貸し借りの受け渡し

その場その場で相手への借りをその都度清算しようなんてのは、実は実におこがましいことです。
私への借りは、私を相手に返すべきものではありません。
私の貸しは、あなたの負い目として、あなたが一人で生きているわけではないことのしるしとして、あなたの人生に刻み込まれます。
そしていつか、あなたが今度は貸し手となって、誰かの人生に負い目を刻み込み、その負い目がまた新たな貸し借りを生んでいきます。
生きることとは、そういうことなんだと思います。