年齢・卒業大学・出身学部と青春

日本でも似たような話がありましたっけ?

正直、コラムとしての出来はイマイチだと思うのですが、取り上げている内容を見てクリップ。

記事入力 : 2011/10/24 12:22
【コラム】40歳の青春

 先ごろ、ある出版社が主催する「若き作家賞」の授賞式に出席した。韓国文学の未来を背負う7人の若い作家を選出し、彼らを激励する席だったが、受賞した小説家には1968年生まれの李章旭(イ・ジャンウク)さんも含まれていた。壮年層には有利な新聞表記法(満年齢)でも今年43歳で、若いというにはためらってしまう年齢だ。

 しかし、この文学賞の「若さ」の基準は、肉体的な年齢ではなく、文壇に登場してからの経歴が10年以内ということだ。詩や文学評論でも文才を発揮している李さんが、小説家としてデビューしたのは2005年のことだ。昨年の第1回でも最高齢受賞者となり、今年も最高齢記録を更新し李さんは「来年も記録を更新したい」と愉快なコメントを残した。

 一方、韓国文化芸術委員会も同日「今日の若き芸術家賞」を発表し、小説部門を授賞したキム・ジュンヒョクさんは1971年生まれで今年40歳だ。やはり「若い」という形容詞には当てはまらない年齢だ。キムさんと親しい間柄にある記者は「若者よ、おめでとう」と携帯電話でお祝いのメッセージを入れた。キムさんからは「見るに見かねてのメッセージか」という返事が返ってきたが、同氏は40歳が「不惑」の年ではなく、まだ「青春」と信じていた。

 キム・ジュンヒョクさんの故郷は慶尚北道金泉だ。東仁文学賞を受賞した小説家キム・ヨンスさん、未堂文学賞を受賞した詩人ムン・テジュンさんと同郷で同い年だ。ソウルの名門大学に通い、早々と文壇に登場した2人とは異なり、キム・ジュンヒョクさんのデビューは遅かった。故郷よりさらに南にある大学の国語国文学科に進学し、成績も悪かった。キムさんの20代は、自分の好きなことを探し求めるために費やした10年だった。他人の目には「ニート」だったが、キムさんは音楽、ウェブ設計、イラストの達人として活躍した。小説家となった現在でも文学コンサートのDJを務め、自身の本の表紙や本文の挿絵も自ら手掛ける。現在の座右の銘は「青春は40から」だそうだ。

 話はややそれるが、記者は最近、大宇海洋造船に応募した優秀な高校3年生にも「青春」を感じた。高卒者に社内研修を行い、大卒者と同等の待遇を与えるという同社の人事制度は魅力的だが、高3の生徒にとっては難しい決断だった。学閥主義が強い韓国社会では、未来が保障されているわけではないからだ。若者の多くが学歴に命を懸け、血眼になる。だが、その高校生は志願書に「しかし、私は会社と自分自身を信じることにした」と書いた。

 先ごろ、母校で講演したキム・ジュンヒョクさんは「皆さんは大したことがない地方大学で、ビジョンがないことで有名な国文学科出身だ。それは今後10年間の皆さんについて回ることになる。しかし、その10年間に気後れせず自分のやりたいことを見つけることができれば、皆さんの前途には新たな10年が待っているはずだ」と訴えた。

 年齢は数字にすぎない。自分を信じ、好きなことに全力を尽くすことができるならば、あなたはまだ「青春」を生きている。もちろんそれには、自分自身の才能の器を正確に把握することが前提にはなるが。

魚秀雄(オ・スウン)文化部次長

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/10/24/2011102401136.html