独立運動家・政治家として知られる白凡・金九ゆかりの京橋荘。過去に2度ほど訪れたことがありますが、全面的に「金九記念館」化してからは初めてです。
最寄り駅は地下鉄5号線の西大門駅ですが、同じ5号線の光化門駅からでもソウル歴史博物館・慶熙宮を過ぎて西大門路を少し歩けば、この場所に出ることができます。
過去の記事を見てもわかる通り、京橋荘は江北三星病院の敷地内、それもど真ん中に位置しています。
西大門路から望むと、こんな感じで病院の高層ビルの隙間から見え隠れします。
建物に近づくには、病院の脇に回って敷地内に入ります。そこからはすぐ目の前です。
以前は、1階部分は完全に病院施設の一部に組み込まれていて、2階にあった復元部分に行くにも横の建物の入り口から入って病院内を回る必要があったのですが、今はこの正面玄関から堂々と記念館に入ることができます。入場は無料で、誰でも見学することができます。
建物内の前の様子を知っていると、ここまで再現されていることにまず「おぉ〜」となります。こうした部屋は金九とともに写真に残っている場所なのですが、それがリアルかどうかもさることながら、こうした再現工事に投入されるお金をケチった部分が見えないところに興味が惹かれます。収益性などとはまったく別の次元で動いている事業の一環であることが、この場にいるとハッキリ感じられます。
再現だけでなく、こんな感じの展示室もあります。ここのパネル展示やタッチパネルは4か国語表記なので、日本語でも読むことができます。
2階に上がる階段部分や、その先にある執務室など和風テイストのスペースは、今回の再現事業以前からあったもので、かつてはそこが「白凡記念室」と呼ばれていました。その当時とは違って、この執務室エリアに直接入ることは制限されています。
いずれにせよ、ここが「光復」直後の朝鮮半島をめぐる政治の重要な現場の一つであったことは間違いなく、関心があれば一度見てみる価値はあると思います。
ちなみに、金九とは関係ありませんが、せっかくソウルでも屈指の大病院を訪れたわけですから、ついでにこちらもいかがでしょう。京橋荘からは建物を挟んで反対側にあります。
「これが何の建物か」については、下の案内図をご覧ください。京橋荘は左上の白い部分、答えは真ん中のいちばん下に書いてあります。