訪韓日本人と訪日韓国人との対比

うーん。ピンとこん解説やなあ。日本人は政治問題で韓国を訪れないようになり、韓国人は円安で日本を訪れるようになってる、ってことですか?

日韓間の政治問題で、どうして日本人だけが影響されるんでしょうね?政治に影響される日本人がアホなのか、政治に影響されない韓国人が馬鹿なのか、どっちかを選ばないといけないんでしょうか…。

というか、円安に影響されているのは韓国人だけやないと思うんですよ。中国人の「爆買い」だって円安の影響は無視できないですし。

実際、韓国に来て「安い」と思える機会が、ほんとに減りました。どなたかが「韓国で安いのは交通費と韓国料理」とおっしゃってましたが、交通費にしても韓国料理にしても、以前であれば「日本の半額以下」だったのが「日本の6割〜8割程度」というのが体感です。実際、今日乗ったタクシーの初乗りは、4000ウォンでしたもんねえ。

逆に言えば、韓国人が日本に来たら「日本って物価安いなあ」と思っているはずなんです。

要するに、「訪韓日本人の減少も、訪日韓国人の増加も、円安ウォン高で説明できるんとちゃいますか?」ってことです*1。それで説明できない部分があるとして、それは「ブームの終焉」とか「政治」とかで説明できるんでしょうか。個人的には、ちょっと懐疑的です。

あ、ちなみに、為替だけでは説明できない要素が一つ確かにありますが、それは読売新聞のグラフでは抜けています。2011年は、KARAや少女時代の紅白出場のことを書く前に、東日本大震災福島第一原発事故を書いた方がいいでしょうね。


韓国訪れる日本人減り続ける…訪日は大幅な伸び
2015年12月29日 11時17分

 日韓の友好ムードは、2002年のサッカーW杯日韓大会を機に高まった。

 翌年に、韓国ドラマ「冬のソナタ」が日本で大ヒットすると、韓国を訪れる日本人、日本を訪れる韓国人は共に増加。11年の紅白歌合戦には、「KARA」や「少女時代」といったK―POPグループが出場するなど、韓流ブームは一世を風靡ふうびした。

 ところが、12年8月に李明博大統領(当時)が日本政府の中止要請を無視して竹島に上陸すると、ブームも一気に下火に。訪韓する日本人は同年の352万人をピークに、13年は275万人、14年は228万人と減り続け、今年は200万人を切る見通しだ。

 一方、日本を訪れる韓国人は円安などを背景に4年連続で伸びている。今年は11月時点で359万人となり、すでに大幅に昨年を上回っている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20151229-OYT1T50062.html

ま、韓国メディアでも同じような説明を見ることはあるのですが、読売新聞の報道を引いたこの中央日報の記事は、ちゃんと円安の日本人旅行者への影響を指摘しています。

今年の訪韓日本人200万人…訪日韓国人の半分
2015年12月30日08時28分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

韓国を訪れる日本人の数が減少し続けている。29日、読売新聞は今年韓国を訪問した日本人の数が200万に及ばないと報道した。

新聞によれば訪韓した日本人観光客は、2002年の韓日ワールドカップ共同開催に続き2003年にペ・ヨンジュンが出演したドラマ『冬のソナタ』が日本で人気を呼びながら増え始めた。その後、韓流熱風でその数は増え続けて2012年に352万人でピークとなった。以後2013年に275万人、2014年は228万人を記録して訪問客数は持続的に減っている。一時は100円=1500ウォンまで進んだウォン円為替レートが昨年以降100円=900ウォン台になるなど円安現象が続いた上に、李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島(ドクト、日本名・竹島)訪問などで日本国内の反韓感情が広がった点も影響を及ぼしたものとみられる。

一方、日本を訪問した韓国人観光客は円安などの影響で4年連続で増加した。今年11月に359万人を記録して昨年訪日した韓国人数を超えた。

http://japanese.joins.com/article/170/210170.html

まあ、日韓路線を運航している航空会社からすれば、座席を埋めるのが日本人であろうが韓国人であろうが、乗ってくれるお客がいいお客なわけです。訪日韓国人が増えたおかげで、済州航空も釜山‐大阪路線を新設してくれました。その恩恵をいま、受けているところです。

韓国人が訪問する都市ランキングで東京・大阪が上位に並ぶのは、円安や運賃下落に加えて、単純に「便が多い」というのが決め手になっていると思われます。関西空港LCC乗り入れに力を入れてきた成果とも言えるでしょう。

ことし韓国人が最も多く訪問した都市1位は東京…2位は大阪
2015年12月30日11時41分
[ⓒ 中央日報日本語版]

ことし韓国人が最も多く訪問した海外都市は日本であることが明らかになった。

オンライン旅行代理店のインターパークツアー( http://tour.interpark.com/)は1月から12月15日まで、自社サイトで予約された国際線航空券446万件を分析した結果、1位は東京(6.9%)、2位は大阪(6.1%)が占めたと29日、伝えた。

大阪に続き、香港、バンコク、台北、上海、福岡、ロンドンが後に続いた。上位10位圏に日本3都市が含まれる結果となった。

インターパークツアーは日本旅行が人気を集めた理由について、円安と航空会社間の競争激化による航空運賃の下落などで需要が大きく増えたためと伝えた。

http://japanese.joins.com/article/194/210194.html

*1:まさか、「為替レートに影響されないくらい、日本人は韓国人より豊かなんだ」などと、読売新聞の中の人が思っているわけでもありますまい。