孫延在とライムライトとKBS

たまたまテレビで孫延在のボールの演技を観たのですが、優美な演技もさることながら、この音楽、私としてはある時期の、決して甘いとは言えない色々なことを思い出させる曲なんですよね…。

記事入力 : 2012/08/10 09:50
ロンドン五輪孫延在、予選初日4位=新体操
きょうこん棒・リボン、10位以内で韓国初の決勝進出


9日、英国ロンドン・ウェンブリーアリーナで行われたロンドン五輪新体操予選で、ボールの演技をする「新体操の妖精」孫延在。この日はフープとボールが行われ、合計55.900点で4位になった。/写真=五輪写真共同取材団

 決勝進出となる「トップテン入り」が見えてきた。

 「韓国新体操界の妖精」孫延在(ソン・ヨンジェ、18)=世宗高=は9日、英国ロンドン・ウェンブリーアリーナで行われたロンドン五輪新体操個人総合予選初日、フープとボールで合計55.900点を出し、24選手中4位になった。10日に行われるこん棒とリボンの予選得点を合わせて上位10位以内に入れば、韓国新体操史上初の五輪決勝進出となる。

 決勝に進めば、出場者10人の予選時の得点は全く関係がなくなり、ゼロからのスタートとなる。現在世界ランキング10位の孫延在だが、状況によってはメダルに手が届くかもしれない。韓国新体操の最高成績は、2008年北京五輪でシン・スジ(21)が記録した12位だ。孫延在は昨年初めからロシアのノボゴルスク・センターでロシア代表チームの選手たちと共にトレーニングを積み、実力を伸ばしてきた。

 孫延在は最初に行われたフープの予選で、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』に合わせノーミスできっちりと演技を終えた。1分30秒間、終始笑顔。「新体操の女王」と呼ばれているエフゲニア・カナエワ(22)=ロシア=でさえ、五輪の緊張からフープを2回も落とすミスを犯したが、孫延在は生まれて初めての五輪という舞台で驚くべき集中力と度胸を見せた。

 孫延在はフープで自己最高の28.075点を出して3位になった。フープは孫延在が一番得意な種目だ。

 引き続き行われたボールの予選では、驚くべき危機管理能力をかいま見せた。淡いピンクのレオタード姿で映画『ライムライト』の挿入曲「私の心のメロディー」に合わせ優雅な演技を披露。ところが、ボールを空中に投げ、床で一度バウンドさせた後、腕を後ろに伸ばしキャッチする最後の動作で取り損ねるミスが出てしまった。五輪直前に行われたミンスク・ワールドカップ(W杯)でも大きなミスをした部分だった。

 ミンスクW杯では取り損ねたボールがマットの外に転がり出たため、大幅に減点され26.300点、17位にとどまった。だが、そのときの経験から学んだ孫延在は今回、同じ状況でとっさにボールを何度か床で弾ませる動作につなげ、大幅な減点をうまく防いだ。その結果、27.825点を出して同種目予選6位になった。

 予選初日1位は合計57.800点を出したロシアの新鋭ダリア・ドミトリエワ(19)。カナエワは2位(57.625点)だった。こん棒とリボン予選は10日午後8時から行われる。




ロンドン= 孫章薫(ソン・ジャンフン)記者

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