金炳賢、韓国・ネクセンヒーローズへ
私が個人的に「好きな韓国人投手」を挙げるとしたら、いま日本にいる林昌勇と、この金炳賢の二人です。我ながらわかりやすい傾向性がありますね。
金炳賢だけでなく、日本やアメリカから続々と故国に帰還する選手が話題となっている韓国プロ野球界。話題性は現時点でももう十分過ぎるほどでしょうけど、彼らが期待に見合った活躍をできるかが問題でしょうね。
記事入力 : 2012/01/21 08:46
野球:金炳賢、ネクセン入団会見背番号49番
「残り少ない野球人生、韓国らしさが懐かしかった」
大リーグ優勝チームのメンバーが手にできる「チャンピオン・リング」を二つ持つ金炳賢(キム・ビョンヒョン)。20日に帰国して行った入団会見で、ネクセンのユニホームと帽子を身に着け「失われた(本来の)自分の球を取り戻したい」と語った。/写真=ホ・サンウク記者「失われた自分の球を取り戻しに来た」
韓国プロ野球ネクセン・ヒーローズと年間総額16億ウォン(約1億860万円)で電撃的に入団契約を結んだ金炳賢(キム・ビョンヒョン、33)が20日、帰国した。仁川国際空港近くのハイアット・リージェンシー・ホテルで行われた入団会見で「昨年は日本で2軍の試合に出ただけだが、韓国でやっていけるという自信が付いた。キム・シジン監督の下で一生懸命学び、本当に良かったころの自分の球を韓国のマウンドで投げたい」と語った。「以前は韓国復帰の意思がなかった」と述べたことについては「野球に対しては冷静かつ完ぺきにしたいと思う性格で、自分の球が気に入らなかったからという理由もある」と答えた。ネクセンでの背番号は49番。アリゾナ・ダイヤモンドバックスに入団したときの背番号だ。「球が一番良かったころの背番号なので、球団にお願いした」と語った。
金炳賢はネクセンに入団するまで、1999年のアリゾナ・ダイヤモンドバックスをはじめ、米大リーグ6球団を経て、昨年日本の東北楽天ゴールデン・イーグルスに入団した。しかし、昨季は一度も1軍に上がれないままシーズンを終えた。金炳賢は「日本で失敗したから(韓国に)戻ってきたという人もいるが、失敗というのは、マウンドに上がって球を投げ、打者を相手にした後でなければ言えないこと。日本では体調が悪くなかったし自信もあったが、登板機会を得られなかったのが一番残念だ」と語った。
金炳賢はメジャー再挑戦のために米ロサンゼルスで自主トレをしていたが、このほど韓国復帰を決心した。「米国でトレーニングをしていても何か空虚な感じで、緊張感が全くなかった。(韓国は)米国とは違い、運転をしていてもドライバーたちがお互いにウィンカーで合図をして間に割り込むなど、そうした韓国らしさが懐かしかったのだろう。残り少ない野球人生で、どのような方向性がいいかと考えていたが、韓国復帰を決心したら家族がとても喜んだので、これまで自分がいろいろ考えすぎていたのかなと思った」と語った。
自分に「悪童」というイメージが付いていることについては「大学のとき米国に渡って突然有名になり、慣れる期間が必要だったのに、それがなかったので悪いイメージが付いたようだ。僕はそれほど変人ではない」と言って笑った。そして「ネクセンについては『大勢の選手を売り、駐車場で練習させ、(韓国野球委員会〈KBO〉加入費の)支払いが遅れたりもする』と聞いていたが、実際に球団関係者に会って話をしてみると、偏見や誤解が多いと思った」と、自分のイメージをネクセンに例えた。
姜鎬哲(カン・ホチョル)記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/21/2012012100237.html
記事入力 : 2012/01/19 08:16
野球:「さまよえるサブマリン」金炳賢13年ぶり韓国へネクセンと1年16億ウォン
大リーグ通算54勝86セーブ、「野球でアメリカン・ドリームかなえた第1世代」「さまよえるコリアン・サブマリン」が帰ってくる。アジア人の選手として初めて米大リーグの両リーグでワールドシリーズ優勝を経験した金炳賢(キム・ビョンホン、32)がネクセン・ヒーローズのユニホームを着て、今年から韓国プロ野球のマウンドに立つ。
金炳賢は18日、ネクセンと契約金10億ウォン(約6730万円)、年俸5億ウォン(約3370万円)、出来高1億ウォン(約670万円)の計16億ウォン(約1億800万円)で入団契約を結んだ。1年間の成績に関係なく、無条件で保証される金額(15億ウォン=約1億100万円)としては、韓国プロ野球史上最高額になる。これまでは、先日ハンファと契約を交わした金泰均(キム・テギュン)の年俸15億ウォンや、孫敏漢(ソン・ミンハン)が2009年のシーズン前にロッテと結んだ15億ウォン(内訳:契約金8億ウォン=約5390万円、年俸7億ウォン=約4700万円)のフリーエージェント(FA)契約が最高だった。
金炳賢の「総額16億ウォン」という待遇は、2007年以降に米大リーグから韓国に復帰した韓国人選手で最高だ。同年、チェ・ヒソプは起亜と15億5000万ウォン(約1億400万円、内訳:契約金8億ウォン、年俸3億5000万ウォン=約2360万円、出来高4億ウォン=約2700万円)で、徐在応(ソ・ジェウン)はその翌年、起亜と15億ウォン(内訳:契約金8億ウォン、年俸5億ウォン、出来高2億ウォン=約1350万円)で契約した。斗山の金善宇(キム・ソヌ)は08年に15億ウォン(内訳:契約金10億ウォン、年俸4億ウォン、出来高2億ウォン)を受け取る条件で韓国に戻って来た。金炳賢が今年、出来高を受け取れば、1シーズンとしては過去最高の年俸となる。
■4年間1軍経験なし、どれだけ投げられるかは未知数
ネクセンのイ・ジャンソク代表は18日「昨年1年間を通じて(金炳賢を)観察し、戦力分析を行った。金炳賢の球を簡単に打てる打者は韓国にそう多くないだろう」と期待を見せた。
金炳賢は1999年から07年まで、大リーグで通算54勝60敗86セーブ(防御率4.42、奪三振806)という成績を挙げた。アリゾナ・ダイヤモンドバックス時代の01年にはヤンキースとのワールドシリーズに出場した。第4戦でリリーフしたが、ホームラン2本を打たれて敗戦投手になり、第5戦でも9回裏に同点ホームランを打たれ、マウンドに座り込んだ。悪夢のワールドシリーズになると思われたが、チームは優勝し、ハッピーエンドに終わった。また、ボストン・レッドソックスでプレーしていた2004年にも再びワールドシリーズに出場し、両リーグで優勝を経験した。
右のアンダースロー投手の金炳賢は、大リーグでの全盛時、攻撃的な投球で有名だった。ホームプレートの右から左へ大きく曲がっていく「フリスビー(円盤遊具)」スライダー、低く入ってきて浮き上がるように見える「アップシュート」、球速150キロ前後のストレートなどで打者を抑えた。
ところが、08年から10年までは所属チームがない状態が続いた。昨年、日本の楽天と年俸40万ドル(約3070万円)で契約したが、開幕直前に左足首を痛め2軍落ちしたまま、1軍登録がなかった。自分がどのような投手だったのかを妻に見せたいという思いから野球人生をあきらめなかった金炳賢だが、残念な結果に終わってしまった。「大リーグで復活してから韓国に戻る」と断言し、最近まで複数の球団と接触を試みたものの、志を果たすことはできなかった。
金炳賢が韓国で年俸相応の活躍をするには、乱れた投球バランスを正す必要がある。体力をつけ、下半身や腰の力が戻らなければ、独特のダイナミックなフォームによる投球は不可能だ。京仁テレビ(OBS)のク・ギョンベク解説者は「体の調子さえ良ければ、ファンに魅力的なピッチングを見せられる投手であることは間違いない」と語り、KBSのミン・フンギ解説者も「まずは体系的なトレーニングでコンディション作りに励まなければ」と話している。
■朴賛浩ら「大リーガー対決」に期待
金炳賢は20日午前に米国から一時帰国し、来週ごろ再び米アリゾナ州にあるネクセンの春キャンプに合流する予定だ。4月7日のシーズン開幕までに調子を上げ、先発投手陣に加わるとすれば、朴賛浩(パク・チャンホ)=ハンファ=ら元大リーグ投手同士による「夢の対決」が実現する。朴賛浩は大リーグ通算年俸8775万ドル(約67億3500万円)、金炳賢は大リーグ通算年俸2200万ドル(約16億9000万円)を稼ぎ、「アメリカン・ドリーム」を成し遂げたコリアン・メジャーリーガー第1世代だ。このように象徴的な意味を持つ選手たちが韓国国内の同じ球場に登場すること自体が「ニュース」になるだろう。
金炳賢はまた、大リーグ韓国人打者第1号だったチェ・ヒソプ=起亜=、日本から戻ってきた大砲イ・スンヨプ=サムスン=、金泰均(キム・テギュン)=ハンファ=らとも対決する見通しだ。海外組有名選手の国内復帰は、今年の韓国プロ野球ファンを興奮させる最高の見どころだ。そのため、今年の観客動員数は昨年の680万人を上回り、史上初の700万人達成も期待できる。
成鎮赫(ソン・ジンヒョク)記者
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/19/2012011900554.html
ちなみに、投手のサイドスロー・アンダースロー好きは、アメフトのセーフティやラグビーのドロップゴールも好きな気がするんですけど、もしかしたら私の勝手な思い込みでしょうか。