ギャルもオヤジもガールズグループ
「ギャル・リサーチ・プレス」というのはここみたいですから、どうにか推測して意味は取れますけど、新聞記事としては舌足らず過ぎでしょう、これ。
せめて、「今、日本のギャルに注目されている韓国のアーティストは?」くらいは書いてくださいな。
今、韓国で注目されているアーティストは
平均年齢17・2歳の全国のギャル約2万人から調査した「ギャル・リサーチ・プレス」(GRP)が、韓国で注目されているアーティストをアンケートしたところ、1位にKARAが選ばれた。理由としては「ダンスがかわいい」「カラオケで盛り上がる」との意見が多数だった。2位には少女時代、3位には活動休止中の東方神起が入った。[2010年10月15日13時35分]
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/f-et-tp0-20101015-690414.html
いっぽうで、ギャルが読むことはまずなさそうな「ダイヤモンド・オンライン」にも、KARAや少女時代の話題が出てますね。内容的にはさほど新味のない、何てことない記事なんですが、「ガールズグループ」を思わず「女性アイドルグループ」と書いてしまう層にも、この2組は浸透してきたことを示す証言として、読むことができそうです。
これが気になる!【第318回】 2010年10月8日
日本はエンタメ産業でも韓国に勝てなくなる?
「K-POP女性アイドルグループ」が量産される理由実はここだけの話、アイドルグループの良さが今ひとつわからない――。なんて嘆いている、オトナの男女は少なくないようだ。そんな方たちにこそ、ぜひご覧になっていただきたいのが、韓国のナンバーワン・アイドルグループたちである。
そのなかでも、ツートップに君臨する2つの女性グループ、「少女時代」と「KARA」(カラ)を初めて動画サイトで目にしたとき、アラフォー世代の筆者に軽い衝撃が走った。
まず目を奪われるのは、美貌と脚線美、そして歌唱力とダンスだ。愛らしさと美しさ、セクシーさが渾然一体となったステージは、日本ではこれまでなかなか目にしたことがないものである。そして何より、スタイリッシュでカッコいい! そんな彼女たちが今、次々に日本上陸を果たしているのだ。
まず前者の「少女時代」(写真)は、9人組のガールズユニットで、今春韓国のミュージックチャートで9週連続1位の新記録を樹立。8月に日本初ライブを敢行し、会場となった東京・有明コロシアムでは1日3ステージでなんと約2万2000人を動員した。
ファンの多くが若い女性であり、彼女たちが強い憧れを抱く次世代型スターの象徴であることも、特筆すべき点である。
続いて後者の「KARA」は、5人組の女性グループ。こちらも全員がプロのモデル並みのスタイルと美脚を誇り、とりわけ腰をくねらす“お尻ダンス”と呼ばれるダンスが評判だ。
8月に日本でリリースしたシングル「ミスター」は、発売初週にオリコン週間シングルランキング初登場5位にランクインした。
これら2グループのメンバーに共通しているのが、厳しい下積みを経験していること。ほとんどがデビュー前に、5年以上にわたるハードなレッスンを積み、じっくりと実力を培ってきている。そしてもう1点が、母国語である韓国語はもとより、英語や中国語、日本語を操れるメンバーが多くいることだ。
さらには、彼女たちの躍進の背景には、動画サイトの普及が大きく関係している。日本でデビューする以前から、多くの日本人がその存在に注目し、人気が過熱していたことも大きい。
では、なぜ彼女たちは日本を目指すのか? 実は韓国の音楽業界は、日本に比べて20〜30分の1の規模しかないという。自ずと競争が熾烈になり、そこで選び抜かれたアーティストたちが、隣国の巨大市場・日本に送り込まれるというビジネスモデルが成り立っている。
彼女たちが新たな活路を求めるのは、当然の流れであろう。進化し続けるエンターテインメントの新たな次元――。この衝撃を、あなたにもぜひ体験していただきたい。
(田島 薫)