喫煙と奨学金

自他共に認める嫌煙派の私としては、手放しにいいニュースではあります。

「たばこを吸うのは格好悪いという社会的イメージが定着した」というのも、事実であれば実にめでたいことです。

中高生の喫煙激減、「格好悪い」定着 厚労省調査
2010.4.12 07:56

 喫煙習慣がある中学生や高校生の割合が、過去10年ほどの間に大きく減少したことが、厚生労働省研究班(主任研究者・大井田隆日本大教授)が実施した全国調査で分かった。特に変化が目立つのが高校生の男子。1996年度の調査で5人に1人が「毎日吸う」と答えたが、2008年度は20人に1人に減った。大井田教授は「成人男性の喫煙率もこの間、大きく低下しており、たばこを吸うのは格好悪いという社会的イメージが定着した効果では」と話している。

 研究班は全国から無作為に中学 130校、高校 110校を選び、全生徒分のアンケート用紙を送付。無記名で喫煙頻度や友人関係、家庭環境などを記入してもらい、学校を通じて回収した。08年度は約70%の学校が協力、約9万5000人の学生が回答した。

 「毎日吸う」と答えた高校生の全生徒に占める割合は、男子 4.7%、女子 1.7%で、96年度調査の18.0%、 4.6%からそれぞれ低下した。中学生はもともとこうした生徒の割合が低く、男子 0.8%(96年度 2.4%)、女子 0.3%( 0.7%)だった。

 「毎日吸う」を含めて「月に1回以上吸う」と答えた生徒も減少した。高校は男子 9.8%(30.7%)、女子 4.5%(12.6%)で、中学は男子 2.9%(10.9%)、女子 2.0%( 4.9%)だった。

大人が見本示して

 厚労省が今回実施した調査の結果は、生徒の喫煙と家族の喫煙に関係があることも示している。毎日喫煙すると答えた生徒の家庭環境を調べてみると、両親やきょうだいに喫煙者がいる場合が大半を占めていたことが分かった。この点について、大井田隆日大教授は「大人が禁煙の見本を示すのが、未成年者の喫煙防止に最も効果的だ」と話している。

http://sankei.jp.msn.com/life/education/100412/edc1004120800000-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100412/edc1004120800000-n2.htm

ただ、もしかして、こういう現実も影響してないですかね?タバコってある意味、お金を煙に替えるようなもんですから。

奨学金「返したくても返せない」 滞納者は31万人に
2010.4.11 10:03

 日本学生支援機構によると、平成20年度の奨学金の滞納者は計31万人で、滞納金の総額は723億円に上っている。機構では、正規の返済猶予手続きをせず滞納を続ける場合には延滞金を課すなどの措置を講じているが、それでも滞納者は4年前より6万1千人増えている。「返したくても返せない」という人も多い。

 「妻もいるし、生活は決して楽じゃない。正直、返済は大変」

 大学卒業後11年間、奨学金の返済を続けている秋田県内の男性会社員(33)はこう話す。

 大学時代に借りた奨学金は約270万円。卒業後、毎月1万円、年2回のボーナス月は5万円を返済していたが、勤務先の大型商店が経営破綻(はたん)して、給料が大幅ダウン。年収は250万円以下となり、返済が苦しくなった。

 光熱費や家賃などを差し引くと手元には3万円しか残らず、やむなく返済を一時期猶予してもらった。「友達の結婚式にもいけなかった。夕食も店で残ったお総菜を持って帰って済ませた」。現在の状況は少し改善したものの、返済は2年残っている。「少しずつでもコツコツ最後まで返すのが大事」。周りには猶予手続きを取らず、延滞している社会人も多いという。

 奨学金制度に詳しい千葉大の三輪定宣名誉教授は「卒業後も定職につけず、派遣やバイトで稼いだ少ない収入から奨学金を返済する人も多い。だから、延滞してしまうケースもある。貸与ではなく、給付型奨学金が早急に導入されるべきだ」と訴える。

 民主党政権マニフェスト政権公約)で「給付型の検討を進める」としているが、国の財政は厳しさを増している。川端達夫文科相は6日の閣議後会見で「マニフェスト的には非常に意識しているが、最終的にはお金がネックになっている」と明かした。

 同機構では「給付型の導入はどうなるか分からない。しかし、返済金の半額軽減で滞納者が減ることを期待している」としている。

http://sankei.jp.msn.com/life/education/100411/edc1004111004001-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100411/edc1004111004001-n2.htm