舞鶴‐浦項間に航路開設へ

前々から構想だけは聞いていた話です。

このニュース、私は「読売新聞」の紙面で知ったのですが、そちらの記事の方はネットに上がっていないようなので「日本経済新聞」の方をクリップ。

舞鶴港中韓結ぶ高速フェリー、来年度に試験運航
2011/10/5 6:00

 京都府はフェリー会社などと連携し、京都舞鶴港舞鶴市)と韓国、中国を結ぶ高速フェリーの定期航路を新設する方針を固めた。来年度に試験運航を始め、2015年までに開設する。大阪港発着のフェリーに比べ所要時間の短縮を目指す。関西への観光客の誘致拡大を狙うほか、工業分野や雑貨などの輸出入の利用を促す考えだ。

 舞鶴港の国際フェリー航路は初めて。京都府は旅行会社や商社、メーカーなど十数社で構成する企業連絡会議をこのほど設立し、航路開設に向けた準備に着手した。

 韓国・浦項市浦項港、中国・蘇州市の太倉港をそれぞれ結ぶ計画で、週に計5回程度の運航を検討する。浦項は韓国の鉄鋼最大手ポスコが立地し、近隣に観光地の慶州がある。所要時間は浦項は約12時間、太倉は約32時間を予定する。釜山や上海を結ぶ大阪港のフェリーに比べ、3〜4割短縮できる見通し。

 府は中国や韓国からの集客に期待する。フェリーを利用すれば、関西の土産物を大量に購入して持ち帰りやすい。関西から韓国・中国への観光需要も見込む。

 物流面では自動車部品やアパレル製品、食品などの運送を見込む。京都縦貫自動車道が14年度に全面開通すると、京都市から宮津まで105分かかる所要時間が90分に縮まる。

 京都舞鶴港は新しい埠頭が10年に運用を開始、海外との取引量が急増している。10年の貨物量はオーストラリアからの石炭の輸入増が寄与し、09年比で33%増の1000万トンに到達した。アジアとの取引も同時に増加。10年の韓国との取引量は、鉄鋼の輸出などがけん引し、約3万8000トンと09年比で65%の大幅な伸びを示した。

 近畿運輸局によると、関西では大阪港と神戸港中韓へフェリーを運航しているが、週6便にとどまる。中韓に近接する九州の実績は、その約10倍の週60便程度だ。

 大阪府によると、府を訪れるアジア客は10年で223万人。中国や韓国からの観光客のうち、約1割がフェリー利用とみられている。京都府は「関西国際空港の輸送能力には限界があるため、外国人客の受け入れ体制を整備するためにも、舞鶴港の活用が必要だ」としている。

http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819890E2E6E2E2908DE2E6E3E2E0E2E3E39E9693E2E2E2;at=ALL

浦項と周辺都市との位置関係はこんな感じで、慶州・大邱蔚山に近いですから、慶尚道方面へのアクセスポイントとして、意外と使いようはあるかも知れません。問題はむしろ、物資輸送にしろ観光客にしろ、舞鶴港をどれだけ便利に使ってもらえるかでしょう。京都縦貫自動車道の全通が、一つのカギになるのかなあ。