フジテレビ系「タイキョの瞬間!」とかいう番組関連

もともとテレビはほとんど観てませんし、ちらっと紹介を見て嫌~な気分になったので、けっきょく観なかったのですが、2018年10月5日から6日にかけてこういう動きがあったという備忘のためにメモ。

www.fujitv.co.jp

フジ「タイキョの瞬間!」ネット上で問題視の声も
[2018年10月7日11時30分]

不法滞在者を摘発する法務省・入国管理局の入国警備官などに密着取材したフジテレビ系「タイキョの瞬間!密着24時 ~出て行ってもらいます!~」に、ネット上で批判が殺到している。

公式サイトによると同番組は、「不法滞在者や、不法占拠など、違法行為や迷惑行為を許さないプロフェッショナルたちの姿を描く緊迫のリアルドキュメント番組」とのこと。しかし、劣悪な環境で労働させられる外国人技能実習生や、入国管理センターの対応が広く問題視されている中で、同番組の内容に違和感を覚える人々が多かったらしい。技能実習生として来日するも実習先から逃亡したベトナム人女性が、逃亡理由を掘り下げられ単なる犯罪者のように描写されているシーンなどが、差別扇動ではないかと問題視されている。

立憲民主党参議院議員でジャーナリストの有田芳生氏も「都合のいい一部だけを切り取る特集は、入管行政のプロパガンダに利用されているだけです。短い臨時国会でも法務委員会で取り上げます」とツイートした。

他にもツイッター上では、「超過滞在になる、不安定な状態で日本に留まざるを得ない背景は知っているのか?」「正規で滞在している外国の方々がみても不快な内容だと思う」といった批判が巻き起こり、抗議活動を呼びかける声もあがっている。

https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201810070000430.html

技能実習制度廃止を」 日弁連
2018年10月6日05時00分

 日本弁護士連合会(日弁連)は5日、技能実習制度を直ちに廃止し、人権保障にかなった外国人労働者受け入れ制度を構築するよう求める宣言文を公表した。青森市内で同日開いた人権擁護大会で採択した。

 外国人労働者は増加傾向にあり、厚労省の統計では、日本で働く外国人は2017年、過去最高の約127万9千人に達した。宣言文では、そのうち約26万人を占める技能実習生の現状を「原則として職場移転の自由が認められず、雇用主に従わざるをえない」と指摘。最低賃金法違反や強制帰国など深刻な人権侵害が生じていると訴えた。

https://digital.asahi.com/articles/DA3S13711411.html

家族の帯同認めず 官房長官 外国人受け入れ拡大
2018/10/5 21:48

菅義偉官房長官は5日、BSテレ東の新番組「NIKKEI 日曜サロン」の収録で、外国人の受け入れ拡大を巡り家族の帯同は認めないとの方針を明らかにした。政府は2019年4月から新たな就労資格を創設し、単純労働も含めた受け入れを認める予定。秋の臨時国会に提出する関連法案にこうした方針を盛り込む。

菅氏は受け入れの拡大について「移民ではない」と説明した。(1)在留期間を最長5年とする(2)家族の帯同を認めない――との条件を付すことで、移民政策と一線を画す考えを示した。受け入れの対象業種は当初、建設、農業、介護などの5分野を想定していたが、「十数の業種から要請がきている」と拡大を検討する方針を示した。

自身が主張する携帯電話料金の引き下げを巡っては「国は国民の財産である公共の電波を預かっており、責任がある」と語った。国が民間企業に介入することには批判があるが、その正当性を主張したものだ。

同番組は7日午前9時半に放送する。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36180960V01C18A0EA3000/

全部つながってる気がしますよ。


追記:朝日新聞の続報。「差別する意図はない」という趣旨の定型文が見えます。そこだけ否定してもな、と思いますけどね。

番組「タイキョの瞬間!密着 24 時」に対する意見書


https://cat.benesse.ne.jp/lovecat/content/?id=20764
f:id:bluetears_osaka:20181010094105j:plain

フジ「タイキョの瞬間!」に批判 「外国人差別を助長」
2018年10月9日21時30分

f:id:bluetears_osaka:20181010093338j:plain
フジテレビ「タイキョの瞬間!密着24時」の番組ロゴ=6日の放送から

f:id:bluetears_osaka:20181010093002j:plain
フジテレビ「タイキョの瞬間!密着24時」で、東京入国管理局ベトナム人女性を摘発する場面=6日の放送から

f:id:bluetears_osaka:20181010093256j:plain
フジテレビ「タイキョの瞬間!密着24時」で、東京入国管理局の収容施設を紹介する場面=6日の放送から

f:id:bluetears_osaka:20181010093200j:plain
フジテレビ「タイキョの瞬間!密着24時」で、東京入国管理局の収容施設を紹介する場面=6日の放送から

 フジテレビ系で6日夜に放送された「タイキョの瞬間!密着24時」に、反発の声が上がっている。外国人問題に取り組む弁護士らが「人種や国籍等を理由とする差別、偏見を助長しかねない」とする意見書をフジに送ったほか、ネット上でも番組の姿勢を問題視する声が出ている。

 タイキョの瞬間!は、午後7~9時放送の単発番組で、副題は「出て行ってもらいます!」。ナレーションによると「法を無視するやつらを追跡する緊迫のリアルドキュメント」で、テーマは強制退去。不法占拠や家賃滞納の現場を紹介する中で、外国人の不法就労なども取り上げた。

 技能実習生として来日した後に逃亡したベトナム人女性が、不法就労をしたとして東京入国管理局に摘発される様子のほか、同局の収容施設を「約90通りの料理を用意できる」「刑務所とは異なり、食事と夜間以外は自由に行動できる」などと紹介する場面などを放送した。「取材協力 東京入国管理局」と明示され、東京入管のツイッターも放送前に「ぜひご覧下さい!」と番組をPRしていた。

 弁護士の有志25人は9日、フジに送った意見書で、技能実習制度の問題点や、収容施設の医療体制の不十分さ、自殺者が出ていることに番組が一切触れなかったことなどを指摘。「外国人の人権への配慮が明らかに欠如する一方、入管に批判なく追従し、主張を代弁しただけの、公平性を著しく欠いた番組」だと批判した。ネットでも「入管のプロパガンダ番組だ」などの声が上がっている。

 フジテレビ企業広報室は取材に対し9日、「この番組では、さまざまな退去の瞬間にスポットを当て、その様子を放送いたしました。東京入国管理局が、不法滞在・不法就労の外国人を摘発するシーンもございましたが、取材に基づいた事実を放送しており、決して外国人を差別する意図はございません。番組に対して、いただいたご意見は真摯(しんし)に受け止め、今後の番組制作に生かして参りたいと考えています」と答えた。

https://www.asahi.com/articles/ASLB965QCLB9UCVL033.html