朴槿恵の謝罪

朴槿恵の本音がどこら辺にあるかは、たぶんみんなだいたいわかってると思うんですね。

その上で、この行動を「苦悩の上の誠実」と取るか、「計算づくの打算」と取るか、要するに誠実か不誠実かという点については、その答えは朴槿恵の内面というよりは、受け取る側の受け止め方、解釈の問題になってくると思われます。

その解釈がどのような世論を形成するか、もう少し見守ってみないとわかりません。

朴槿恵氏 朴正熙政権の被害者と家族に謝罪
2012/09/24 14:52 KST

【ソウル聯合ニュース】韓国与党セヌリ党の公認大統領候補朴槿恵(パク・クンヘ)元同党代表は24日、父親の故朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領が1961年に起こした軍事クーデターや独裁的な維新体制などで被害を受けた人々とその家族に対し公式に謝罪した。

 朴氏は記者会見で、軍事クーデターや維新体制が「憲法の価値を損ない韓国の政治発展を遅らせる結果を招いた」と指摘。「被害を受けた方々と家族にあらためて心から謝罪する」と述べた。また、「私も家族を亡くした痛みがどれほど大きいものかよく認識している」と話し、その痛みと苦痛を癒すため最善を尽くすと強調した。

 また、国民大統合委員会を設置し、朴正熙政権をめぐる問題を包括的に扱う機関を設置する計画を明らかにした。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2012/09/24/0200000000AJP20120924001800882.HTML

記事入力 : 2012/09/25 11:16
大統領選:朴槿恵氏が父の独裁体制を批判、被害者に謝罪

 韓国大統領選挙(12月19日実施)の与党セヌリ党候補朴槿恵(パク・クンヘ)氏が24日に緊急記者会見に臨み、父親の故・朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領が1961年に起こした5・16軍事クーデターや「維新体制」と呼ばれる独裁体制、人民革命党事件などの人権侵害について「憲法の価値を損ない、韓国の政治発展を遅らせる結果を招いた」と指摘した。「政治で目的が手段を正当化できないということは、過去もそうだったし、これからもそうあるべき民主主義の価値だと信じている」と強調した。朴元大統領の軍事独裁体制について、娘ではなく大統領候補の立場で真正面から批判した格好だ。

 会見場に現れた朴槿恵氏の目は、やや充血していた。プロンプターを使って約10分にわたり会見文を読み上げたが、途中で声を震わせる場面もあった。同氏は冒頭で「子どもが親を評価するということ、さらには公の場で過ちを指摘するということがどれだけ大変なことか、よくご存じだと思う」と述べた。

 朴氏はこの日、これまでとは全く違う歴史認識を示した。同氏は以前、5・16軍事クーデターについて「国を救うための決断」(2007年)、「不可避な最善の選択」(今年7月)などと評価し、維新体制については「今でも賛否両論があるため、国民と歴史の判断に任せるしかない」(今年7月)と述べた。朴正熙政権の「功」と「過」に同じくらい重点を置いた発言だった。

 だが「人民革命党事件には二つの判決がある」という朴氏の「失言」が飛び出すと、セヌリ党の一部支持層までもが同氏の歴史認識に疑問を抱くようになり、支持率が伸び悩んだ。朴氏は、選挙戦中盤の形勢を左右する秋夕(中秋節、今年は9月30日)連休を控え、歴史問題をめぐる論争に終止符を打つ必要があると判断、公の場でこれまでと異なる歴史認識を示したというわけだ。自ら「韓国の大統領候補になった以上、この部分についてより冷静になり、国民と共感する必要があると考えた」と述べている。

 朴氏はまた「半世紀にして産業化と民主化を同時に成し遂げた国は韓国が唯一だが、短期間の発展過程で多くの傷と痛みがあり、時に曲折があったことも事実だ」と指摘。「奇跡的な成長の歴史の陰で劣悪な労働環境に苦しんだ労働者がおり、北朝鮮に対抗して安全保障を守った裏で公権力により人権が侵害されるケースもあった」と、朴元大統領時代の人権侵害を認めた。その上で「これにより傷や被害を受けた方々とその家族に対し、あらためて心から謝罪する」と述べた。朴氏による公の席上での謝罪は、セヌリ党公認候補に選出されて以来で初めてとなる。また、7月に「5・16(軍事クーデター)は父にとって当時の最善の選択」と述べ、歴史認識をめぐる論争が持ち上がって以来、2カ月ぶりのことだ。

 朴氏の記者会見日程は前日の23日午後9時ごろに公表された。その直前、同氏は崔�悁煥(チェ・ギョンファン)秘書室長に電話をかけ、翌日午前に記者会見を行う旨を報道機関に連絡するよう指示したという。朴氏は24日早朝まで会見文を練り「国民が私に本当に望んでいるのは、娘である私が父の墓につばを吐きかけることではないはず」「必ず国民の暮らしを豊かにしてみせるという(父の)切実な目標と苦悩に偽りはなかったことをよく知っている」などといった文章を付け加えた。

 朴氏は会見で「母親、父親の2人が凶弾に倒れ、絶望の底に突き落とされた」と話し、娘としての苦悩も打ち明けた。

 この日の会見は「過去と現在が争えば未来を失う。クリーンで正しい政治で国民大統合時代を開いていく」という言葉で締めくくられた。朴氏は会見直後「最後の謝罪か」との記者の質問に対し「実践していくことが重要だ。私の本心を受け止めてほしい」と語った。

崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/09/25/2012092501195.html

<韓国大統領選>朴槿恵候補、父の過誤謝罪で勝負
2012年09月25日10時35分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]


セヌリ党朴槿恵候補が24日、軍事クーデター、維新、人民革命党事件など過去史に対して謝罪した。朴候補がこの日汝矣島の党事務所で記者会見を終え頭を下げあいさつしている。

「救国の決断」から「憲法価値の棄損」に。5・16軍事クーデターと維新、人民革命党事件などの過去史に対するセヌリ党朴槿恵(パク・クンヘ)大統領候補のアプローチががらりと変わった。朴候補は24日に党事務所で記者会見し、「5・16軍事クーデターと維新、人民革命党などは憲法価値が毀損され大韓民国の政治発展を遅延させる結果をもたらした」と話した。その上で、「これによって傷と被害を受けた方と家族に改めて心から謝罪する。私もやはり家族を失った痛みがどれだけ大きいかをよく知っている」と話した。大統領候補として公式に謝罪した。

人民革命党事件に対する「2つの判決」発言を契機に過去史議論が起きてから14日ぶりだ。

候補はまた、「政治で目的が手段を正当化できないことは過去にもそうで今後もそうあるべき民主主義価値」との認識を示し、「国民大統合委員会を設置して過去史をはじめとする国民の痛みと苦痛を癒やすよう努力する」と明らかにした。

これまで朴候補は軍事クーデターや維新に対する評価をする際には当時の功と過をともに言及したりした。その過程で軍事クーデターに対して「救国の決断」(2007年ハンナラ党大統領選挙選挙戦)、「避けられない最善の選択」(2012年7月韓国新聞放送編集者討論会)と評した。維新に対しても「国民と歴史の判断に任せよう」という立場を何回も繰り返した。

しかしこの日の会見では朴正熙(パク・チョンヒ)時代の功よりは過に重きを置いた評価を出した。特に「憲法価値棄損」という表現は過去と大きく異なるだけでなく、朴正熙時代の正統性にまで触れたという分析だ。イ・ジョンヒョン公報団長は会見直後に「私的でも公的でもこれほどの発言は初めて」と話した。

候補は一度表明した立場を簡単に変えないスタイルだ。過去の歴史評価もそうだった。だが、その後に続いた支持率下落が方向転換に影響を及ぼしたものとみられる。大統領選挙局面の序盤勝負所とされる秋夕(チュソク)連休を控え格別の対策を出さなければ野党陣営候補の上昇を防げないという周辺の助言も朴候補の変化を引き出した要因だったという分析が出ている。

この日の会見がどれだけ効果を得たか判断するにはまだ早い。ひとまず維新体制被害者や遺族は謝罪の真正性を否定した。反朴槿恵層には効かなかったという話だ。野党陣営では謝罪自体に対しては評価するものの今後の後続措置を促す「半分の評価」が大勢だ。結局朴候補の謝罪に対する最終評価は浮動層で現れるとみられる。檀国(タングク)大学のカ・サンジュン教授は、「朴候補が軍事クーデターと維新に対し憲法価値棄損と評価したことは意味ある認識。だが、今後の歩みでも真正性をさらに感じらさせてこそ浮動層を取り込めるだろう」と話した。

候補はこの日の記者会見序盤に、「きょうは父の娘ではなく第18代大統領候補として過去史と関連して申し上げる」と述べた。これに対して朴槿恵系核心関係者は、「朴候補の考えが変わったのではなく、これまで娘の立場では話しにくかった部分を大統領候補の資格で評価したもの」と説明した。

http://japanese.joins.com/article/158/160158.html?servcode=200§code=200

[社説]過去を謝罪した朴候補、「未来競争」で機先を制するか
SEPTEMBER 25, 2012 08:20

与党セヌリ党朴槿恵(パク・クンヘ)大統領選候補が24日、父親である朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領に関連した過去について、反省と謝罪の言葉を述べた。朴候補は、「政治において目的が手段を正当化できないことは過去もそうであり、今後もそうあるべき民主主義の価値だ」とし、「5・16、維新、人民革命党事件などは憲法の価値が脅かされ、大韓民国の政治発展を遅らせる結果をもたらした」と指摘した。そして、「このことで傷と被害を受けた方々とその家族に再度心より謝罪を申し上げる」と述べる。

候補にとって朴元大統領に関する過去はアキレス腱に相違ない。大統領候補に選出された後、国民大統合を旗印に、金大中(キム・デジュン)元大統領、盧武鉉ノ・ムヒョン)前大統領の墓地を参拝したが、過去の問題が起こって支持率が下降傾向を見せ、一部の世論調査では、野党民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補や安哲秀(アン・チョルス)候補との2者対決で劣勢となる逆転現象が現れている。今回の謝罪が危機打開のための意図から始まったことを朴候補は否定できないだろう。しかし、朴候補がこれまで経験した苦悩と謝罪表明の真正性まで卑下する必要はないだろう。朴候補は5・16について「避けられない最善の選択」、維新については「歴史に判断を任せなければならない」と言っていた。人民革命党事件については、「大法院(日本の最高裁判所に該当)の判決が2つ出ていないか」と言った。「自然人朴槿恵」の限界を脱することができないのだ。しかし、「大統領選候補朴槿恵」なら、客観的に歴史を眺めなければならない。朴候補としては、認識の転換が容易ではなかっただろう。

文在寅候補と安哲秀候補は肯定的な反応を示した。文候補は、「韓国の歴史をしっかりと整理し、国民和合へ進む出発点になればいい」と論評した。安候補は、「過去の苦痛に満ちた歴史から学び、新しい未来に進まなければならない」と注文した。野党の一部で文句を言ったり皮肉るような反応を見せたのとは対照的だ。朴候補は、「国民大統合委員会を設置し、過去の問題をはじめ、国民の苦痛を和らげるよう努める」と誓った。朴候補は、このような約束を現実政治で実践に移さなければならない。

大韓民国の歴史で、歴代大統領は皆功績と過失がある。功績は継承発展させ、過失は教訓にしてこそ意味がある。そうしてこそ、過去を越えて未来に進むことができる。今や、朴槿恵、文在寅、安哲秀候補は、大韓民国の未来をどのように率いていくのかをめぐって勝負することを望む。

http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=080000&biid=2012092508858

この件については、上記の保守系メディアと違うテンションを見せている「ハンギョレ」についても、また改めて見てみたいと思います。