神奈川県警のセクハラ

論点はいろいろあるでしょう。

ともかく、この流れで晒されたのは、神奈川県警は「この程度」の行為なら「大した問題ではない」と判断する組織だ、ということで、いま問われているのは、外からの批判に応じて自らの認識と判断の基準とをどこまでどのように修正するか、ということなんだろうと思います。

いずれにせよ、「ことセクハラという点に関して、神奈川県警というのは信用ならんところである」というイメージが大いに拡散したという事実は、覆い隠しようもありません。組織防衛という観点からも、実に稚拙な展開であるように思います。

女性警官に集団セクハラ、先輩4人が服脱がせ…

 神奈川県警大和署に勤務していた30歳代の4人の男性警察官が今年3月、後輩の20歳代の女性警察官に対して、服を脱ぐことを強要したり、無理やりキスをしたりするなど、集団で性的いやがらせをしていたことが、県警幹部への取材でわかった。

 県警は、4人を処分する方針だが、刑事事件としては「立件できないと判断した」としている。

 県警幹部によると、4人は、同署刑事2課に勤務していた巡査部長(現在は県警暴力団対策課)と、交通2課の巡査部長、刑事2課の警部補、刑事1課の巡査長。

 4人は3月上旬の夜、大和市内のカラオケボックスに女性を呼び付けた。いずれも勤務時間外で、部屋は5人だけだった。しばらくして、刑事2課の巡査部長が「服を脱げ」と指示した。交通2課の巡査部長は顔に無理やりキスをした。

 さらに、刑事2課の巡査部長は女性に対し、ブラウスとズボンを脱いでキスした巡査部長の服と交換するように命じた。女性は指示通りに脱ぎ、巡査部長のワイシャツとズボンに着替えた。県警のこれまでの調査では、警部補と巡査長はこれらの行為に直接的には関わっていない。

(2012年7月27日 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/job/news/20120727-OYT8T00376.htm

脱がせて「悪のり」と…神奈川県警セクハラ4人

 神奈川県警大和署に勤務していた男性警察官4人が今年3月、後輩の20歳代の女性警察官に対し服を脱ぐよう強要するなどの性的嫌がらせをしていた問題で、4人のうちの1人が、当時すでに異動が決まっていた女性を送別会名目で呼び出していたことが27日、県警幹部への取材でわかった。

 県警幹部によると、同署刑事2課の巡査部長(現在は県警暴力団対策課)が3月上旬の午後、同県大和市内のカラオケボックスから女性に電話し、「(女性の異動先には)知っている人がいる」と言って呼び出したという。県警の内部調査に対し、女性は「異動先の仕事に悪影響が出るのを恐れて呼び出しに応じた」と話している。

 女性がカラオケボックスに着いた際、4人は飲酒しており、うち交通2課の巡査部長は、携帯電話で女性と一緒に写真を撮る際に女性のほおにキスをした。

 刑事2課の巡査部長が、交通2課の巡査部長と服を交換するよう女性に命じ、女性は「やめて」と拒んだものの断り切れずにブラウスとズボンを脱ぎ、巡査部長のワイシャツとズボンに着替えたという。

 内部調査に対し、男性4人はいずれも「悪のりが過ぎてしまった。申し訳ないことをした」と話しているという。

(2012年7月27日14時41分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120727-OYT1T00861.htm

着替え命令・ほおにキス…2警官を懲戒処分へ

 神奈川県警の名和振平警務部長は27日朝、報道陣に対し、女性警察官への性的嫌がらせに関与した男性警察官4人を近く処分する方針を明らかにした。

 女性警察官に服を着替えるよう命じた大和署刑事2課巡査部長(現在は県警暴力団対策課)と、女性のほおにキスをした同署交通2課巡査部長は懲戒処分とする。他の2人については処分内容を検討している。

(2012年7月27日19時04分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120727-OYT1T01008.htm

警官集団セクハラ、立件視野に捜査へ…判断撤回

 神奈川県警大和署に勤務していた男性警察官4人が今年3月、後輩の女性警察官に対し、服を脱ぐよう強要するなどの性的嫌がらせをしていた問題で、名和振平警務部長は27日、「捜査を進め立件の可否も含めて判断する」と述べ、立件できないとの当初の判断を撤回し、4人の立件を視野に捜査することを明らかにした。

 読売新聞が27日に報じ、県警本部や大和署には同日午後4時現在、計282件の電話が寄せられた。「警察は何を考えているのか」「厳正な処分をしてほしい」などの批判がほぼすべてを占めたという。

 名和警務部長は同日夜、県警で記者会見し、「当初、立件できないと説明したが、最終的な判断ではなかった。今後さらに慎重に捜査を進め立件の可否も含めて厳正に判断する」と述べた。容疑については、強要や暴行、強制わいせつなどが考えられる、とした。今回の問題については「長年、警察は男性ばかりの組織で女性を対等のパートナーとみる意識が低かった」と語った。

(2012年7月27日23時28分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120727-OYT1T01462.htm

セクハラ先輩警官、異動先上司の名を挙げて誘う

 神奈川県警大和署の男性警察官4人が女性の後輩に服を脱ぐよう強要するなどした問題で、同署刑事2課の巡査部長が、別の署の刑事課への異動が内示された女性に、異動先の上司と親しいと告げて呼び出していたことが28日、県警幹部への取材でわかった。

 女性は「希望の配属が決まり、新しい職場での影響を考えて逆らえなかった」と話しているという。抵抗しづらい状況でセクハラが行われており、県警は当時の経緯を詳しく調べている。

 県警の内部調査によると、女性は当時、人事異動で大和署から別の署に移り、以前から希望していた刑事課に配属されることが内示されていた。男性警察官4人は3月11日、大和市内の飲食店で酒を飲んだ後、カラオケボックスへ移動。このうち刑事2課の巡査部長(現・県警本部勤務)が女性を電話で呼び出す際、異動先で上司になる警察官の具体名を挙げ「よく知っている」などと話していた。

(2012年7月28日14時32分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120728-OYT1T00653.htm