【センバツ高校野球】白熱の準決勝、決勝は近畿対決へ

熱戦続きの今大会とは言え、また2000年春の決勝戦のカードだった智弁和歌山東海大相模、2014年夏の決勝戦のカードだった三重-大阪桐蔭という因縁深い名門対決だとは言え、ここまでの試合が準決勝で続けざまに見られるとは、試合が始まってから後にもなかなか見通せませんでした。単に延長戦というだけでなく、序盤から中盤・終盤にかけて、どちらも予測をはるかに超えた、手に汗握る勝負でしたよ。

試合展開は対照的なように見えますが、最終的に勝利をもたらしたのは智弁和歌山・平田、大阪桐蔭・根尾の両投手の踏ん張りでした。

選抜高校野球
智弁和歌山18年ぶり決勝 壮絶打撃戦制す
毎日新聞2018年4月3日 13時50分(最終更新 4月3日 18時39分)

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智弁和歌山東海大相模】決勝進出を決めて、雄たけびを上げる智弁和歌山の平田=阪神甲子園球場で2018年4月3日、森園道子撮影

 第90回記念選抜高校野球大会第11日の3日は準決勝2試合。第1試合は、東海大相模(神奈川)と智弁和歌山(和歌山)が対戦し、延長十回、智弁和歌山が12-10で東海大相模を破った。智弁和歌山は準優勝した2000年、第72回大会以来の決勝進出。

 ○智弁和歌山(和歌山)12-10東海大相模(神奈川)●

 智弁和歌山がシーソーゲームで打ち勝った。4点を先行されたが、四回に4長短打で3点を奪って逆転。4点を追う八回に林と黒川の2点適時打で追いつき、延長十回1死二、三塁から冨田の中犠飛と黒川の左前適時打で2点を勝ち越した。一回途中で登板の平田は七回以降、要所を締めた。東海大相模は一回に4長短打などで4点。五回は渡辺の右越え2ランで逆転し、六回は3敵失に乗じて5点差に広げたが、投手陣に球威がなかった。

 智弁和歌山高嶋仁監督 (六回に)5点差にされてバッテリーが開き直った。打順の巡り合わせが良く、延長十回に2点を勝ち越せたのが大きかった。

 東海大相模門馬敬治監督 (終盤に)打たれたのはボール球。(投げる)ゾーンの広げ方が難しかった。粘ってひっくり返し、負けたのは監督のせい。

https://mainichi.jp/koshien/articles/20180403/k00/00e/050/249000c

選抜高校野球
連覇狙う大阪桐蔭、延長サヨナラで決勝進出
毎日新聞2018年4月3日 16時52分(最終更新 4月3日 20時52分)

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【三重-大阪桐蔭】十二回裏大阪桐蔭2死一塁、藤原の左中間適時二塁打でサヨナラ勝ちし、喜ぶ大阪桐蔭の選手たち=阪神甲子園球場で2018年4月3日、渡部直樹撮影

 第90回記念選抜高校野球大会第11日の3日は準決勝2試合。第2試合は、三重(三重)と大阪桐蔭(大阪)が対戦し、延長十二回、大阪桐蔭が三重に3-2でサヨナラ勝ちした。大阪桐蔭は優勝した前回大会に続いて2年連続3回目の決勝進出で、4日の決勝で、智弁和歌山(和歌山)と対戦する。

 ○大阪桐蔭(大阪)3-2三重(三重)●

 大阪桐蔭が終盤に粘って延長十二回サヨナラ勝ち。1点を追う九回1死一、二塁、小泉の右前適時打で同点。延長十二回2死一塁から藤原が左中間適時二塁打を放った。五回から登板した2番手・根尾は切れのある直球やスライダーで、8回を被安打4で無失点。三重は三回に梶田、浦口の連続適時打で2点を先行したが、六回以降は二塁を踏めず。九回無死一塁でも投前バントが併殺打になるなど、粘投の定本を援護できなかった。

 大阪桐蔭西谷浩一監督 (タイブレークの攻撃を)どうしようか考えていた時に藤原が打ってくれた。根尾はしっかり投げてくれた。

 三重・小島紳監督 (2点先取後の三回1死三塁で)スクイズも頭をよぎったが、出せなかったのは私の経験のなさ。定本は(全てが)すごかった。

https://mainichi.jp/koshien/articles/20180403/k00/00e/050/263000c

昨秋の近畿大会決勝の再現となったセンバツの決勝戦もやはり、投手陣が最後のカギを握るはずです。どんな試合になるか、楽しみにしたいと思います。

選抜高校野球
決勝見どころ 互角の智弁和歌山大阪桐蔭
毎日新聞2018年4月3日 20時50分(最終更新 4月3日 20時50分)

(4日12時半、左が一塁側)

  ○…決 勝…○
智弁和歌山大阪桐蔭
(和歌山) (大 阪)

 昨秋の近畿大会決勝の再現となった。その時は大阪桐蔭が1-0で勝利。ともに準決勝で劇的な勝ち方をして勢いは互角だが、投手層の差で大阪桐蔭がわずかに優位に立つ。

 大阪桐蔭は柿木、根尾の継投が予想される。根尾が準決勝のように140キロ台中盤の直球と120キロ台の鋭いスライダーを制球できれば、大量失点は考えられない。柿木が長い回を投げられるかが鍵になる。ロースコアに持ち込めば、勝つ可能性は高い。

 智弁和歌山はエース・平田が準決勝で180球を投げ、疲労は大きい。小堀、池田の両右腕では相手の強力打線に早い回につかまる可能性があるだけに、打線が序盤に先手を取ることが不可欠だ。3番・林が復調気配にあるのは好材料で、中盤までに大量点を狙いたい。

https://mainichi.jp/koshien/articles/20180404/k00/00m/050/121000c