「共学校が有利ではない」という結論が含むところ

私自身は共学校しか経験がありませんし、男子校や女子校と共学校との比較を経験的にすることができません。ただ、そこのところの比較をこんな感じで「だけ」されると、「うーん何だかなあ」と思ってしまいます。

少しでも有利な条件のもとでコストパフォーマンスを最大化して、大学に進学すること。この記事に見える価値観のもとでは、そこに否定的な影響を与える要素は是も非もなく排除することが、「合理的な振る舞い」ということになるわけでしょう。だとすれば、そういう受験競争に参入して「勝ち組」を目指す高校は、徹底して男女別学にすればよろしい*1

ま、それはそれで別の問題が生じて、それをまたマスコミがこんな風に書き立てるだろうことは、目に見えているわけですが。

記事入力 : 2013/03/27 13:00
男女共学校の生徒、修能成績が男子校・女子校より低いワケ
韓国開発研究院、6900人を対象に調査

 男女共学の高校の生徒たちの大学修学能力試験(修能試験=日本の大学入試センター試験に相当)の点数が男子校や女子校に比べ低いのは、自習時間が短く、携帯電話やパソコンでのチャットに多くの時間を割いているためだという研究成果が発表された。男女共学校の生徒たちの修能試験の成績が男子校や女子校に比べ低いという点については、これまでにも数回にわたって発表されてきたが、その原因について統計的な分析が行われたのは初めてだ。韓国開発研究院(KDI)のキム・ヒサム研究員は26日、2005年に中学1年生だった生徒(全国の中学校150校)6908人が高校に進学し、修能試験を受けるまでの6年間の成績を調査した結果について報告書を発表した。

 報告書によると、修能試験の平均点数は、女子校や男子校の生徒たちが共学校の生徒たちに比べ4−7点ほど高い結果となった。国語分野の平均点数は女子校の生徒(103.4点)、男子校の生徒(100.7点)、共学校の女子生徒(99.4点)、共学校の男子生徒(95.0点)という順になった。また外国語分野も同じような結果で、女子校の生徒の点数が最も高い一方、共学校の男子生徒の点数が最も低かった。一方、理数分野では男子校の生徒(101.7点)、女子校の生徒(99.8点)、共学校の男子生徒(96.8点)、共学校の女子生徒(95.9点)という順になった。


 なぜこのような差が生じたのだろうか。まず、共学校の生徒たちが、男子校や女子校の生徒たちに比べ、携帯電話やパソコンのチャットをしたり、ホームページやブログを管理したりするのにより多くの時間を割いているためだ、と研究グループは分析した。例えば、女子校に通う生徒はパソコンのチャットを1週間に2時間ほどしていたのに対し、共学校に通う女子生徒は3時間以上チャットをしていた。キム・ヒサム研究員は「男女共学の学校の生徒たちは、異性と共に学校に通っているため、異性と交際する機会が多く、異性によく見られたいという気持ちも高まるため、これに関する活動に時間を割くようになる。このような活動が、学業への集中力を低下させるという側面もある」と指摘した。

 共学校の生徒たちは、女子校や男子校の生徒たちに比べ「自ら勉強する時間」も短いことが分かった。共学校の生徒たちの自習時間は、男子校や女子校の生徒に比べ、1週間平均で1時間ほど短い結果となった。これについて研究グループは「高校時代には私教育(塾や予備校など学校以外での教育)を受ける時間よりも、一人で勉強する時間が長いほど成績がよいという研究成果がある。このような点で、共学校の生徒たちの自習時間が短いことが、修能試験にも影響を与えているといえる」と説明した。

 また、中学校時代に成績がよかった生徒たちが男女共学の高校を避けるという点も、共学校の生徒たちの修能試験の点数が低い理由の一つだという。

 ユーウェイ中央教育のイ・マンギ取締役は「今回の研究では、共学校に通っているという点が、男子生徒よりも女子生徒にとって、より否定的な影響を与えているということが分かった。一般的に女子生徒は、女子校よりも共学校に通った方が内申点で有利になるという認識があるが、実際の大学入試では内申点よりも修能試験の点数が大きく影響するため、共学校に進学することがそれほど有利ではないと考えられる」と語った。

キム・ヨンジュ記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/03/27/2013032701042.html

分析は分析として尊重すればいいと思いますが、「くだらん記事や」というのが個人的な感想です。

私はついていけませんですよ、その価値観…。



*1:大学進学後も続く競争を考えれば、大学もまた別学の方が望ましくないですか?「異性との交際が勉強に否定的に影響し、一人で勉強する時間が長い方が成績が良い」というのであれば、それは別に高校までに限ったことではないでしょうし。