、いま出回っている最新のガイドブックには、KTX2期工事の完成や仁川空港鉄道(A'REX)の全通・京春電鉄線の開通などは反映されていませんが、次回には下のような状況も反映されていると思います。そうでないとたぶん競争に勝てません。

記事入力 : 2011/01/15 13:24:44
京春線、乗客の40%が高齢者(上)
きょうは竝川のスンデと牙山温泉、あすは春川タッカルビとマッククス…

 「あちらは『春川明洞』にあるタッカルビ(鶏肉のトウガラシみそ煮込み)の店に行くそうだけど、こっちもそうしないかい?」

 「春川の泉田っていう所にマッククス(タレであえためん)のおいしい店が多いそうだが、行ってみるかい?」

 友達の話を聞いたキム・ビョンスさん(71)は、「タッカルビやマッククスは食べたことがあるから、今度はワカサギにしようか? 活きのいいワカサギのしっぽをつかんで、チョジャン(酢みそ)に付けて食べるとおいしいよ」と舌なめずりした。顔にはシミがあり、頭は白髪交じりだが、電車に乗ったお年寄りたちはまるで遠足に行く子供たちのように楽しそうな笑顔を浮かべていた。この一行は湖の近くでメウンタン(魚のあらの辛味スープ)を食べることになり、春川駅で下車した。

 12日午前、ソウル市内の最高気温は氷点下4度と厳しい寒さに見舞われたが、上鳳駅(ソウル市中浪区)では、京春線の各車両に10−20人が並ぶほど混雑していた。京春線はソウル市内と江原道春川市の春川駅を結ぶ路線だ。この日、地元の幼なじみ4人と電車に乗ったキム・ビョンスさんは、「小学校に入る前、ソウル市鍾路区通仁洞に住んでいたときから親しい幼なじみ10人くらいと1カ月に1回会う。時間が合えば気分転換を兼ねて、遠出することもある」と教えてくれた。キムさんは一人でも電車に乗り、忠清南道牙山市で温泉に入り、天安市まで竝川名物のスンデ(ブタの腸詰め)を食べに行ったこともあったそうだが、「京春線が開通し、牙山や天安のように春川にも行きやすくなった」と語った。


12日午後、江原道春川市中央路1街の通称「明洞通り」にあるタッカルビ屋。タッカルビとマッククスを食べながら、酒の杯を交わす「水踰山岳会」のメンバーたち。彼らはこの日午前中、ソウルから京春線に乗り春川市内にある鳳儀山に登った。/写真=ソン・ウォンヒョン記者

http://www.chosunonline.com/news/20110115000044

記事入力 : 2011/01/15 13:25:25
京春線、乗客の40%が高齢者(下)
きょうは竝川のスンデと牙山温泉、あすは春川タッカルビとマッククス…

 先月21日に京春線が開通し、同路線を利用する高齢者が増えている。ソウルから春川まで1時間−1時間20分で行くことができ、さらに65歳以上なら無料で乗車できるためだ。春川市によると、同路線開通以来、電車で春川を訪れる観光客は1日に平均約2万2000人で、このうち40%に当たる約8800人が65歳以上だという。春川市の関係者は「昼ご飯を食べに春川を訪れる高齢者が増え、先月21日以降、春川市内にあるタッカルビを出す店は売り上げが以前より50%、マッククスを出す店は以前より40%ほど伸びた」と話す。2008年12月に天安・牙山方面の路線が開通し、牙山市の温陽温泉に入り、天安市竝川面でスンデを食べていた高齢者が、京春線が開通したことで春川にも足を伸ばしているというわけだ。

 多くの高齢者が春川を訪れるようになったことから、南春川駅や春川駅ではバンが待機し、お年寄りに声をかけ店まで送迎する飲食店も出始めた。タッカルビで有名な通称「春川明洞」の近くにある飲食店では、「お一人様」のお年寄り客のためにタッカルビを1人前からでも注文を受けている。

 交通の便がよくなったことから、春川で会食する高齢者も増えた。広州女子高第6回卒業生が毎月12日に集まる「12日会」も、春川明洞のタッカルビ店で行われた。シン・チュンジャさん(74)は、「上鳳駅で同窓生たちと再会した後、電車に乗って雪に覆われた地域を通り過ぎると、気持ちがいい」と言って笑った。この一行は食事を終え、コーヒーを飲みながら1時間ほど談笑した後、家族の夕食を作るためタッカルビの材料を買い込み、ソウルへと帰って行った。

 その向かい側の飲食店では、ソウル市松坡区蚕室洞に住むお年寄り8人がタッカルビやマッククスを食べながら、マッコリ(韓国の濁酒)や焼酎を飲んでいた。8人は毎週水曜日に全国の山を登る「水踰山岳会」のメンバーで、この日は午前中、京春線に乗り春川で降りて鳳儀山に登ったという。最年少会員のパク・ユギョンさん(62)は、「電車に乗って1時間ほどで春川に着いたので、首都圏近郊のように近い気がする」と語った。

春川=ソン・ウォンヒョン記者

http://www.chosunonline.com/news/20110115000045

ちなみに、記事の見出しにある「スンデの竝川」については、ここで書いたことがあります。もっともその時にはスンデが目当てだったのではなく、柳寛順の出身地として訪れました。天安のバスターミナルや鉄道駅からはバスで東へ1時間くらいかかります。牙山に行くにはその反対側、西へ行かないといけませんから、着いてからの交通の便を考えれば春川のほうが便利で楽な気がします。