ブラックなアルバイトの職場の問題

根本的な問題は「アルバイトをそんな風に扱わないと回らない職場」にあるのだと思います。外国人研修生が「研修」の名のもとに不当な扱いを受けるという問題と同根です。

労働者として扱うのなら、労働条件や退職の自由*1などの諸点において、労働者としての権利を保障しなければならないのは当たり前です。学生の自衛を促すことはもちろん重要ですが、問題の中心はそこではありません。

「バイトで不当な扱い経験」学生の67% シフトなどで
平井恵美 2014年11月26日00時20分

 アルバイト経験のある大学生の多くが「職場で不当な扱いを受けた」と感じていることが、弁護士などでつくる「ブラック企業対策プロジェクト」が25日発表した調査結果でわかった。

 調査は今年7月、全国の27大学に通う約4700人を対象に実施。アルバイト経験がある2524人の回答を分析した。

 実際の労働条件が違っていたり、残業代が支払われなかったりするなど、何らかの不当な扱いを経験したと答えた学生は全体の約67%にのぼった。「シフトが会社の都合で勝手に変えられることがある」という質問には約25%が、「よくある」もしくは「ときどきある」と答えた。

 「シフトが一方的に増やされ、断る権利がこちらにない」(飲食チェーン店で週50時間働く1年生)、「人が足りない時、深夜1時半まで話し合い、だれが入るか決めさせられた」(飲食チェーン店で働く2年生)といった声もあった。

 調査に携わった法政大学キャリアデザイン学部の上西充子教授は「学生も労働条件を確認、保存するなど自衛策が必要だ」と話している。(平井恵美)

http://digital.asahi.com/articles/ASGCT4V21GCTULFA00V.html

ブラックバイト:アンケで判明 学生7割「不当扱い経験」
毎日新聞 2014年11月25日 22時03分(最終更新 11月26日 00時26分)

 市民団体「ブラック企業対策プロジェクト」は25日、残業代不払いやシフト変更を強いられる「ブラックバイト」の実態を全国23大学の学生へのアンケートで調べた結果、約7割が不当な扱いを経験していたと発表した。

 調査は各大学の教職員を通じて今年7月に実施し、アルバイト経験のある学生2524人から回答を得た。週20時間以上働く学生は約28%、会社の都合でシフトを変えられた経験があるという学生も約25%、残業代不払いは約14%が経験していると回答した。

 同団体の今野晴貴共同代表らは「正社員が激減した店ではアルバイトが中心的な労働者として扱われ、学生が無理な勤務を強いられている」と指摘している。同団体は12月6日午後1〜5時に無料の電話相談を受け付ける。電話番号は0120・987・215。【桐野耕一】

http://mainichi.jp/select/news/20141126k0000m040104000c.html

*1:この手の職場ではしばしば「辞めるに辞められない」「辞めさせてもらえない」といったことが問題になります。