次はオクチュヒョンですか…

TABLO・パクヘジンと見てきた韓国のネットいじめ、現在の「ホットな」標的に、オクチュヒョンがなっているようです。


Fin.K.L時代から歌唱力では群を抜いた存在であった一方、しばしばオチにもされていて、いろいろ嫌な経験もしたことはあるはずの彼女ですが、記事を見る限り、相当辛い思いをしているのでしょう。自分を晒すことそのものが仕事である上に、韓国でネットと無縁に生活することは難しいですから、標的とされた側には逃げ場もありません。

何というか、この手の話は、要因の分析を云々する以前に、聞くからに気に入らないです。まずそっちが先に立ってしまいます。

記事入力 : 2011/07/09 12:39:10
「オク・ジュヒョン叩き」と韓国ネットユーザー(上)
匿名性の裏で「魔女狩り」楽しむ
「私は歌手だ」オク・ジュヒョン騒動に見たネットユーザー「芸能人いじめ」
「美人でもないくせに」「性格強すぎ」などレッテルはる
一度ターゲットになると執拗(しつよう)な書き込み・個人攻撃
「短期間に偏向的になる韓国社会の『集団主義』も原因」
「単なる騒動の程度超える…処罰すべき」

 バラエティー番組『私たちの日曜日の夜』(MBC)の人気コーナーで、毎週7人の実力派歌手が登場、自身の持ち歌ではない曲を歌い、勝ち残りを目指す「私は歌手だ」。ここに新たに加わった歌手オク・ジュヒョンに対し、ネット上で悪意のある書き込みやうわさが最近、過度に広がっている。オク・ジュヒョンが「私は歌手だ」1次審査で1位になると、「オク・ジュヒョン・ドットコム」というサイトが作られ、「良心があるなら今すぐ降板しろ」「おまえが入り込む余地はない」などの書き込みが相次いだ。さらには、オク・ジュヒョンとプロデューサーの「関係」について疑念を抱く書き込みまで登場する事態に。オク・ジュヒョンはこうした「ネット上の攻撃」に耐えられず、ラジオの生放送中に泣き出してしまった。

 専門家は「オク・ジュヒョンさんは、整形手術や先輩たちとの関係をめぐるうわさから『好感度が低いタレント』というレッテルをはられた。これはそのために始まった騒動」と分析する。その上で、「韓国社会における好感度が低いタレントへの攻撃は、単に『ふざけて悪意のある書き込みをする』という程度を超え、特定の人物に対する一種の『集団いじめ』になってきている」と語った。では、「好感度が低いタレント」は誰が、何のために作り出し、その背景にある社会的な心理はどんなものなのだろうか。

■「幸せな結婚しても、勉強ができても好感度ダウン」

 「大衆の愛を糧に生きる」タレントたちが「好感度が低い」と目を付けられる理由はさまざまだ。イケメンなのに「好感度が低い」と言われる代表的なタレントAさんは「そんなにイケメンでもないのにトップスターぶっている」という理由で好感度ダウンの烙印(らくいん)を押された。女性タレントのBさんは強すぎる性格とプライベート面でのうわさのため、女性お笑いタレントのCさんは私生活と絡んだ身の振り方で騒動になったため、好感度がダウンした。男性歌手Dさんは「アイドルのくせにロック・アーティストになろうなんて」と厳しい言葉を浴びせられた。別の男性歌手Eさんは「番組での態度に誠意がない」と一瞬にして好感度が低いタレントに仲間入りしてしまった。

 「好感度が低いタレント」に対するネット上での「集団いじめ」は迅速かつ強烈だ。そうしたタレントが登場する記事の下に、個人攻撃的で悪意に満ちたコメントを数百から数千件書き込むのは日常茶飯事。一番露骨な書き込みをネットやソーシャル・ネットワーキング・サービスSNS)などに転載したり、書き込みの推薦数を故意に増やし「世論は反感を感じている」という印象を作り出すこともある。また、タレントのブログにやたらにアクセスしサーバーをダウンさせたり、ののしり言葉が含まれる訪問者履歴を残し、恥をかかせたりもする。

 時にはデマも広める。「バカ女が結婚したら急に幸せそうな振りをするようになった」などと好感度が低いタレントにされてしまったFさんは「夫は女のカネだけを見て結婚し、仕事も辞めた」といったデマをネット上に広められ、ひどい目に遭った。 Fさんは「こうしたデマのため、夫と一時疎遠になってしまった。わたし自身も疑うようになってしまい、自ら夫の会社に行き、退職したのかどうか確認したこともある」と告白している。米名門大学の大学院を卒業した歌手TABLOは「素晴らしい学校を卒業した」という理由で反感を買い、「学歴詐称疑惑」まで取りざたされてしまった。

http://www.chosunonline.com/entame/20110709000030

記事入力 : 2011/07/09 12:39:49
「オク・ジュヒョン叩き」と韓国ネットユーザー(下)

■「匿名の集団による権力遊び」…厳重処罰すべき

 専門家は「好感度が低いタレントに対するいじめは『ネットユーザーによる権力遊び』という特有の心理に原因がある」と話す。ソウル大学心理学科のクァク・クムジュ教授は「韓国のネットユーザーたちは、有名人に対する魔女狩りを、一種の『権力遊び』のように楽しんでいる。現実社会では権力を持っていない人々が、ネット上では匿名性を武器に、自分が気に入らないタレントを屈服させ、権力者の持つ快感を手にしようというもの」と説明している。

 「集団と大衆の力を盲信する社会的ムードが一因」という分析もある。崇実大学情報社会学科のパク・チャンホ教授は「韓国社会が有名人より聴衆・観衆の力のほうが大きい社会に移行していく中、『正しいかどうか』ではなく『好きか嫌いか(好感度が高いか低いか)』が重要な価値だと考えられるようになった。短期間に一方的に偏る韓国社会の集団主義的な傾向が、特定のタレントをやたらに忌み嫌うようにした」と語った。誰か1人があるタレントに対し「好感度が低い」とレッテルをはった瞬間、そのタレントに対するいい情報まで否定する「烙印効果」も、こうしたいじめをあおる原因に挙げられている。

 ネットユーザーたちはこうした「遊び」をすれば楽しいかもしれないが、これによる個人的・社会的影響は大きい。好感度が低いというレッテルをはられたあるタレントは「心理的な挫折感はもちろん、うつ病や対人恐怖症に長期間苦しんだ」と言った。自身の意向もゼロではないが、周りの意向もあり、収入源である番組を降板したタレントもいる。韓国人離れしたルックスで好き嫌いがはっきり分かれる女性タレントは「外見や私生活に関する悪意ある書き込みを見ないよう、ネットはほとんど利用しないので、世間から孤立している気持ちになることが多かった」と打ち明けた。整形手術に関する書き込みに苦しめられ自殺した歌手ユニと女優のチョン・ダビンは、文字通り「極端な選択」をしたケースだ。

 ある芸能プロダクションの代表は「タレントがいくら強い心臓の持ち主でも、悪意ある書き込みやデマに苦しめられ続ければ委縮してしまい、自分の芸能活動に制約を置くことになる。このようにゆがんだファン心理は、韓国芸能界の発展に悪影響を与えるだけ」と言った。韓国コンテンツ振興院のユン・ホジン政策研究チーム長は「タレントの好感度を故意に下げるいじめは、韓国社会の水準の低さを示すもの。これを単なる騒動と見なすのではなく、過度な個人攻撃や執拗(しつよう)な名誉棄損には見せしめとして重い処罰を下す方向で立法措置を講じるなど、厳しい対応が必要だ」と話している。

パク・セミ記者

http://www.chosunonline.com/entame/20110709000031