高校野球・近畿の公立校旋風

まずは滋賀。県下の高校野球をリードしてきた滋賀学園八幡商、そして近江を破って彦根東が4年ぶり2度目の出場を決めました。今年のチームは春の近畿大会でも龍谷大平安を破り、大阪桐蔭相手に健闘したとは言え、甲子園までたどり着くのはそんなに簡単なことではありません、2009年に21世紀枠センバツに出場した経験が、彦根東の勝負運を大きく変えたみたいですね。

【滋賀】彦根東、確率重視の頭脳野球で4年ぶり2度目の夏切符 村中監督「甲子園で勝ちたい」
2017年7月27日7時20分 スポーツ報知

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4年ぶり2回目の夏出場を決め喜ぶ彦根東ナイン

 ◆全国高校野球選手権滋賀大会 ▽決勝 近江1―4彦根東(26日・皇子山)

 滋賀では進学校として知られる彦根東が、4年ぶり2度目の甲子園出場をつかみ取った。

 背番号10の左腕・増居翔太が三振で試合を締めくくると、マウンドに歓喜の輪ができた。手にした4年ぶり2度目の夏切符。村中隆之監督(49)は「勝ち切れるのが強いチームと選手には言ってきた。勝ち切れる守備ができた」と喜んだ。

 偏差値70近い進学校らしく、確率を重視した頭脳野球を徹底した。初回1死三塁の好機で、3番・高村真湖人に「ゴロ打ち」のサイン。叩きつけた当たりは、前進守備の内野を越える中前への先制打となった。「あそこは犠飛より、ゴロを打つ確率の方が高い」と指揮官。選手の特徴、傾向を生かした采配だ。同点の5回無死一塁では、8番・増居に送りバントではなく強攻策を指示して好機を広げ、敵失で勝ち越し。「何をしてくるか分からないとミスが起こりやすい」と、ここも読み通りだった。

 年間130試合の練習試合を戦い、実戦の勝負どころでゴロを打つ練習を行い、攻撃のバリエーションを増やしてきた。先制打の高村も「練習でやってきたことができました」と胸を張る。

 今春の近畿大会はベスト4。大阪桐蔭に3―4で惜敗したが、全国で戦う手応えはある。「出ることが目標ではない。甲子園で勝ちたい」と村中監督。秀才軍団が聖地でも躍動する。(酒谷 裕)

http://www.hochi.co.jp/baseball/hs/20170727-OHT1T50065.html

兵庫では近年躍進著しい明石商がベスト4です。明石商の他には滝川第二報徳学園神戸国際大付とそうそうたる私学の強豪が並んでいますが、今やそこらへんにも名前負けしないところまで来ています。準決勝は好試合が期待できそうです。

2017.7.25
明石商が無安打で奪った3点守る 10安打の市川下し4強へ

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先発した明石商・加田悠真投手=明石トーカロ

 「高校野球兵庫大会・準々決勝、明石商3-2市川」(25日、明石トーカロ球場

 四回までにノーヒットで3点を奪った明石商が、10安打の市川に競り勝ちベスト4進出を決めた。

 初回、先頭の倉見育瑠内野手(3年)が遊ゴロ失策で出塁。さらに2四死球で1死満塁とすると、5番・藤本大誠内野手(3年)の押し出し四球で先制した。

 二回にも四球の打者を相手投手の暴投と犠打で三塁へ進め、1死三塁から倉見のスクイズで追加点。四回には4四球を選び、押し出しで3点目を奪った。

 安打は七、八回に1本ずつで、合計でわずか2本。それでも14四死球と10犠打で、こつこつと得点を重ねた。投手陣は加田悠真投手(2年)と近藤聖哉投手(3年)の左腕リレーで2点でしのいだ。

 狭間善徳監督は「相手投手が制球に苦しんでいたのが大きかった。2安打で勝てたのだからすごい。途中、このままノーヒットだったらどうしようかと思っていたほど」と振り返った。

 倉見は「つないで点を取ろうと思っていた。途中までヒットは出ていなかったが雰囲気は重くなく、点を取っていこうと話していた」と、競り勝った一戦に手応えを感じていた。

https://www.daily.co.jp/baseball/2017/07/25/0010402998.shtml

そして大阪。大冠・春日丘・汎愛の公立3校が揃ってベスト8に進出というのは、大阪ではなかなかの快挙です。いずれも近年府下で上位に顔を出していた学校だとはいえ、大阪偕星学園大商大堺上宮太子といった屈指の強豪私学を撃破しての5回戦突破ですからね。そこに至るまでにも東海大仰星や関西創価・浪速といった学校を相手に勝ってきていますし、くじ運では片付けられない快進撃です。

次は大冠と春日丘が激突ですか。汎愛も同じヤマに入っています。そこを勝ち抜けば、大阪桐蔭履正社などがひしめくもう一つのヤマを勝ち抜いた学校との決勝戦が見えてきます。

公立の大冠また強豪撃破「私学倒しうれしい」/大阪
[2017年7月26日20時15分]

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大阪偕星勝利し喜びを爆発させて駆け出す大冠ナイン(撮影・望月千草)

高校野球大阪大会:大冠3-2大阪偕星学園>◇26日◇5回戦◇大阪シティ信用金庫スタジアム

 打倒私学の勢いが止まらない。3回戦で東海大仰星戦を破った公立校・大冠(おおかんむり)が、今度は5回戦で大阪偕星学園との接戦を制し、8強入りを決めた。

 2回、先頭の4番辻晃志内野手(3年)が、高めのまっすぐを捉えた。「上がりすぎたかと思った」という当たりは先制の中越えソロ本塁打になった。4回に追いつかれたが、5回に勝ち越すと、6回にも2死三塁から、またも辻が左前適時打を放ち、決勝点をもぎ取った。東山宏司監督(55)も「(辻は)久々に打った、良くやった」とたたえた。

 先発の丸山惇投手(3年)は「1人1人が自分の仕事を意識して投げたら抑えられる」と、4投手の継投で相手打線を2点に抑え、1点のリードを守りきった。

 4強入りをかけた27日は同じく公立校の春日丘。辻は「私学を倒してうれしい。明日も力を発揮したい」と、声を弾ませた。【望月千草】

https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1862550.html