出でよ、固定観念を破る「別嬪さん」

PSYを「サイ」と翻訳している点は少し気に入りませんが、内容的にはいいところを突いていると思います。



[オピニオン]「少しは洗練を欠いた」サイの魅力
SEPTEMBER 24, 2012 09:20

サイの「江南(カンナム)スタイル」が大衆音楽界の最高峰である「ビルボードホット100」のトップを伺っている秘訣について、AP通信が「やや洗練さを欠いた」イメージがプラスに働いたという分析記事を配信した。米国人たちは、スーパージュニアのような美男子で格好いいスタイルの東洋男性には好感が持てず、ブラッド・ピットキアヌ・リーブスほどでもなく、そこそこの顔の人を好むという。AP通信の分析を、サイを貶める発言と受け止めて不快感を覚える人もいるが、サイが韓国のワールドスターたちとは類を異にしているのは事実である。

◆欧米では東洋人男性といえば、思い浮かぶイメージとは、ブルース・リーなどの武術の達人だ。ハリウッドに進出した韓流俳優たちも、この域を抜け出せていない。「G.I.ジョー」のイ・ビョンホンは良し悪しを問わず、与えられた任務だけを遂行するストーンシャドーを、「ニンジャアサシン」のRAINは秘密組織で訓練を受けた人間兵器として出演した。「決闘の大地で」の張東健(チャン・ドンゴン)も、憂鬱な過去を持つ武士だった。彼らは、刀を体の一部分のように使いこなしながらも、英語で感情を表現するのが下手な口数少ないキャラクターだった。

◆ネット上で流通しているKポップやKドラマの中のイケメンの韓流スターは、ハリウッド映画で固まっているこのようなイメージから脱却して進化した。フランス・ボルドー第3大学のホン・ソクギョン教授の研究によると、欧米の女性たちが喚声を上げる韓流スターは、もはや「武術に長けているが、女性を魅了させることのできない幼児的な存在」ではないという。容姿に歌唱力と演技力まで備え、ハリウッドスターに劣らぬほどの魅力の塊だ。しかし、イケメン韓流スターたちのイメージは、欧米の美的基準に習っているだけで、それを乗り越えることはできなかったという批判を受けている。

◆サイは違う、武術に長けているが、欧米には決して脅威にならない言葉数少ない武士、「白人の真似」の容疑から脱していないイケメンたちの劣等感が、サイにはない。それこそ、「びびったりしないアティチュード」なのだ。彼は、欧米のクールな英雄たちの真似をしない。ごつごつした容姿そのままで、じゃんじゃんと馬のダンスを踊りまくる。サイは米国テレビとのインタビューで、流暢な英語でユーモア感覚を噴出している。米紙ウォールストリートジャーナルの女性アンカーは、「サイは、他のアジアのスターとは違って、ユーモア感覚がある」とし、韓国特派員に対し「どうしてあれほど笑わせることができるのか」と何度も聞いてきた。サイがそこそこの外見のために人気を集めているのか、オリエンタリズムを克服したかはまだはっきりしない。しかし、「東洋男性」と言われるときに思い浮かぶ固定観念を破る「男前」であることだけは間違いない。

李進寧(イ・ジンニョン)文化部次長

http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2012092493618

「男前」の次に来るのは、たぶん「別嬪さん」だと思うのですが、PSYがウケたからと言って、신봉선(シンボンソン)などに目を向けるというのは、もしかしたらポイントを外している可能性がありますね。

ただ、JYPのあのグループや、SMのあのグループが、「欧米の美的基準に習っているだけで、それを乗り越えることはできなかった」ことは、言えると思います。