【釜山の風景】東海南部線・東莱駅

わざわざ線名を付けるのは、東莱駅は2か所にあるからです。よく使われるのが、地下鉄1号線と4号線の乗換駅である東莱駅で、こちらはあまり利用する機会がないであろう東海南部線の東莱駅です。もっとも、こちらは1934年開業とのことで、植民地時代からそこにあるという歴史ある駅です。

まあ、駅舎としては韓国ではよく見る(ただしどんどんなくなっていっている)スタイルで、それほど個性があるわけではありません。



駅舎の背後のただ細長いだけのプラットホームの向こうに見えるのは、東海南部線の複線電化&高架化工事の現場です。沿線各所で絶賛工事中ですが、だんだん高架線の姿が見えてきました。


昌原市の馬山駅から釜山市の釜田駅を経て蔚山市の太和江駅までを複線電化路線で結ぶという慶全線‐東海南部線の計画は、中距離の大都市間移動を担うのでしょう。その際にはおそらく、この伝統ある東莱駅も新しく生まれ変わって残ると思われます。

というのも、この東莱駅は200メートルほどの駅前通りを挟んで忠烈大路や地下鉄4号線の楽民駅と近く、釜山市内の近距離交通と都市間中距離路線との接続駅として機能するはずだからです。この位置関係は、地下鉄2号線と接する沙上駅や海雲台駅、地下鉄1号線と接する釜田駅とよく似ています。


つい最近まで鉄道的には不便な僻地だった4号線沿線も、将来的にはかなり便利になるでしょうね。