東京五輪にまつわる馬鹿スタジアム馬鹿スケジュール馬鹿レガシーのこと

前々から散々言われていることで今さらなんですけど、このスタンド傾斜・このピッチからの距離をもって、トラック部分に観客席を増設して8万人収容のスタジアムにしたとして、観戦環境としてこれ以上にない劣悪なスタジアムに仕上がることは目に見えていると思うんですよ。

そもそも、ここまでにアホみたいに金かけて、さらにカネをつぎ込むわけですよねえ。

新国立に屋根できる!?五輪後の「球技専用」固まる
[2017年7月27日7時54分 紙面から]

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新国立競技場(大成建設・梓設計・隅研吾建築都市設計事務所JV作成/JSC提供)

 2020年東京五輪パラリンピック主会場となる新国立競技場(新宿区)の後利用方法を検討するスポーツ庁の作業部会が26日、都内で開かれ、大会後はサッカーやラグビーの球技専用とする方針で一致した。9月末に開催予定の関係閣僚会議で正式決定する。その後は、大会後に運営権を民間に売却する「コンセッション方式」へ向けて募集要項づくりに着手。コンサートの収益性を高める目的などで民間の申し出があれば「屋根建設案」が復活する可能性もある。

 陸上トラックの存続を望んでいた日本陸上競技連盟も会議に出席し「異存はない」と球技専用化を了承した。これで20年東京大会後はトラックを外して観客席を増席し、8万人スタジアムとして運営する具体的な議論が始まる。スポーツ庁は今後、サッカーやラグビーの競技団体と協議する。

 今後の焦点は「民間への運営権売却」。旧国立は同庁所管の日本スポーツ振興センター(JSC)が運営し、プロから一般市民まで広く利用してきた。しかし、民間が運営権を持てば収益性重視のため、広い公的利用は制限される可能性がある。ただ、あくまで「国立競技場」のため担当者は「スポーツの聖地として認知される意義ある試合は行いたい」とした。

 旧国立なじみの大会が五輪後、どの程度実施されるかは気になるところ。担当者は新国立の価値を高める試合は継続すべきだとし、大学ラグビー早明戦」や冬の全国高校サッカー選手権などを例に挙げた。使用頻度を上げるためサッカーJリーグの本拠地とする案も検討課題で今後、日本サッカー協会と協議する。

 スポーツがない期間はコンサートなどのイベントで収益を上げる。運営権取得を希望する民間業者が「全天候型」を提案すれば、白紙撤回となった「ザハ案」にあった「屋根建設」が再浮上する。同庁によると屋根建設の提案があれば、基本的に民間の費用負担となるが、民間の条件がそろわなかった場合は国負担が生じる可能性もあるという。

 正式決定後「コンセッション方式」に詳しい調査会社とともに、応募要項を策定する。同庁は他の事例から1年半~2年ほどかかるといい、2年かかれば公募開始は19年秋ごろとなる。

 五輪時の6万8000席から8万席への増席や、収益性を高めるためのVIPルームの改造など、大規模改修が必要となるため、民間業者が運営を開始するのは22年以降となる見通し。改修工事期間は新国立は利用できない。【三須一紀】

https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1862753.html

で、インターハイその他のスポーツイベントをはじめとする多くの場面で、東京で五輪を開催する悪影響が懸念される状況になっているという話。ことの初めから、そんなことまで考慮に入れた計画なんてまるでなかった、としか思えませんね。

正直言って、全国規模の各種行事やイベントは、2020年にはできるだけ東京・首都圏を離れることをお勧めしますよ。そのことによって、首都圏以外の地方のスポーツや産業の振興につながれば、不幸中の幸いかもしれませんし。

インターハイもねえ、輪番の順序を変更して全面的に他地方で開催することを考えた方が、多少はまだマシな大会を作れるんではないですか…?今ならまだ何とか間に合うでしょ?

2017.7.24 06:51
東京五輪開幕まで3年(1)】五輪余波…高校総体、宙に浮く13競技「会場がない」 プロ野球やJリーグにも影響

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柔道の“聖地”武道館。20年の全日本選手権では使えない

 「五輪の意義は理解している。盛り上がるだろうし、もちろん否定はしないのだが…」

 全国高等学校体育連盟の奈良隆専務理事がため息をもらす。群馬、栃木、茨城、埼玉の北関東4県で開催予定の2020年全国高校総体インターハイ)の会場確保が難航しているからだ。例年の開催日程を変更して、五輪閉幕翌日の8月10日からパラリンピック開幕前日の8月24日までという日程を組んだが、全30競技中11競技しか会場が決まっていない。

 「大会には計約3万5千人、20万泊分が必要だが、足りない。宿泊料金も高騰し、高校生の料金水準をキープできない」。五輪を契機に外国人旅行客を呼び込もうという動きもネックとなっている。残る19競技のうち相撲は青森、なぎなたは長崎など、対象を全国に広げる方向で詳細を詰めているが、陸上や体操など13競技はめどすら立っていない。

 東京五輪は若者に開かれた大会を目指している。スポーツクライミングやバスケットボール3人制など若者に人気の新種目を取り込み、若者のスポーツ離れに一石を投じる狙いがあるからだ。そんな五輪が逆に高校スポーツの祭典を危うくしようとは皮肉だ。

 自治体の負担を減らそうと、11年度から全国を9ブロックに分けて輪番制の広域開催としたインターハイ。北関東開催は13年9月の東京五輪開催決定より前に割り当てられており、五輪が割り込んだ格好だ。それでも高体連の対応は後手に回っており、批判されても仕方はない。何とか開催自治体を支援しようと昨年、特別基金を創設して寄付を募っているが、集まったのは1400万円ほどで、目標の7億円に遠く及ばない。奈良専務理事は「生徒たちに負担を強いることは避けたい。選手数を制限したり、客席の増設をやめるなど、経費をそぎ落としていくしかない」と語り「中止にはしない。特に3年生にとっては『一生もの』」と訴える。今年度中に全ての競技の開催地を決めたいというが、展望は開けていない。

全日本柔道も

 全日本柔道連盟全柔連)が頭を悩ませるのは、20年春の全日本選手権会場。1965年以降ずっと日本武道館(東京都千代田区)で日本一を決めてきたが、東京五輪で柔道と追加種目の空手の会場となる武道館はその時期、大規模改修工事のまっただ中にある。

 五輪では選手の練習施設として活用される400畳分の「中道場」を来年5~6月から本館南側地下に整備。本館の改修工事は19年9月から20年7月を予定している。屋根の全面的な張り替えや空調整備、バリアフリー化などで完全リニューアルされ、その間は完全に休館となる。

 東京都内で代替会場を探す方針だが、全柔連関係者は「限られた会場の奪い合いも覚悟している」と危機感を抱く。

一般にも影響

 プロ野球は五輪・パラリンピック期間中、公式戦を中断する方針だが、Jリーグを含めて20年シーズンは五輪会場に決まったスタジアムでどの程度の試合を開催できるか不透明。さらに影響はトップアスリートにとどまらない。草野球大会などでにぎわう明治神宮外苑の軟式グラウンド(新宿区)には新国立競技場の陸上サブトラックが仮設整備される予定。各国の事前合宿地などでも一般利用不可となるところは多く、「いまスポーツを楽しんでいる場が失われる」という側面もある。

 早大スポーツ科学学術院の原田宗彦教授は「ロンドン大会では街に『これからこう生まれ変わるんだ』と描かれた絵が掲げられていた。そういったプロモーションや仕掛けが足りていないのではないか」と指摘。「情報を開示し、五輪は夢のあるものとアピールすることで、理解を得るべきだ」と語る。

 東京五輪開幕まであと3年。33競技339種目にまで肥大化する五輪は開催都市に多大な影響を及ぼす。負の側面をいかに小さくし、どれだけ多くの夢を語れるかが問われそうだ。

http://www.sankei.com/sports/news/170724/spo1707240006-n1.html
http://www.sankei.com/sports/news/170724/spo1707240006-n2.html

で、これですよ。全国からの木材の無償供出を求める構えなんですね。

東京五輪 選手村の交流施設を作る木材 全国から無償で募集
7月25日 7時08分

東京オリンピックパラリンピック組織委員会は、選手村の交流施設を作るための木材を、無償で提供する自治体を全国から公募し、大会後は東京オリンピックのレガシー=遺産として各自治体に活用してもらう取り組みを始めることになりました。
東京・中央区の晴海に建設される選手村には、大会の期間中、選手が家族などと交流できる施設として「ビレッジプラザ」と呼ばれる仮設の施設が建設されます。

大会の組織委員会は、この施設の屋根や壁などに使う木材を全国の自治体から無償で提供してもらい、大会後は各自治体で東京オリンピックのレガシー=遺産として活用してもらう取り組みを始めることになりました。

木材は、製材であれば種類は問わず、自治体名を明記できるということで、組織委員会は全国の木材を使うことで多様性と調和を表現したいとしています。

木材を提供してもらう自治体は、9月11日から公募し、10月上旬に45の自治体を決めたいとしています。

組織委員会は「木材を全国から募ることで大会機運の醸成につなげ、コスト削減と大会の記憶が残る取り組みにしていきたい」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170725/k10011072751000.html

「使えるように加工して持ってこい、終わったら持って帰って有り難く使え」ってのは、0円食堂やっているTOKIOとは似て非なる図々しさしか見えません。0円食堂というのは、ちゃんと自分で足運んでお願いして、捨てる食材を有り難くいただいて、相手に負担のかからない形で料理を作る企画であってね…。

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うーん、こんな調子で、不手際なしに本番イベントを運営できるんですかね?

負の遺産」という以上の何かが残りそうな予感がしないでもないです。まあ知らんけど。